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【中学受験】理科の南中高度・太陽の動きを超わかりやすく解説!

「南中高度の公式、90−緯度のあとに+23.4°するのか−23.4°するのか、いつも迷う」
「春分・秋分はなぜ+−しないの?と聞かれると答えられない」
「そもそも、なんでこの式になるのか分からないまま丸暗記している」

中学受験の理科で、南中高度はほぼ毎年どこかの学校で出る最頻出テーマです。ところが公式だけを覚えた子は、「夏至は+、冬至は−」を逆にしたり、緯度がちがう場所の問題でフリーズしたりします。

つまずきの原因はただ一つ、公式の「意味」を図で理解していないこと。じつは「太陽がちょうど真上に来る地点」を手がかりにすれば、なぜ「90−緯度(±23.4°)」になるのかは小学生でもスッキリ納得できます。カギは「その地点から緯度で何度離れているか=太陽が真上から何度下がるか」という“ずれ”の考え方です。

本記事では、南中・南中高度の意味から、公式が成り立つ理由(太陽が真上に来る地点からの「ずれ」)、季節と緯度による変化、入試の計算問題の解き方、確認クイズまでを塾講師の視点で順番に整理します。平面の図でイメージしづらい部分は、無料の2D・3Dツールで緯度や季節を動かしながら確認できます。

この記事でわかること
  • 「南中」「南中高度」とは何か(言葉の意味)
  • 【最重要】南中高度の公式が「90−緯度(±23.4°)」になる理由を、「太陽が真上に来る地点からのずれ」で理解する
  • 春分・秋分が+−しない理由、夏至が+23.4°・冬至が−23.4°になる理由
  • 緯度・季節を変えたときの南中高度の早見表(東京・那覇・札幌・赤道・北極)
  • 透明半球で見る太陽の通り道と、日の出・日の入りの方角(夏至は北寄り)
  • 棒の影の長さで季節を読む方法・南半球では太陽が北の空に来ること
  • 「南中高度(緯度)」と「南中時刻(経度・4分)」のちがい
  • 入試で出る計算問題6題(逆算・2地点比較・南半球・南中時刻まで)
  • 理解度を確かめる確認クイズと、暗記に頼らないコツ
服部貴哉

この記事を書いた人

服部貴哉

受験アドバイザー

神奈川大学附属中高→慶応義塾大学法学部→総合商社→LEFYにて中学受験および中高一貫校生をサポート。サピックス・グノーブルをはじめ大手塾の指導経験が豊富。

Contents

「南中」と「南中高度」とは?

公式の話に入る前に、言葉の意味を正確におさえましょう。ここがあいまいだと、図を読むときに必ずつまずきます。

  • 南中(なんちゅう)…太陽が真南に来て、その日いちばん高くなる瞬間。時刻でいうと正午ごろ。(北半球の場合)
  • 南中高度(なんちゅうこうど)…南中したときの、地平線から太陽までの角度。0°が地平線、90°が真上(天頂)。
  • 緯度(いど)…赤道からその場所までの角度。東京は北緯約35°

南中高度ってなに?(正午の太陽の高さ=地平線からの角度)

地平線(高さ0°) 真上(天頂)=90° 太陽(南中) 南中高度 🧍
南中=太陽が真南に来て一日でいちばん高くなる瞬間(正午ごろ)。そのときの地平線から太陽までの角度(緑)南中高度です。真上(天頂)が90°で、夏は高く・冬は低くなります。

つまり南中高度とは「お昼に太陽がどれくらい高く上がるか」を角度で表したもの。夏は高く、冬は低い
これを数字で求めるのが公式です。

南中高度の公式

まず結論の公式です。北半球の場合、次のようになります。

南中高度の公式(北半球)

春分・秋分 90° 緯度
夏至 90° 緯度 23.4°
冬至 90° 緯度 23.4°

※23.4°は地軸の傾き(=夏至・冬至に太陽が真上に来る地点の緯度)。春分・秋分は0°なので+−しません。
※考え方をまとめると、 南中高度=90°−(自分の緯度と「太陽が真上に来る地点の緯度」との差)。太陽が真上に来るのは、夏至=北緯23.4°/春分秋分=赤道/冬至=南緯23.4°です。

多くの参考書はここで終わりです。でも「なぜ90°から緯度を引くの?」「なぜ23.4°なの?」が分からないままだと、少しひねられた問題で崩れます。ここから先が、この記事の本題です。

【最重要】南中高度=90−緯度になるわけ(太陽が真上の地点からの「ずれ」)

カギは「太陽がちょうど真上(天頂)に来る地点」です。地球は丸いので、その地点から南北に緯度で1°離れるごとに、自分の「真上の向き」も1°かたむきます。だから、太陽が真上に来る地点から緯度で○度離れていれば、太陽はあなたの真上から○度ずれて見えます。この「ずれ」が南中高度を決めます。

まず春分・秋分から。このとき太陽が真上に来るのは赤道(緯度0°)。だから観測地点のずれは緯度そのものになります。

南中高度=90−ずれ(春分・秋分/北緯35°の例)

太陽の光(平行) 地軸 赤道 太陽が真上(S) 南中高度90° ずれ35° (=緯度) 天頂 地平線 55° 🧍 北緯35°
春分・秋分は太陽が赤道(S)の真上。観測地点(北緯35°)は S から緯度で35°離れているので、太陽も真上(天頂)から35°ずれます。地平線は天頂と直角(90°)だから、南中高度=90−35=55°

順番に整理すると、こうなります。

  1. 太陽がちょうど真上に来る地点(S)を見つける。春分・秋分の時は赤道
  2. 観測地点は S から緯度で35°離れている。地球は丸いので、その35°ぶん太陽は真上(天頂)からずれる
  3. 地平線は天頂と直角(90°)。だから地平線から太陽までの角度=南中高度は 90°−35°=55°

これが「春分・秋分の南中高度=90−緯度」の正体です。「太陽が真上に来る地点から、緯度で何度離れているか」=「太陽が真上から何度下がるか」
これがいちばんのキモです。だから春分・秋分は+−しません(太陽が真上に来るのがちょうど赤道だから)。

なぜ「離れた緯度ぶん」太陽は真上から下がるの?

  • 地球が丸いからです。緯度で1°移動すると「真上(天頂)の向き」もちょうど1°回ります。太陽はとても遠くて光が平行なので、太陽の向きは変わりません。つまり「真上が何度回ったか」=「太陽が真上から何度ずれたか」。地球儀の上で2地点を指でなぞって角度を思いうかべると、納得できます。

なぜ夏至は+23.4°・冬至は−23.4°するの?

次は季節です。地軸が23.4°傾いているため、太陽が真上に来る地点(S)が季節で南北に動きます。S が動けば観測地点との「ずれ」も変わり、南中高度が上下します。

  • 夏至…太陽が真上に来るのは北緯23.4°(北回帰線)。観測地点(北緯35°)に近づくので、ずれが23.4°縮む → 南中高度が+23.4°高くなる。
  • 冬至…太陽が真上に来るのは南緯23.4°(南回帰線)。観測地点から遠ざかるので、ずれが23.4°広がる → 南中高度が−23.4°低くなる。

季節で南中高度が変わるしくみ(北緯35°=東京の例)

地平線 南 → 天頂(真上=90°) 夏至 78.4° 春分・秋分 55° 冬至 31.6° 🧍
同じ観測者(東京・北緯35°)が南の空を見上げた図です。太陽の高さ(南中高度)は夏至78.4°・春分秋分55°・冬至31.6°と変わります。春分秋分の55°を中心に、夏至は+23.4°高く、冬至は−23.4°低い。この上下のずれが地軸の傾き23.4°です。

東京(北緯35°)で実際に計算すると

東京(北緯35°)の南中高度

  • 夏至:90 − 35 + 23.4 = 78.4°(太陽がほぼ真上近く=とても暑い)
  • 春分・秋分:90 − 35 = 55°
  • 冬至:90 − 35 − 23.4 = 31.6°(太陽が低い=寒い・影が長い)

夏至と冬至の差は 78.4 − 31.6 = 46.8°。これは 23.4° × 2。地軸の傾きが上下に効くので、ちょうど2倍ぶん動くわけです。

緯度・季節でどう変わる?南中高度の早見表

場所(緯度)を変えると南中高度も変わります。主な地点で計算した早見表です。緯度が高い(北へ行く)ほど太陽は低くなります。

場所(緯度) 夏至
90−緯度+23.4
春分・秋分
90−緯度
冬至
90−緯度−23.4
参考
赤道(0°) 66.6°
(真北寄り)
90°
(真上)
66.6°
(真南寄り)
春分秋分は真上を通る
那覇(北緯約26°) 87.4° 64° 40.6° 夏はほぼ真上
東京(北緯約35°) 78.4° 55° 31.6° 基準として覚えたい
札幌(北緯約43°) 70.4° 47° 23.6° 冬の太陽はかなり低い
北極(北緯90°) 23.4°
(地平線)
−23.4°
(出ない=極夜)
冬至は太陽が昇らない

表で気づいてほしいのは、赤道では春分・秋分に南中高度が90°(真上)になること、北極では冬至に南中高度がマイナス=太陽が昇らない(極夜)になることです。公式は緯度0°〜90°のどこでも同じように使えます。

▶ 極夜/白夜を3Dツールで見て理解する

なぜ極夜/白夜が発生するかを立体的に理解することができます。

表の数字を「動かして」確かめる

  • ! 表を丸暗記する必要はありません。下の2D作図ツールで緯度のスライダーを動かすと、観測者の位置・地平線・太陽の光・南中高度の数字がリアルタイムで変わります。「赤道に近づけると太陽が真上に来る」「北へ動かすと低くなる」を自分の目で確認できます。
▶ 「南中高度の公式」を作図ツールで動かして確かめる

緯度と季節を切りかえると、太陽が真上に来る地点からの「ずれ」と南中高度の角度がリアルタイムで変わります。

透明半球で見る太陽の一日の通り道

南中高度は「正午の太陽の高さ」でしたが、入試では一日の通り道そのものもよく問われます。観測者をすっぽり包む透明半球に、太陽の位置を一定時間ごとに記録すると、その日の太陽の道すじが弧(こ)として残ります。

無料の3Dツール「太陽の動き」の画面です。観測者を包む透明半球に太陽の通り道がえがかれます。弧のてっぺん(南中)の高さ=南中高度で、夏至は高く・長く、冬至は低く・短くなります。日の出側を見ると、夏至は真東より北寄りから昇るのもわかります(自分で回して確かめられます)。

▶ 透明半球の太陽の通り道を3Dツール「太陽の動き」で動かす

緯度や季節を変えて、弧の高さ・長さ・日の出の方角がどう変わるかを立体で確認できます。

日の出・日の入りの方角は季節で動く

「太陽は東から昇って西に沈む」は、正確には春分・秋分だけ。真上から見た図にすると、昇る・沈む方角が季節でずれることがはっきりわかります。

日の出・日の入りの方角(真上から見た図・北半球)

西 正午は南に南中 ↓ 夏至(北東) 春分秋分(真東) 冬至(南東) 夏至(北西) 春分秋分(真西) 冬至(南西) 🧍
夏至は太陽が真東より北寄りから昇り、北寄りに沈みます(昼が長い)。冬至南寄り(昼が短い)。春分・秋分だけが真東から昇り真西に沈みます。南中高度の大小と、日の出・日の入りの方角はセットで覚えましょう。

棒の影の長さで季節がわかる(日時計のしくみ)

南中高度が高いほど、棒の影は短くなります。太陽が南にあるので、北半球では影は北へのびます。正午の影の長さをくらべれば、季節が読み取れます。

正午の棒の影(夏至と冬至/北緯35°)

← 北(影がのびる向き) 南 → 夏至 78.4° 影(短い) 冬至 31.6° 影(長い)
同じ棒でも、太陽が高い夏至は影が短く、低い冬至は影が長くなります。影の先たんを一日たどると線が描け、これが日時計の原理です。影がいちばん短くなる瞬間が南中(正午ごろ)です。

南半球では太陽は「北の空」(公式も確認)

オーストラリアやブラジルなど南半球では、正午の太陽は北の空でいちばん高くなります(北半球の「南中」にあたる動きが、南半球では北側で起こります)。季節も北半球と逆で、12月ごろが夏。高さの求め方の考え方は北半球と同じです。

南半球(南緯35°):正午の太陽は北の空でいちばん高い

← 北(太陽はこちら) 南 → 天頂 90° 太陽 高さ 🧍
南半球では正午の太陽が北の空でいちばん高くなり、その高さ(北の地平線からの角度)は北半球と同じ考え方で求められます。ちがうのは方角(北の空)と季節(12月ごろが夏。太陽が真上に来るのは南緯23.4°=南回帰線)です。

入試で出る計算問題の解き方

公式の意味が分かれば、計算問題はパターンです。「①緯度を読む → ②季節(=太陽が真上に来る地点)を読む → ③公式に入れる」の3ステップで解けます。

例題1:基本

  • Q 北緯40°の地点での、夏至の日の南中高度を求めなさい。
  • A 夏至なので「90−緯度+23.4」。90 − 40 + 23.4 = 73.4°

例題2:南中高度から緯度を逆算

  • Q ある地点で春分の日の南中高度が50°でした。この地点の緯度は?
  • A 春分は「90−緯度」。50 = 90 − 緯度 → 緯度 = 40°(北緯40°)

例題3:影の長さ(応用)

  • Q 東京で、棒の影が一年でいちばん短くなるのはいつ?いちばん長くなるのは?
  • A 南中高度が高いほど影は短く、低いほど長くなります。だから影がいちばん短いのは夏至(南中高度78.4°)、いちばん長いのは冬至(31.6°)です。

例題4:2地点をくらべる

  • Q 同じ日に、東京(北緯35°)と那覇(北緯26°)で南中高度が高いのはどちら?
  • A 同じ日なら太陽が真上に来る地点は同じ。公式「90−緯度…」より、緯度が小さい(赤道に近い)ほど南中高度は高いので、那覇のほうが高くなります(差は緯度の差9°ぶん)。

例題5:南半球

  • Q 南緯35°のシドニーで、12月22日(南半球の夏至)の南中高度を求めなさい。太陽はどちらの空?
  • A 12月22日は太陽が南緯23.4°(南回帰線)の真上。緯度との差は35−23.4=11.6°なので、90−11.6=78.4°。南半球なので太陽は北の空でいちばん高くなります。

南中高度が高いと、なぜ暑い?

南中高度が高いと、太陽の光が地面にほぼ真上から当たります。すると同じ面積によりたくさんの光(エネルギー)が集まるので暑くなります。逆に低いと、光が斜めから当たって広い面積に分散するので弱くなります。これが「夏が暑く、冬が寒い」最大の理由で、太陽との距離の変化が原因ではありません

「南中高度」と「南中する時刻」を混同しない

南中には「高さ(高度)」「時刻」の2つの話題があり、入試ではセットで問われます。決め手がちがうので、混同しないように整理しましょう。

  南中高度(高さ) 南中時刻(いつ)
何で決まる? 緯度(南北の位置)と季節 経度(東西の位置)
ルール 春分秋分=90−緯度
(夏至は+23.4°/冬至は−23.4°)
東へ経度15°ごとに1時間早い
(経度1°で4分)
日本の基準 緯度で各地ちがう 東経135°(兵庫県明石市)で正午に南中

地球は1日(24時間)で360°自転するので、経度15°ぶんで1時間、経度1°で4分のずれになります。東にある地点ほど先に南中する(太陽が東から動くため)のがポイントです。

例題6:南中時刻の計算

  • Q 東経150°の地点は、東経135°(明石)より南中時刻が何分早い?おそい?
  • A 経度差は150−135=15°。1°で4分なので15×4=60分。東にあるほうが先に南中するので、明石より60分(1時間)早く南中します(午前11時ごろ)。

2D作図ツールで「意味」から理解しよう

南中高度は、公式の丸暗記だと「+と−のどっち?」で必ず迷います。一度「太陽が真上に来る地点からのずれ」をつかめば、忘れても自分で導けるようになります。とはいえ、丸い地球の上での角度を頭の中だけで組み立てるのは大人でも大変です。

そこでLEFYでは、中学受験の天体分野を動かして学べる無料教材を公開しています。「南中高度の公式」ページ(2D)では——

  • 緯度のスライダーを動かすと、観測者の位置と南中高度の数字がリアルタイムで変わる
  • 春分秋分・夏至・冬至を切りかえると、太陽の光の向きと±23.4°が見える
  • 「太陽が真上に来る地点」とそこからのずれを表示して、なぜ90−緯度になるかを確認できる
  • 「太陽の動き(透明半球)」ページに切りかえれば、一日の弧の高さでも南中高度を確認できる

「なぜ夏至は+23.4°なのか」が、図を動かせば一瞬で腑に落ちます。インストール不要・登録不要、スマホでもパソコンでもすぐ使えます。

理解度チェック!確認クイズ

ここまでの内容が身についたか、クイズで確認しましょう。答えはタップ(クリック)で開きます。

東京(北緯35°)の冬至の南中高度は何度?

A. 31.6°。冬至なので 90 − 35 − 23.4 = 31.6°。

春分・秋分の南中高度の式に、なぜ23.4°を足したり引いたりしないの?

A. 春分・秋分は太陽が真上に来るのがちょうど赤道だから。観測地点とのずれが緯度そのもので、南中高度=90−緯度になります。

南中高度が「90−緯度」になるのは、どう考えるとよい?

A. 太陽が真上に来るのは赤道(春分秋分)。観測地点はそこから緯度ぶん離れているので、太陽も真上(天頂)から緯度ぶんずれます。地平線は天頂と直角(90°)なので、南中高度=90−緯度です。

北緯43°(札幌)の夏至の南中高度は?

A. 70.4°。90 − 43 + 23.4 = 70.4°。

南中高度が高いほど、棒の影は長くなる?短くなる?

A. 短くなる。太陽が高いほど影は短く、低いほど長くなります(夏は短く、冬は長い)。

夏至の日、太陽は真東から昇る?ちがう?

A. ちがう。夏至は真東より北寄りから昇り、北寄りに沈みます。真東から昇り真西に沈むのは春分・秋分だけです。

南半球(南緯35°)では、正午の太陽はどの方角の空に見える?

A. 北の空。南半球では太陽が北の空でいちばん高くなります(方角が逆)。高さの求め方の考え方は北半球と同じです。

東経150°の地点は、明石(東経135°)より南中が何分早い?

A. 60分(1時間)早い。経度差15°×4分=60分。東にあるほど先に南中します。

南中高度の覚え方・つまずき対策

  • +−の迷いをなくす:夏は太陽が高い→、冬は低い→。「夏=高い=プラス」と体感で結びつける。
  • 春分秋分が基準:まず「90−緯度」を出し、夏なら+23.4、冬なら−23.4するだけ、と手順を固定する。
  • 23.4°=地軸の傾き。この数字は地軸の傾き・夏至冬至に太陽が真上に来る緯度(回帰線)と全部同じ、と関連づけて覚える。
  • 公式を忘れても、「太陽が真上の地点からのずれ」さえ描ければ自分で導ける。暗記が苦手な子ほど図で理解しておく。

現役塾講師目線のポイント

  • 1 南中高度は「公式の暗記」より「太陽が真上の地点からのずれ」。図が描ける子は、緯度や季節が変わっても崩れません。
  • 2 「夏が暑いのは太陽が近いから?」という定番のひっかけに注意。原因は南中高度(光の当たる角度)であり、距離ではありません。
  • 3 どうしても立体・角度がイメージできない子は、図を動かして一度「腑に落とす」のが最短。納得してから公式を使うと定着が段違いです。

まとめ

  • 南中高度=南中したときの地平線から太陽までの角度。夏は高く、冬は低い。
  • 公式は春分秋分=90−緯度/夏至=+23.4°/冬至=−23.4°
  • 「90−緯度」になるのは、太陽が真上の地点(赤道)から緯度ぶんずれるから。地平線が天頂と直角だから90°から引く。
  • ±23.4°は地軸の傾き(=夏至・冬至に太陽が真上に来る緯度)が原因。春分秋分は0°なので+−しない。
  • 南中高度が高いほど暑く・影は短い。夏が暑いのは距離ではなく光の当たる角度。
  • 日の出・日の入りが真東・真西なのは春分秋分だけ。夏至は北寄り、冬至は南寄り。
  • 南半球は太陽が北の空でいちばん高くなる(求め方の考え方は同じ)。南中時刻は経度で決まる(経度1°で4分・別の話)。

南中高度は「覚える」より「作図で理解する」ほうが、緯度や季節が変わる応用問題に強くなります。南中高度のツールも使いながら、自分で作図できるようにして得点源にしていきましょう。

よくある質問

南中高度の公式はなぜ90−緯度になるのですか?

春分・秋分は太陽が赤道の真上に来ます。観測地点はそこから緯度ぶん離れているので、地球が丸い分だけ太陽も真上(天頂)から緯度ぶんずれて見えます。地平線は天頂と直角(90°)なので、地平線から太陽までの角=南中高度は90°−緯度になります(春分・秋分の場合)。

夏至は+23.4°、冬至は−23.4°するのはなぜですか?

地軸が23.4°傾いているためです。夏至は北極側が太陽の方へ傾き、太陽の光が春分秋分より23.4°高い方向から差すので南中高度が+23.4°。冬至は反対に23.4°低い方向から差すので−23.4°になります。春分・秋分は太陽が赤道の真上なので+−しません。

東京の夏至・春分秋分・冬至の南中高度は何度ですか?

東京の緯度を北緯35°とすると、夏至は90−35+23.4=78.4°、春分・秋分は90−35=55°、冬至は90−35−23.4=31.6°です。夏至と冬至の差は46.8°=23.4°×2になります。

南中高度が苦手な子に、家庭でできるサポートはありますか?

まず公式を覚える前に「南中高度=お昼の太陽の高さ」「夏は高い・冬は低い」を体感で結びつけましょう。そのうえで、南中高度の作図ツールなどで緯度や季節を動かし、太陽が真上に来る地点からのずれを目で確認するのがおすすめです。意味が分かると+−の迷いがなくなります。

太陽はいつも真東から昇って真西に沈むのですか?

真東から昇り真西に沈むのは春分・秋分の日だけです。夏至は真東より北寄りから昇って北寄りに沈み(昼が長い)、冬至は南寄りから昇って南寄りに沈みます(昼が短い)。南中高度の高さと日の出・日の入りの方角はセットで動きます。

南半球では南中高度の公式はどうなりますか?

考え方は北半球と同じで、90−(自分の緯度と「太陽が真上に来る地点の緯度」との差)です。ただし南半球では正午の太陽が北の空でいちばん高くなり、季節も北半球と逆になります(太陽が真上に来るのは12月ごろ=南緯23.4°の南回帰線)。

南中高度と南中時刻はどうちがいますか?

南中高度は太陽の「高さ」で緯度(南北)と季節で決まります。南中時刻は「いつ南中するか」で経度(東西)で決まり、東へ経度1°ごとに約4分早くなります(日本は東経135°の明石で正午)。決め手がちがうので区別しましょう。

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