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【サレジオ学院中学校】入試傾向と対策!合否を分ける算数250問をデータ分析 『約束記号とデータ読み取り』の入試

サレジオ学院中学校は、横浜市都筑区にあるカトリック・サレジオ会を母体とする男子校です。神奈川男子の難関校として人気が高く、2月1日のA試験・2月4日のB試験の2回の受験機会があることから、神奈川男子の受験戦略に組み込まれることの多い学校です。

実質倍率はA試験が2.1〜2.2倍前後、B試験は3倍を超える狭き門。そして学校が公表している科目別データを見ると、受験者平均と合格者平均の差が最も大きい科目は算数で、算数の出来が合否を左右する入試になっています。

本記事では、LEFYが独自に集計したA試験・過去約15年分・全250問の算数出題データに加え、B試験・過去約7年分・全114問の分析も交えながら、サレジオ学院の入試傾向と対策をご紹介します。

この記事でわかること
  • サレジオ学院の基本情報(偏差値・入試日程・校風・進学実績)
  • A試験・B試験の配点と倍率、合格最低点(得点率で例年65%前後)
  • 学校公表データで見る「合否を分ける科目は算数」という事実
  • 【LEFY独自集計】算数・A試験250問の出題分野の内訳と頻出単元
  • 「その場で定義されるルール」「会話文の誘導」「グラフ・データの読み取り」というサレジオらしい出題形式
  • 記述問題が近年倍増しているという変化と、その対策
  • 【LEFY独自集計】B試験・全114問の分析 — 出題の「型」はA試験と同一で、A試験対策がそのまま通用するという事実
山本航士

この記事を書いた人

山本航士

受験アドバイザー

聖光学院中高→慶應義塾大学経済学部→コンサルティングファーム→LEFYにて難関中学受験および中高一貫校生をサポート

サレジオ学院の基本情報(偏差値・日程・進学実績)

サレジオ学院中学校 基本データ

項目内容
所在地神奈川県横浜市都筑区(横浜市営地下鉄グリーンライン 北山田駅から徒歩約5分)
種別男子校・中高一貫(カトリック・サレジオ会)
入試日程A試験 2月1日 / B試験 2月4日
募集人数160名(A試験110名・B試験50名)
実質倍率A試験 2.1〜2.2倍 / B試験 3.3〜3.9倍(直近4年)
偏差値の目安四谷大塚80%偏差値でA試験・B試験とも61

※ 偏差値は模試会社によって基準が異なります(SAPIXは四谷大塚より5〜6ポイント低く、首都圏模試は5〜10ポイント高く出る傾向)。出願判断は通っている塾の最新の合格判定でご確認ください。

カトリック・サレジオ会を母体とするミッションスクールで、教育目標に掲げる「25歳の男づくり」が有名です。目先の大学受験だけでなく、社会に出て自立する25歳の姿を見据えて人間形成を行うという方針で、面倒見の良さにも定評があります。

進学実績は、2026年の東京大学合格者数が11名(うち現役10名)。1学年約180名の規模を考えると高い水準で、国公立大や早慶にも安定して合格者を出しています。

https://www.inter-edu.com/univ/2026/schools/11/jisseki

日程面のポイントは、A試験(2/1)とB試験(2/4)の性格の違いです。募集はA試験110名に対しB試験は50名で、直近のB試験の実質倍率は3.3〜3.9倍とA試験の2.1〜2.2倍を大きく上回ります。サレジオを本命にするならA試験で決めにいくのが原則で、B試験は他校の結果次第で受ける「敗者復活」の位置づけと考えるのが現実的です。なお、期日までにAB両試験に出願し、A試験の合格で入学した場合は、申請によりB試験の受験料が返還される制度があります。

【全体傾向と対策】公式データが示す「算数勝負」

各科目の配点と時間は以下のとおりです(A試験・B試験共通)。

サレジオ学院 入試の配点と試験時間

科目配点時間
国語100点50分
算数100点50分
社会75点40分
理科75点40分
合計350点180分

合格最低点は公表されており、A試験は350点満点中220〜240点前後、得点率にして例年65%前後です。そして注目すべきは、学校が公表している科目別の平均点データです。

科目別 受験者平均と合格者平均の差(2026年度 A試験・学校公表)

科目受験者平均合格者平均
算数(100点)67.8点76.8点+9.0点
国語(100点)64.1点71.4点+7.3点
理科(75点)45.6点52.9点+7.3点
社会(75点)39.5点43.8点+4.3点

※ サレジオ学院公表の2026年度入試結果より

受験者平均と合格者平均の差が最も大きいのは算数の+9.0点。つまり、合格者と不合格者を最も分けているのは算数です。一方で合格者平均は76.8点(約77%)に達しており、「難問を解ききる」よりも「標準〜応用問題を取りこぼさない」ことが合格ラインだと分かります。

算数の傾向と対策

【傾向】データで見るサレジオの算数

LEFYでは、サレジオ学院(A試験)の算数の過去問約15年分(全250問・小問単位)を、独自の単元分類(10分野・72単元)で1問ずつタグ付けして集計しました。まず出題分野の内訳です。

サレジオ学院 算数の出題分野の内訳(A試験・全250問)

過去約15年分の入試(小問単位) / LEFY調べ

平面図形56問 (22.4%)
計算34問 (13.6%)
数の性質32問 (12.8%)
立体図形27問 (10.8%)
割合と比23問 (9.2%)
推理・論理・データ22問 (8.8%)
規則性18問 (7.2%)
場合の数16問 (6.4%)
速さ15問 (6.0%)
文章題(和と差)7問 (2.8%)

※ 複合問題は主となる単元で集計。LEFY調べ(2026年7月)

平面図形が22.4%で最大。特徴的なのは計算が13.6%と厚いことです。試験は50分・100点で、近年は大問5題・小問16問前後(大問1が計算2問、大問2が小問集合、大問3以降がテーマ型の大問)という構成が定着しており、前半の計算・小問で確実に得点を積み、後半の大問で差がつく形です。つるかめ算などの典型文章題(特殊算)は2.8%と少なめです。

単元レベルで見ると、サレジオらしさがはっきり出ます。

サレジオ学院 算数の頻出単元 TOP9

A試験・過去約15年分・全250問のうち、主単元としてタグ付けされた問題数 / LEFY調べ

順位単元問題数
1約束記号(その場で定義される記号・操作)14問
1図形上の点の移動14問
3推理・論理(条件整理・調べ上げ)13問
4面積(複合図形の求積)11問
5場合の数の応用10問
6角度9問
6合同・相似9問
6仕事算・のべ算9問
9整数の性質7問

※ このほか、表・グラフ/水量の変化/速さの応用/いろいろな数列・群数列が各6問、毎年の大問1で出題される計算・逆算が計31問。LEFY調べ(2026年7月)

単元1位タイの「約束記号」14問が、サレジオの算数を象徴しています。「2番目に大きい約数を[N]と表す」「各位の数字の積を[ ]で表す」のように、その場でルールが定義され、それを読み解いて調べる問題が毎年のように出題されます。推理・論理、場合の数と合わせて、「初見のルールを理解して手を動かす」系統が出題の大きな柱です。

出題形式の内訳を見ると、この学校の個性がさらにはっきりします。

サレジオ学院 算数の出題形式の内訳(全250問)

A試験・過去約15年分の算数を小問単位で分類(1問に複数タグあり) / LEFY調べ

出題形式該当する問題の比率
典型・オーソドックス問題(塾で習う典型解法で解ける)58.0%
初見思考力問題(その場で設定を読み解く)41.2%
グラフ・図・表の読み取り25.6%
作業・書き出しを要する問題19.2%
考え方・理由の記述説明14.8%

※ 形式の分類はLEFYの判定基準によります(典型・オーソドックス問題=塾の教材で扱う典型解法がそのまま使える問題/初見思考力問題=その場で提示されるルールや見慣れない設定の読み取りが必要な問題)。1問に複数の形式が付く場合があります。

※ LEFY調べ(2026年7月)

土台は典型・オーソドックス問題58%の「標準重視」ですが、4問に1問がグラフ・図・表の読み取りを含むのが目を引きます。実際、新聞の統計記事を題材に人口データを読み解かせる大問、航空写真から敷地面積を概算させる大問、度数分布表から平均値・中央値を考えさせる大問など、実社会のデータと算数を結びつける出題が近年繰り返し登場しています。先生と生徒の会話文で誘導しながら考えさせる形式も定番です。

時系列の変化も見ておきましょう。全250問を前半・後半で半分に割って比較します。

サレジオの算数はどう変わってきたか — 前半と直近の比較

全250問を以前の8回分121問・直近の8回分129問に分けて比較 / LEFY調べ

指標以前の8回分直近の8回分
考え方・理由の記述説明9.1%20.2% ↑
初見思考力問題の比率38.8%43.4% ↑
典型・オーソドックス問題の比率62.8%53.5% ↓

※ LEFY調べ(2026年7月)

最大の変化は記述説明の倍増(9.1%→20.2%)です。「途中の考え方も書きなさい」「そう言える理由を説明しなさい」という問いが直近は毎年3〜4問の水準で定着し、答えだけでなく考えのプロセスを言葉にする力が問われるようになっています。会話文形式・データ活用型の大問が増えたこととあわせて、「読ませて・考えさせて・書かせる」方向への進化が明確です。

【B試験(2/4)の算数】A試験対策はそのまま通用する

倍率3倍超のB試験についても、LEFYでは過去約7年分・全114問を同じ方法でタグ付けして分析しました。結論はシンプルで、試験時間・配点・大問構成(大問5題・小問16問前後)、そして「途中の考え方も書きなさい」という記述指定が毎年3問以上入る点まで、出題の「型」はA試験と同一です。A試験対策で作った土台は、そのままB試験に通用します。

分析した範囲では、信号機のルールに従って進む列車や円形路線の運行間隔のように初見のルールを読み解いて手を動かす大問はB試験でも繰り返し出題されており、この系統の演習と記述対策はA・Bどちらを受ける場合にも効きます。

対策

合格者平均が約77%という事実が示すとおり、対策の土台は「標準〜応用問題の完成度」です。まず大問1〜2の計算・小問集合を確実に得点できる計算力と基礎の網羅を固めましょう。ここでの取りこぼしは致命傷になります。

その上で、データに基づく強化ポイントは3つ。①約束記号・推理論理など「初見のルールを読み解く」系統の演習、②グラフ・表・会話文を含む長めの大問を「読み切る」練習、③「求め方」「理由」を書く記述の訓練です。とくに記述は近年倍増しており、書いた答案を添削してもらうサイクルが有効です。

分野別では、最大勢力の平面図形(面積・角度・合同相似)と、頻出の図形上の点の移動を優先的に鍛えましょう。特殊算の比重は小さいため、文章題の網羅に時間をかけすぎるより、頻出系統の完成度を上げる方が効率的です。

国語の傾向と対策

傾向

例年、漢字などの知識問題と論説文・物語文の読解を合わせた大問3題構成です。文章量が多めで読むスピードも問われます。設問は選択肢・書き抜き・記述がバランスよく混ざり、心情や理由を自分の言葉でまとめる記述も出題されます。

対策

選択肢は本文の根拠と照合して選ぶ習慣を、記述は「問われている要素」を分解して書く練習を積みましょう。漢字・語句は毎日の積み重ねで確実な得点源にしてください。

理科の傾向と対策

傾向

大問構成は安定しており、物理→化学→生物→地学の順に大問4題(小問30問弱)という並びが例年の型です。算数と同じく、先生と生徒の対話文で誘導しながら考えさせる大問が理科でも登場するのがサレジオらしいところ。地学の大問は天体・気象に時事的な話題を絡めた複合的な内容になる年があり、作図や短い記述も少数含まれます。知識の暗記だけでは得点しきれない構成です。

対策

知識は理由・仕組みとセットで理解し、グラフ・表の読み取りと計算を含む演習で処理力を上げましょう。地学に時事的な話題が絡む年があるので、理科に関わるニュースに日頃から触れておくことも良い備えになります。

社会の傾向と対策

傾向

近年は1つの大問に地理・歴史・公民をまとめた総合問題形式が中心で、資料・統計の読み取りや、背景・理由を説明させる短文記述も含まれます。公表データでは4科目の中で最も平均得点率が低く、資料問題への対応力で差がつきやすい科目です。

対策

基本知識を固めた上で、地図・統計・グラフを使った演習を重ねましょう。時事的な話題を教科書知識と結びつけて考える習慣も、サレジオの出題スタイルへの良い備えになります。

過去問の取り組み方

サレジオ学院の過去問も、10年分を目安に取り組むことをおすすめします。会話文・データ読み取り・約束記号といった独特の出題スタイルは、過去問で慣れておくことが最も効率的な対策です。

演習の際は時間を測り、「大問1〜2の計算・小問集合を20分以内で抜け、後半3つの大問に30分残す」時間配分を体に入れましょう。記述問題は飛ばさずに書き切り、添削を受けることが重要です。B試験も配点・試験時間・大問構成はA試験と同一なので、A試験の過去問演習がそのまま土台になります。B試験の受験可能性があるなら、直前期にB試験の過去問にも触れて、初見ルール型の大問と記述への対応を確認しておきましょう。

過去問に取り組む時期や進め方の全般論は、以下の記事でご紹介しています。

【中学受験】過去問はいつから?何年分?取り組むコツや注意点も紹介!

なお、神奈川男子の上位層では「2/1にサレジオA試験 → 2/3に浅野」など、御三家と組み合わせる併願パターンも定番です。神奈川男子難関校の併願戦略は以下の記事で詳しく解説しています。

【中学受験】聖光・栄光・浅野の併願と過去問対策!併願可能?どの学校の対策に力をいれる?

LEFYのサレジオ学院対策

ここまで見てきたとおり、サレジオ学院の入試は「標準の完成度」×「初見のルール・データを読み解く力」×「書いて説明する力」の3層構造です。合格者平均約77%の入試では、どの層に穴があるかを特定して埋める作業が合格可能性に直結します。

LEFYのマンツーマン指導では、過去問・模試の失点分析で3層のどこに課題があるかを特定し、頻出の約束記号・データ読み取り型の演習と記述の添削を組み合わせたカリキュラムを個別に設計します。増加中の記述対策こそ、マンツーマンの効果が最も出る領域です。

まとめ

  • サレジオ学院はA試験(2/1・110名・倍率2.1〜2.2倍)とB試験(2/4・50名・倍率3.3〜3.9倍)の2回入試。本命ならA試験で決めるのが原則です。
  • 学校公表データでは、受験者平均と合格者平均の差が最も大きいのは算数(+9.0点)。合格者平均は約77%で、「標準〜応用を取りこぼさない」ことが合格ラインです。
  • LEFYの独自集計(A試験・約15年・250問)では、平面図形22.4%が最大。単元1位は「約束記号」で、初見のルールを読み解く出題がサレジオの代名詞です。
  • 4問に1問がグラフ・図・表の読み取りを含み、新聞データや会話文を使った「実社会×算数」の大問が定番。記述説明は直近で9.1%→20.2%に倍増しています。
  • B試験(全114問の独自集計)も試験時間・大問構成・記述の「型」はA試験と同一。A試験対策がそのまま土台になり、直前期にB試験の過去問で形式に慣れれば十分です。
  • 過去問は10年分を目安に、時間配分と記述を含めた実戦演習として使いましょう。

横浜駅周辺で中学受験の個別指導をお探しの方は、ぜひ一度ご相談ください。個別指導塾レフィーでは、サレジオ学院をはじめとする難関中学受験に向けて、お子さまの現状に合わせた学習計画と併願戦略をご提案いたします。