勉強のコツ

英検要約問題のコツを徹底解説!2025年最新対策ガイド

英検学習者の間で、2024年度から導入された「要約問題」が大きな話題になっています。

従来のライティング問題は意見論述が中心でしたが、新形式では英文を短い文字数でまとめる力が求められます。

限られた文字数の中で情報を整理し、かつ自分の言葉で再構築するため、読解力だけでなく表現力や思考力も必要です。

今回は要約問題に焦点を当て、変更点や必要なスキル、実践的な対策方法などを詳しく解説します。

英検要約問題の特徴

要約形式が追加された理由

要約形式が導入された最大の理由は、英語での実用的なコミュニケーションスキルを一層重視したいという目的があると考えられます。

第一に、文章を要約するには、ただ読み進めるだけでなく論理構造を整理するスキルが求められます。

第二に、要約には語数制限があるため、簡潔かつ的確に情報を抽出する必要があります。これはリーディング能力だけでなく、書く力と論理的思考力の強化にもつながります。

高度な思考力・表現力が求められる点で、難しいと感じる方も少なくないのではないでしょうか。

問題構成と出題傾向

英検2級の要約問題は、150語前後の英文を読んで45〜55語程度にまとめる形式です。

問題文は3つの段落に分かれ、初めの段落でテーマや背景が提示されることが多数です。次に2つめの段落で主張やメリットが示され、3つめの段落ではそれと異なる意見やデメリットが紹介されるパターンが定番です。

要約問題では、すべての段落のテーマセンテンスを取りこぼさずに含めることが採点のカギになります。

このような出題形式では、リーディングスピードはさほど問われませんが、文章の構造を把握する力と、論点を的確にまとめる力が求められます。

また問題文は、生活習慣や社会問題、学術的なテーマなど多岐にわたります。

要約問題で求められる力

読解力

要約問題で大切な最初のステップは、文章そのものを深く理解する読解力です。

単語レベルの意味を追うだけでなく、段落ごとの主張や論拠など、文章全体の流れを把握することが求められます。

例えば、段落の冒頭文には筆者の意図やトピックが示されることが多いため、その部分を集中的に読むと整理しやすいです。さらに、接続詞やディスコースマーカーに注目すると、どこで意見が変わるのか、どんな結論が導かれているのかを素早く把握できます。

思考力

思考力は、文章内の情報をそのまま書き写すのではなく、「要点だけを抜き出す」という作業をする際に発揮されます。

余計な説明を削りつつ、主題を正確に押さえるには、何がメインで何が補足なのかを瞬時に見分ける必要があります。

要約とは文章に埋め込まれた要素を減らす作業でもあるので、思考力が求められます。

また、要約問題では短い文章に多くの情報を詰め込むため、適切な語彙と文法で無駄なくまとめる技術が求められます。「しかし」「一方で」などの逆接や対比を表す接続詞は、要点を整理する上で欠かせません。

時事理解力

文章のテーマによっては、専門用語や背景知識が要約の正確性に影響を及ぼす場合もあります。

例えば環境問題の要約であれば、「気候変動」「二酸化炭素排出」などのキーワードが理解できているかが大切です。英語だけでなく、幅広い分野の話題に触れておくと良いでしょう。

英検要約問題の解き方3ステップ

①全体の主題をつかむ

要約に取りかかる前に、まず最初にすべきことは「全体の主題を明確にする」ことです。

文章の冒頭や結論付近に主張や目的が置かれることが多いので、そこを丁寧に読んで把握するだけでも、要約の方向性がぶれにくくなります。特に英検2級の場合、社会問題や身近なテーマが扱われることが多いため、大枠の意味を掴んでおくと、詳細を読むときの負担も軽減できます。

次に、あえて全文を一気に読むのではなく、段落ごとに停止しながらメモをとりましょう。

段落を読んだら、ひとまず「この段落は何を言いたいのか」を日本語でも英語でもよいので、ざっくり書き出しておきます。そうすることで、文中に散らばる多くの情報の中から本質的な部分を取り逃さずに済みます。

また、文章の構成を示す接続詞にも注意が必要です。

「However」や「On the other hand」は逆説を示し、「Additionally」「Moreover」は補足を示すサインです。これらの接続表現を手がかりにすると、筆者の意図や構成を視覚的に捉えやすくなります。最終的には、その構成を踏まえて要約文を組み立てることで、読んだ人にわかりやすい仕上がりになります。

②段落ごとに要点を抽出する

段落ごとの要点抽出においては、まずTopic Sentenceと呼ばれる段落の冒頭や結末を確認することが基本です。

英検のテストで出される文章は、多くの場合、アカデミックなエッセイ形式に近い構成をとっています。そのため、筆者が最も強調したいポイントは段落の冒頭や最後に配置されることが多いです。

Topic Sentenceが確認できたら、次は段落ごとに1行程度の英語または日本語で要点をメモしてみましょう。

この際に注意すべきなのは、後で英語に直しやすい形でメモを残すことです。あまりに雑多なメモだと、まとめ段階で新たに言い換える必要が出てきてしまいますので、賛成意見や反対意見などを整理してメモしましょう。また、メモは簡単な日本語で書くようにしましょう。難しい言葉でメモを取ってしまうと、適切な表現や英単語が分からない、、、といったことが起こってしまいます。

さらに、要約問題は単なる読解問題とは異なり、最終的に「語数」という制限が課されます。段落内部で長々と説明されている例や具体的なエピソードは必要最小限にとどめるのが鉄則です。細かい数値や人名、詳細な具体例などは要約では割愛しても問題ないケースがほとんどです。

また、要約は「元の文を短くする」作業ですから、抽象度を上げるスキルが重要になります。段落で挙げられている複数の具体例を、ひとつの大きな概念にまとめることを意識しましょう。

例えば、”for instance, students face difficulties in commuting”や”some students struggle with living expenses”などの例を、「経済的・時間的な負担」という上位概念でくくると、スッキリとした要約文にできます。

③文字数を調整する

英検2級の要約問題では、45〜55語という語数制限が設けられています。多くの場合、はじめは書きたいことが多すぎてオーバーしてしまうパターンが目立ちます。

このような場合、抽象化や言い換えを駆使して無駄をそぎ落とすことが大切です。例えば、”some students experience difficulties in commuting, managing time, and handling their finances” を “some students face practical challenges” のようにまとめると、大幅に語数を削減できます。

段落を要約する際に文字数が足りない場合は、例示を一つだけ残して他を削るのが効果的です。複数の具体例を並べている箇所は、たとえば “Various factors contribute to …” のように抽象度を上げてまとめることで、語数を大幅に節約できます。

また、文末を短くまとめるテクニックとして、”in order to”を”to”へ変えたり、過剰な副詞や形容詞を取り除くことも効果的です。ただし、あまりに削りすぎると意味が伝わらなくなるリスクもあるため、常に「この単語は本当に必要か」を吟味しながら文字数を調整しましょう。

最後に、書き上げた要約文が想定よりも語数が足りない場合は、必要最低限の論点が抜けていないかを確認しましょう。語数を増やすために無駄な補足情報を加えるよりも、最重要ポイントをしっかり押さえられているかバランスを見ながら、適切な長さに仕上げることが合格の近道です。

仕上げに役立つチェックポイント

言い換え

仕上げの確認では、要約文中に同じ単語やフレーズを繰り返していないか確認しましょう。

英検の採点観点では、語彙の多様性もある程度重視されるため、同じ表現を繰り返し使うと、より的確な表現を検討しなかったという評価につながる可能性があります。

表現の繰り返しを避ける工夫として、文頭のパターンや接続詞のバリエーションに気を配るようにしましょう。全ての文を「S+V〜」のパターンで始めるのではなく、”However,” “In addition,” “Moreover,” などのディスコースマーカーを上手に使い分けることで、文章にバリエーションが出ます。

一方で、同義語の言い換えで筆者が強調したいキーワードの意味を失っていないかを確認することも欠かさないようにしましょう。安易にキーワードを置き換えた結果、別の文意になってしまわないよう、バランスを見ながら言い換えをしましょう。

文法・スペルミス

最後に欠かせないのが基本的な文法とスペリングのチェックです。

たとえば、三単現の”s”冠詞の使い分け過去形と現在完了形の間違い可算名詞と不可算名詞の混同などは、よくあるミスの代表例です。

事前に自分が間違えやすい単語をリストアップしておくと良いでしょう。特に英検2級レベルに頻出の単語や、社会問題を扱う際によく出る重要語は確認しておきましょう。

最終チェックでは、文の構造や言い回しに誤りがないか、一度客観的な視点を取り戻すことが大切です。深呼吸をして新鮮な目線で、不自然な箇所や文法ミスを確認しましょう。

効果的な練習方法と参考書選び

新聞記事やコラムを活用する

英検要約問題の練習に最適なのは、ある程度まとまった内容が書かれている英字新聞や雑誌のコラム記事です。

コラム記事は一つのテーマを掘り下げて論じているため、英検本番で出題されるような構成に似ているケースが多いです。

例えば、環境問題や教育制度、社会のトレンドなどは英検の頻出テーマのひとつですので、興味のある分野から記事を探してみると読みやすくなります。

記事を使った練習では、あえて時間を決めて読むことで集中力を高めることができます。例えば「1回あたり30分以内に150〜200語程度のコラムを読み、要点をピックアップしたうえで45語前後にまとめる」といったルールを定めると、本番さながらの演習になるでしょう。

書き上げた要約文は、時間があればネイティブスピーカーやChatGPTなどに確認してもらうと、客観的なフィードバックが得られます。

下記に、新聞記事やコラムを使った学習プランの例を表にまとめています。

英検二級の要約問題を模していますので、実践する際の参考にしてみてください。

学習ステップ内容時間目安
記事選び150〜200語程度の英字新聞やコラムを選択
リーディング記事を一読し、段落ごとのキーワードをピックアップ10分
要約文作成ピックアップしたキーワードを基に45〜55語で要約10分
見直し・添削スペルミスや文法ミス、構成をチェックし、必要に応じて修正5分〜10分

このように、限られた時間で効率的にトレーニングを積むことを意識すると、自然とスピードと正確性が身につきます。

参考書で演習し添削を受ける

英検の過去問や要約問題対応の市販の参考書を使うことも有効な手段です。

中でも、ライティングや要約問題に焦点を当てた参考書は、解き方の手順や模範解答の解説が詳しいため、独学でも勉強しやすいようになっています。

模範解答を読み比べながら、どの部分が余分な情報だったか、自分の解答との違いは何かを検証するとよいでしょう。

同じテーマの要約問題を複数解くうちに、抽象化や言い換えの感覚がつかめるようになります。

さらに、可能であれば専門家や指導者の添削を受けることをおすすめします。

自分一人では、文法ミスや表現の不自然さに気づけない場合が多いからです。

添削で指摘されたポイントをノートにまとめ、次回からは同じミスをしないように意識すると上達が早くなります。

オンライン英会話や英語塾などで、要約問題に特化した添削サービスを行っていることもありますので、活用してみると良いでしょう。

また、添削を受ける際には、ただ修正された箇所を写すだけでなく、なぜその表現がより適切なのか、どのような文法ルールに基づいているのかを理解することが大切です。

まとめ

英検要約問題では、従来の長文問題や意見論述問題とは異なり、筆者の主張を理解する読解力・思考力・時事理解力がポイントになります。

難しいと感じる方も多いですが、英語の実践的なコミュニケーションスキルを磨く絶好の機会です。

ぜひ、本記事で紹介したコツや学習法を取り入れながら、合格につながる実践的なスキルを身につけてください。

<参考URL>

https://www.eiken.or.jp/eiken

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