お知らせ

共働き家庭における「小1の壁」とは?原因や仕事・育児の両立のコツなど対策までわかりやすく解説!

この記事でわかること
  • 「小1の壁」の意味と共働き家庭で問題になる理由
  • 保育園と小学校の生活スタイルの違いから生まれる具体的な原因
  • 仕事と育児を両立するための実践的な対策・工夫
  • 国や自治体が進めている支援策の最新情報
  • 先輩パパ・ママの体験談から学ぶ乗り越え方のヒント
山本航士

この記事を書いた人

山本航士

受験アドバイザー

聖光学院中高→慶応義塾大学経済学部→コンサルティングファーム→LEFYにて難関中学受験および中高一貫校生をサポート

Contents

小1の壁とは?

「小1の壁」とは、子どもが保育園から小学校に上がるタイミングで、それまで成り立っていた仕事と育児の両立が一気に困難になる現象を指す言葉です。共働き家庭では特に深刻な影響を受けやすく、近年は社会問題として広く認知されるようになりました。

ここではまず、小1の壁の基本的な意味や注目される理由、そして保育園と小学校の違いについて整理します。

小1の壁の意味と共働き家庭が注目する理由

小1の壁とは、子どもの小学校入学にともない、保護者の働き方やライフスタイルに大きな変化が求められることを表した言葉です。保育園は長時間保育に対応しており、お迎え時間にも比較的融通がきく施設が多い一方、小学校は登校・下校の時間が決まっており、預かりの柔軟性が一気に下がります。

共働き家庭がこの問題に注目する理由は、「子どもの入学=働き方の転換を迫られるタイミング」になるケースが非常に多いためです。ある調査では、入学を機に50.7%の保護者が働き方の見直しを検討し、そのうち12.4%が雇用形態そのものを変更、27.4%が短時間勤務へ切り替えたと報告されています(issoh.co.jp)。

正社員として築いてきたキャリアを手放すかどうか、家計の収入をどう維持するかなど、家庭の根幹に関わる判断を入学前後のわずかな期間で迫られるのが「小1の壁」の本質です。

保育園と小学校の生活スタイルの違い

小1の壁が生まれる最大の要因は、保育園と小学校で子どもの生活スケジュールが大きく異なる点にあります。

保育園では、認可園であれば朝7時ごろから夕方18時〜18時半ごろまでの預かりが一般的で、延長保育を利用すれば最大11時間ほど預けられる園もあります。保護者が仕事を終えてお迎えに行く時間まで、子どもは安全な環境で過ごすことができます。

ところが小学校に入学すると、登校時間は8時〜8時半ごろ、下校時間は学年や曜日によって13時半〜15時半ごろとなります。保育園時代よりも預かり時間が短くなるうえ、朝の登校時間が保護者の出社時間と合わないという問題が発生します。

加えて、保育園では給食やおやつ、お昼寝まで園がフォローしてくれていたのに対し、小学校では持ち物の管理や宿題のチェック、連絡帳のやりとりなど、保護者側に求められるタスクが増えることも大きな違いです。

共働き世帯が増えるなかで社会問題化している背景

日本では共働き世帯が年々増加しています。公明党の調査によれば、2022年には共働き等世帯数が約1,262万世帯に達し、もはや共働きが日本のスタンダードとなりつつあります。

共働き世帯の増加に伴い、子どもの預け先の需要も高まっていますが、学童保育の整備は保育園ほど進んでいない地域が多いのが現状です。保育園の「待機児童問題」が大きく報道された時期がありましたが、同じ構造の問題が小学校入学後に持ち越されているのです。

企業側の制度面でも、時短勤務が「子どもが3歳まで」「小学校入学前まで」と設定されている会社が少なくなく、入学と同時にフルタイムに戻さざるを得ないケースが発生しています。こうした制度上の「壁」と生活スタイルの変化が重なり合い、社会問題として認識されるようになりました。

共働き家庭が小1の壁にぶつかる主な原因

小1の壁にぶつかる原因は、一つだけではありません。時間のズレ・預け先の不足・制度の切れ目・長期休暇の4つが複合的に絡み合って壁を高くしています。

登校・下校時間と保護者の出退勤時間のズレ

小学校の登校時間は8時〜8時半が一般的です。しかし近年は教員の働き方改革の影響もあり、学校の門が開く時刻が以前より遅くなっている地域もあります。保護者が朝8時に出社しなければならない場合、子どもを一人で家に残して出発するか、近隣の見守りに頼るかという選択を迫られます。

下校時間はさらに深刻です。低学年のうちは14時台に授業が終わる日も多く、フルタイム勤務の保護者が帰宅するまで数時間の空白が生じます。

学童保育の預かり時間の短さと待機児童の問題

放課後の受け皿として期待される学童保育(放課後児童クラブ)ですが、施設によって開所時間に大きな差があります。公設の学童では17時〜18時に閉所するところが多く、保育園の延長保育のように19時以降まで預けられるケースは限られています。

加えて、学童にも待機児童の問題があります。都市部を中心に希望しても入所できない家庭が一定数存在し、「保育園には入れたのに学童には入れない」というケースが起こりえます。

民間学童を利用すれば19時〜22時までの延長対応や送迎サービス、英会話やプログラミングなどの習い事を兼ねたプログラムを受けられるところもありますが、月額料金が3万〜8万円程度と公設学童に比べて高額になる傾向があり、家計への負担が大きいのが課題です。

時短勤務制度が小学校入学を機に使えなくなるケース

育児・介護休業法では、3歳未満の子を持つ労働者への短時間勤務措置が企業に義務付けられています。しかし、小学校入学以降も時短勤務を利用できるかどうかは企業ごとの就業規則に委ねられているのが現状です。

実際に、子どもが小学校に上がった途端にフルタイムへの復帰を求められ、やむを得ず退職や雇用形態の変更に踏み切る保護者は少なくありません。就労形態の変化を見ると、正社員等の割合が入学前の62.8%から入学後は61.1%に減少し、派遣やパートの割合は15.3%から17.1%に増加しているというデータもあります(withnews.jp)。

収入面だけでなく、キャリア形成や社会保険の加入条件にも影響が出るため、家庭にとって非常に大きな決断を伴います。

夏休みや冬休みなど長期休暇中の子どもの居場所問題

保育園には「夏休み」がありません。年間を通じて預けられることが共働き家庭にとっての安心感につながっていました。しかし小学校に入学すると、約40日間の夏休みや2週間程度の冬休み・春休みが訪れます。

長期休暇中も学童保育を利用できますが、朝8時や8時半の開所では出勤時間に間に合わない保護者がいます。また、学童のない日や行事のある日には別の預け先を確保しなければなりません。毎日のお弁当作りが必要になる施設もあり、保育園時代の給食頼りだった家庭にはかなりの負担増となります。

こうした長期休暇のたびに預け先のパズルを組み直す必要があり、「壁」は入学直後だけでなく毎年繰り返される課題でもあるのです。

保育園と小学校の比較
預かり時間や長期休暇など、生活スタイルの違いを一覧で確認できます
比較項目 保育園 小学校(学童なし) 小学校(学童あり)
朝の預かり開始 7:00ごろ〜 8:00〜8:30 8:00〜8:30
夕方の預かり終了 18:00〜19:00 13:30〜15:30 17:00〜19:00
夏休み なし(通年開所) 約40日間 学童で対応(弁当持参)
延長保育・延長預かり 最大11時間程度 なし 施設により異なる
給食 あり(園が提供) あり(学校給食) 長期休暇中は弁当
保育園
朝の預かり開始 7:00ごろ〜
夕方の預かり終了 18:00〜19:00
夏休み なし
延長保育 最大11時間
小学校(学童なし)
朝の預かり開始 8:00〜8:30
夕方の預かり終了 13:30〜15:30
夏休み 約40日間
延長預かり なし
小学校(学童あり)
朝の預かり開始 8:00〜8:30
夕方の預かり終了 17:00〜19:00
夏休み 学童で対応
延長預かり 施設により異なる

仕事と育児を両立するための具体的な対策と工夫

小1の壁は、事前の準備と周囲の力を上手に活用することで乗り越えられます。「職場」「預け先」「地域」「家庭」の4方向から対策を講じるのがポイントです。

在宅勤務や時間調整など職場と相談して働き方を見直す

まず検討したいのが、勤務先との相談です。在宅勤務(テレワーク)が可能な職種であれば、週に数日でも自宅で働くことで、子どもの登校を見送ってから仕事を始められます。

在宅勤務が難しい場合でも、以下のような交渉が有効です。

  • 朝15分〜30分だけ出社時間を遅らせてもらう「時差出勤」
  • フレックスタイム制のコアタイム(必ず出社すべき時間帯)の確認と活用
  • 不要な会議や残業を見直し、退社時間を早める工夫

大阪府のある家庭では、長男の小学校入学を機に夫が勤務先へ相談し、通勤時間の短い別拠点への異動を実現した事例があります。大きな変更が難しくても、まずは上司に現状を伝え、小さな調整から始めることが大切です。

公設学童と民間学童を上手に組み合わせる

放課後の預け先を確保する際は、公設学童だけに頼らず、民間学童との併用を視野に入れましょう。

公設の放課後児童クラブは自治体が運営に関わっており、月額利用料が数千円〜1万円程度と比較的安価です。ただし、閉所時間が17時〜18時と早い施設が多いのがデメリットです。

一方、民間学童は19時以降の延長対応や、施設から自宅までの送迎サービスを用意しているところもあります。英会話やプログラミング、スポーツなどの習い事を組み込んだカリキュラムが充実している施設も増えており、学童+習い事を一度にまかなえるメリットがあります。

たとえば、「平日は公設学童を利用し、残業が多い曜日だけ民間学童の延長を使う」という組み合わせにすれば、コストを抑えながら必要な日だけカバーできます。

ファミリーサポートや祖父母など地域の力を借りる

自治体が運営する「ファミリーサポートセンター(ファミサポ)」は、地域の支援者が子どもの送迎や一時預かりを行う相互援助の仕組みです。1時間あたり数百円〜1,000円程度で利用できる自治体が多く、「学校から学童までの送り迎えだけ」「下校後の1時間だけ見守り」といった柔軟な使い方が可能です。

祖父母が近くに住んでいる場合は、朝の見送りや下校後の一時的な見守りをお願いするのも有効な手段です。ただし、祖父母にも生活があるため、無理のない範囲で頼むことが長続きの秘訣です。

また、近所のママ友・パパ友との連携も心強い味方になります。「朝は我が家で集合して一緒に登校する」「下校後はお互いの家で交代で見守る」など、助け合いの体制を築いておくと安心感が増します。

夫婦で役割分担を見直し家庭内の体制を整える

小1の壁を乗り越えるうえで欠かせないのが、夫婦間の役割分担の再構築です。保育園時代に「送りはパパ、お迎えはママ」と分担していた場合でも、小学校の生活リズムに合わせて再調整が必要になります。

具体的には、以下のような見直しが効果的です。

  • 朝の見送り担当と夕方のお迎え担当を明確にし、曜日ごとにローテーションする
  • 宿題チェックや連絡帳の確認など、新たに発生するタスクを「見える化」して分担する
  • どちらか一方に負荷が集中しないよう、週末にスケジュールを共有する時間を設ける

大切なのは、「どちらかが犠牲になる」のではなく「二人で一緒に壁を越える」という意識を持つことです。互いの仕事の繁忙期やスケジュールを共有し、柔軟に対応できる体制を作りましょう。

国や自治体が進める小1の壁への取り組み

小1の壁は個々の家庭だけでなく、国や自治体レベルでも対策が進められています。近年の法改正や具体的な支援策を確認しておきましょう。

育児介護休業法の改正で子の看護休暇が小3まで延長に

育児・介護休業法は近年の改正により、これまで「小学校就学前」までだった子の看護休暇の対象年齢が小学3年生の終期まで延長されました。これにより、小学校低学年の間は子どもの急な発熱や学校行事への対応のために休暇を取得しやすくなります。

また、企業に対しては、小学校就学前の子を持つ労働者へのフレックスタイム制の導入や、テレワークの活用を促す努力義務も盛り込まれています。自社の制度がどこまで整備されているか、人事部門に確認してみることをおすすめします。

放課後児童対策パッケージによる学童の受け皿拡大

政府は「放課後児童対策パッケージ」を打ち出し、学童保育の受け皿拡大を推進しています。具体的には、放課後児童クラブの新設や定員増、開所時間の延長を促す施策が含まれており、待機児童の解消を目指しています。

文部科学省が推進する「放課後子ども教室」との連携も進められており、学校の空き教室や体育館を活用して放課後の居場所を確保する取り組みが全国で広がっています。放課後子ども教室は学習支援やスポーツ、文化活動などを行い、17時ごろまでの活動が中心ですが、学童保育と一体的に運営することで、切れ目のない支援を目指す自治体も増えています。

早朝預かりや学校開放など自治体ごとの支援事例

自治体独自の取り組みも注目に値します。たとえば東京都三鷹市では、朝の時間帯に学校施設を開放し、保護者が出勤する前に子どもを預けられる「早朝預かり」の仕組みが導入されている事例があります。

また、一部の自治体では長期休暇中の学童開所時間を午前8時に前倒しする取り組みも報告されています。さらに、民間事業者と連携して夏休み中のプログラムを充実させたり、地域のボランティアが見守り活動を行ったりするケースもあります。

お住まいの自治体がどのような支援策を実施しているかは、市区町村の子育て支援課やホームページで確認できますので、入学前の早い段階で情報収集しておくことが重要です。

よくある質問

小1の壁の対策はいつから始めればよいですか?

理想的には、入学の半年〜1年前から準備を始めることをおすすめします。学童保育の申込みは前年の秋〜冬に行われる自治体が多いため、情報収集は年中・年長の早い時期からスタートしましょう。職場への相談も、新年度の体制づくりに間に合うよう余裕を持って行うのがポイントです。

学童保育に入れなかった場合はどうすればよいですか?

公設学童に入れなかった場合、民間学童やファミリーサポートの活用を検討しましょう。放課後子ども教室がある地域であれば、下校後〜17時ごろまでの居場所として利用できます。また、習い事を放課後の時間帯に組み合わせることで、安全に過ごせる時間を確保する方法もあります。

小1の壁で退職・転職する保護者は多いのですか?

小1の壁を機に働き方を見直す保護者は少なくありません。調査では約半数が働き方の見直しを検討しており、雇用形態の変更や短時間勤務への切り替えを選ぶ方もいます。ただし、近年はテレワークやフレックスタイム制の導入企業が増えたこと、法改正による支援拡充もあり、退職せずに乗り越えられるケースも増えています。まずは職場への相談と複数の支援策の活用を検討してみてください。

子ども自身が小1の壁でストレスを感じることはありますか?

はい、子ども自身も大きな環境変化にストレスを感じることがあります。保育園では自由遊びが中心だったのに対し、小学校では45分間の授業を座って受ける必要があり、生活リズムが大きく変わります。保護者が忙しそうにしていると子どもも不安を感じやすいため、短い時間でもスキンシップや会話の時間を意識的に確保するようにしましょう。

まとめ

「小1の壁」は、保育園から小学校への移行にともない、預かり時間の短縮・学童保育の不足・時短勤務制度の切れ目・長期休暇の居場所問題が複合的に重なることで生じる、共働き家庭特有の課題です。

しかし、この壁は事前の情報収集と準備次第で確実に低くできます。「職場との働き方の相談」「公設・民間学童の組み合わせ」「ファミサポや祖父母など地域の力の活用」「夫婦間の役割分担の見直し」という4つの柱を軸に対策を講じることが大切です。

さらに、育児・介護休業法の改正による看護休暇の対象拡大や、放課後児童対策パッケージによる学童の受け皿拡大など、国や自治体の支援策も年々充実してきています。お住まいの地域で利用できる制度を早めに調べ、必要に応じて複数のサービスを組み合わせましょう。

小1の壁を前に不安を感じている方も多いかもしれませんが、一人で抱え込まず、家族・職場・地域の力を上手に借りることが乗り越えるための最大のコツです。この記事で紹介した対策を参考に、お子さんの小学校生活と保護者の仕事がどちらも充実したものになるよう、今からできる準備を始めてみてください。

中学受験のマンツーマン指導ならレフィーにご相談ください

レフィーの中学受験コースでは

  • 社会人プロ講師
  • 東大、早慶以上の大学生・大学院生講師(かつ難関私立中高一貫校卒)
    ※さらに、プロ講師、東大早慶以上の大学・大学院生の中からどちらも採用率20%程度

が完全1対1のマンツーマンで指導するため、着実に効果を感じられるはずです。

サピックス、グノーブル、早稲田アカデミー、四谷大塚、日能研、希学園といった集団塾と当塾レフィーを併用されている方、4科目すべてを当塾レフィーでご受講されている方がいます。

「とりあえず家庭教師・個別指導に通わせてるけど、あまり効果を感じられない…」
「集団塾の復習・理解が追い付かない!なんとか復習させないと…」
「中学受験は算数で決まるらしいけど、算数の成績が伸びない…」

とお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください!

詳細はコチラ▼
LEFY(レフィー)| 横浜の中学受験専門 個別指導塾 | SAPIXなど他塾フォロー対応

実際に効果を感じられ、志望校に合格されたご家庭がいます。
▼ぜひ見てみてください。
【2026年度】合格実績・合格者の声
【2025年度】合格実績・合格者の声

▼お気軽にお問い合わせください!
(横浜駅徒歩7分。原則対面授業ですが、オンラインをご希望の方はご相談ください)

LEFY公式ラインでは、中学受験/中高一貫校生の勉強/大学受験に関する情報を配信しています。
LEFYマガジンの記事を定期的に通知していますので、ぜひご登録ください!

友だち追加