- 立教大学の「一貫校(附属)」と「系属校」の違いと、中学受験で比較される4校の全体像
- 各校の偏差値(四谷大塚A80)・入試日程・2026年度入試結果などの最新データ
- 立教大学への内部進学率と推薦枠が学校ごとに大きく異なる実態
- 男子2校・女子2校それぞれの入試日程の組み方と併願戦略のヒント
- 学費を含めた4校の比較表と学校選びのポイント
立教の附属に入れば、大学受験なしで立教大学に進学できるのでしょうか。実際には、立教大学への進学のしくみと確実性は、学校によって異なります。
この記事では、中学受験で「立教系」として比較される4校(立教池袋・立教新座・立教女学院・香蘭女学校)を取り上げ、入試データ・偏差値・内部進学率・学費まで網羅的に整理します。お子さまに合う学校を選ぶための判断材料として、ぜひ最後までご覧ください。

この記事を書いた人
山本航士
受験アドバイザー
聖光学院中高→慶応義塾大学経済学部→コンサルティングファーム→LEFYにて難関中学受験および中高一貫校生をサポート
立教大学の「一貫校」と「系属校」はどう違う?
一貫校と系属校の定義
参照(公式)
一貫校とは、立教大学と同じ学校法人立教学院が設置している学校のことです。中学・高校では立教池袋と立教新座の2校(このほかに立教小学校)が該当し、他大学でいう「附属校」にあたる存在です。
一方の系属校は、立教大学とは別の法人が運営する聖公会(キリスト教)関係の学校で、立教大学との協定に基づいて6年一貫教育を行い、一定数の生徒を立教大学に推薦します。立教女学院・香蘭女学校・立教英国学院の3校がこれにあたります。
ただし後述のとおり、実際の進学のしやすさは「一貫校か系属校か」だけでは決まりません。系属校の香蘭女学校が、推薦枠の上では最も手厚いという現象も起きています。
中学受験で比較対象になる4校の全体像
立教英国学院はイギリスにある全寮制の学校(立教系で唯一の共学)のため、国内の中学受験で比較対象になるのは実質的に次の4校です。
| 学校 | 区分 | 男女 | 所在地 |
|---|---|---|---|
| 立教池袋中学校・高等学校 | 一貫校 | 男子校 | 東京都豊島区 |
| 立教新座中学校・高等学校 | 一貫校 | 男子校 | 埼玉県新座市 |
| 立教女学院中学校・高等学校 | 系属校 | 女子校 | 東京都杉並区 |
| 香蘭女学校中等科・高等科 | 系属校 | 女子校 | 東京都品川区 |
男子は一貫校2校、女子は系属校2校ときれいに分かれているのが立教系の特徴です。
4校の偏差値・入試日・立教大進学の早見表
4校の偏差値(四谷大塚Aライン80・執筆時点の学校別データ)・主な入試日・立教大学への進学状況を先にまとめると、以下のとおりです。
| 学校 | 偏差値(四谷大塚A80) | 主な入試日 | 立教大学への進学 |
|---|---|---|---|
| 立教池袋 | 第1回58・第2回59 | 2月2日・2月5日 | 約86%(2022年3月卒実績) |
| 立教新座 | 第1回59・第2回58 | 1月25日・2月3日 | 8割前後 |
| 立教女学院 | 57 | 2月1日 | 約7割(推薦枠212名) |
| 香蘭女学校 | 第1回58・第2回63 | 2月1日・2月2日午後 | 推薦枠160名(1学年の定員と同数) |
立教大進学の確実性で見た4校の位置づけ
推薦枠で見ると、女子2校は推薦枠が「1学年ほぼ全員分」に達しています。香蘭女学校は160名で学則定員と同数、立教女学院の受入総枠212名も近年の卒業生数(185名前後)を上回る規模です。男子2校は実績ベースで、立教池袋が約86%、立教新座が8割前後です。
ただし「枠がある」ことと「実際に進学する」ことは別です。立教女学院で実際に立教大学へ進学するのは約7割で、これは枠が足りないのではなく、早慶など他大学への進学をあえて選ぶ生徒が一定数いるためです。進路の幅広さの表れとも言えます。
「とにかく立教大学まで安心してつながりたい」のか、「立教の推薦を持ちながら他大学への挑戦も視野に入れたい」のかで、選ぶべき学校が変わってきます。
立教池袋中学校の特徴と入試データ
立教大学へ約86%が推薦進学する都心の男子校
参照(公式)
立教池袋は東京都豊島区にある一貫校の男子校です。学校公式のQ&Aによると、2022年3月卒業生148名のうち127名が立教大学へ推薦され、進学率は約86%です。
推薦には、教科の全科目合格・卒業研究論文・自己推薦に加えて英検2級程度の英語力が必要です。高校3年間の成績などをポイント化して推薦順位を決め、上位の生徒から希望学部を選ぶしくみのため、入学後も継続的な学習が求められます。
入試日程と2026年度の状況
一般入試は第1回が2月2日(募集約50名)、第2回が2月5日(募集約10名)、このほかに帰国児童入試(12月)があります。第2回は募集約10名のため、例年第1回より倍率が高くなります。詳細な人数・科目は必ず最新の募集要項でご確認ください。
2026年度入試では、繰り上げ合格の連絡が第1回は候補者4番まで、第2回は2番まで行われたことが公式に発表されています。繰り上げ合格のしくみや心構えは中学受験の繰り上げ合格の解説記事で詳しくまとめています。
偏差値・学費
四谷大塚の学校別データによる偏差値は、第1回がA80偏差値58・C50偏差値54、第2回がA80偏差値59・C50偏差値55です。
学費は2026年度で年間1,134,000円(授業料696,000円+維持資金378,000円+その他60,000円)、中学・高校とも同額です。入学金300,000円を含めた初年度納入金の目安は約143万円です。寄付金は任意とされています。
学校説明会や最新の募集要項などの詳細は立教池袋中学校・高等学校 公式サイトでご確認ください。
立教新座中学校の特徴と入試データ
約8割が立教大学へ進学する埼玉の男子校
参照(公式)
立教新座は埼玉県新座市にある一貫校の男子校で、卒業生のおおむね8割前後が立教大学へ進学しています。池袋と同じ学校法人立教学院の設置校であり、教育内容も立教大学への接続を前提とした6年一貫のカリキュラムです。
2026年度入試結果と倍率
2027年度の入試日程は、第1回が1月25日(募集約100名)、第2回が2月3日(募集約40名)です。埼玉の学校のため第1回を1月に受けられるのが最大の特徴で、東京・神奈川の2月本番前に立教系を1回受験できます。
2026年度の入試結果(公式発表)は次のとおりです。
| 第1回 | 第2回 | |
|---|---|---|
| 志願者数 | 1,623名 | 245名 |
| 受験者数 | 1,553名 | 198名 |
| 合格者数 | 774名 | 41名 |
| 実質倍率 | 2.0倍 | 4.8倍 |
第1回は合格者数が多く実質倍率2.0倍、第2回は合格者41名で4.8倍と、回によって差があります。第1回を中心に計画を立てるのが基本です。
偏差値・学費
四谷大塚の学校別データによる偏差値は、第1回がA80偏差値59・C50偏差値55、第2回がA80偏差値58・C50偏差値53です。
初年度納入金の目安は約148万円(入学金300,000円を含む)です。
学校説明会や最新の募集要項などの詳細は立教新座中学校・高等学校 公式サイトでご確認ください。
立教女学院中学校の特徴と入試データ
推薦枠212名・約7割が立教大学へ進学する伝統女子校
立教女学院は東京都杉並区にある系属校の女子校です。立教大学への推薦の受入総枠は2025年度の高校3年生から212名に拡大されており、枠の上では余裕があります。実際の進学は2025年3月卒業生で約7割(185名中129名)で、早慶をはじめとする他大学へ進学する生徒も毎年一定数います。立教の推薦を視野に入れつつ、他大学受験の道も残したいご家庭に向いた学校です。
推薦には、一定の成績基準・卒業論文の認定・英検2級程度の英語力・進学の意志など6つの要件が定められています。
入試日程と「サンデーショック」の注意点
2027年度入試は2月1日(月)、募集約120名、4科目(国語・算数 各45分90点、社会・理科 各30分60点)です。
なお2026年度は2月1日が日曜日にあたったため、学校の発表により入試日が2月2日に変更されました(いわゆる「サンデーショック」)。この年の実質倍率は約3.4倍でした。2027年度は例年どおり2月1日に戻るため、後述の香蘭女学校(第1回)と同日になる点に注意してください。
偏差値・学費
四谷大塚の学校別データによる偏差値は、A80偏差値57・C50偏差値53です。
初年度納入金の目安は約129万円(入学金250,000円を含む)で、今回比較する4校の中では最も抑えめです。
学校説明会や最新の募集要項などの詳細は立教女学院中学校・高等学校 公式サイトでご確認ください。
香蘭女学校中等科の特徴と入試データ
推薦枠が1学年の定員と同数(160名)になった系属校
香蘭女学校は東京都品川区(旗の台)にある系属校の女子校です。立教大学への推薦は1951年にわずか2名から始まり、2020年に97名へ、そして2025年の立教大学入学者からは学則定員と同数の160名まで拡大されました。枠の上では1学年全員分が用意されたことになります。
ただし推薦には校内の基準を満たすことと本人の進学希望が前提となるため、「入学すれば無条件で全員が立教大学へ行ける」という意味ではない点は正しく理解しておきましょう。
入試日程と2026年度の倍率
入試は例年、第1回が2月1日午前(募集100名・2科目または4科目の選択)、第2回が2月2日午後(募集60名・2科目)です。2026年度の実質倍率は第1回が約2.9倍、第2回が約3.7倍でした。2027年度の正式な日程は最新の募集要項でご確認ください。
第2回は2月2日の午後に受けられるため、2月1日・2日午前の本命校と組み合わせやすく、人気が集中します。
偏差値・学費
四谷大塚の学校別データによる偏差値は、第1回がA80偏差値58・C50偏差値55、第2回がA80偏差値63・C50偏差値58です。第2回の63は、今回取り上げた4校の全入試回の中で最も高い数字です。
初年度納入金の目安は約150万円(入学金300,000円を含む)です。受験料は25,000円で、第1回・第2回の同時出願では40,000円になります。
学校説明会や最新の募集要項などの詳細は香蘭女学校中等科・高等科 公式サイトでご確認ください。
4校を比較して見えてくる学校選びのポイント
進学の確実性で選ぶか、他大受験の余地で選ぶか
男子の場合、立教池袋(約86%)・立教新座(8割前後)とも進学は高い水準で、大きな差はありません。女子の場合は学校の性格が分かれます。香蘭女学校は推薦枠が1学年の定員と同数まで拡大された一方、立教女学院は推薦枠を持ちながら他大学へ挑戦する文化があり、進路の選択肢を広く持てます。同じ立教系でも学校のカラーが異なるため、「立教大学にどこまで確実につながりたいか」を家庭内で先に決めておくと学校選びがぶれません。
男子は日程のリレーが可能、女子は2月1日の選択が分かれ目
男子の場合、立教新座第1回(1月25日)→立教池袋第1回(2月2日)→立教新座第2回(2月3日)→立教池袋第2回(2月5日)と、最大4回の受験機会をリレーのように組めます。1月の新座で合格を確保してから2月に臨めるのは大きな安心材料です。
女子の場合、立教女学院と香蘭女学校第1回は例年どちらも2月1日のため、どちらかを選ぶ必要があります(2026年度のみサンデーショックの影響で例外的に両方受験できました)。そのうえで香蘭第2回(2月2日午後)を組み合わせるのが立教系女子の基本的な併願パターンです。
偏差値・学費の全体比較表
| 学校・入試回 | 入試日 | 偏差値(A80) | 初年度納入金の目安 |
|---|---|---|---|
| 立教新座 第1回 | 1月25日 | 59 | 約148万円 |
| 立教新座 第2回 | 2月3日 | 58 | |
| 立教池袋 第1回 | 2月2日 | 58 | 約143万円 |
| 立教池袋 第2回 | 2月5日 | 59 | |
| 立教女学院 | 2月1日 | 57 | 約129万円 |
| 香蘭女学校 第1回 | 2月1日 | 58 | 約150万円 |
| 香蘭女学校 第2回 | 2月2日午後 | 63 |
表の入試日は、発表済みの2027年度日程(立教新座・立教女学院)と例年の日程(立教池袋・香蘭女学校)を併記したものです。出願前に必ず各校の最新の募集要項でご確認ください。
偏差値・学費とも4校で大きな差はなく、55〜60前後の学力帯で立教系をまとめて検討できることがわかります。だからこそ、進学のしくみ(確実性)と校風・通学距離が決め手になります。
よくある質問
立教大学の附属・系属校は全部で何校ありますか?
中学・高校では、一貫校(附属にあたる)が立教池袋・立教新座の2校、系属校が立教女学院・香蘭女学校・立教英国学院の3校です。このほか一貫校として立教小学校があります。国内の中学受験で比較対象になるのは、立教池袋・立教新座・立教女学院・香蘭女学校の4校です。
立教系に共学の学校はありますか?
国内の4校はすべて男子校(立教池袋・立教新座)または女子校(立教女学院・香蘭女学校)です。立教系で唯一の共学はイギリスの全寮制校である立教英国学院で、国内の一般的な中学受験の対象からは外れます。
香蘭女学校に入れば全員が立教大学に進学できますか?
推薦枠は1学年の定員と同数の160名まで拡大されましたが、推薦には校内の基準を満たすことと本人の進学希望が前提です。枠として全員分が用意されたという意味であり、無条件の全員進学を保証するものではありません。
立教女学院と香蘭女学校は併願できますか?
立教女学院と香蘭女学校第1回は例年どちらも2月1日のため、この2つは併願できません(2026年度のみサンデーショックで例外的に併願可能でした)。香蘭女学校第2回(2月2日午後)であれば、立教女学院と組み合わせて受験することが可能です。日程は必ず最新の募集要項でご確認ください。
まとめ
立教大学につながる4校は、男子2校(立教池袋・立教新座)・女子2校(立教女学院・香蘭女学校)で、偏差値帯は近いものの、進学のしくみと確実性がそれぞれ違います。香蘭女学校は推薦枠が1学年定員と同数になり、立教池袋は約86%、立教新座は8割前後、立教女学院は約7割(他大挑戦の文化あり)です。男子は1月の新座から最大4回のリレー受験、女子は2月1日にどちらを受けるかが戦略の分かれ目になります。
数値はいずれも執筆時点の公式発表・公開データにもとづいています。受験の際は必ず各校の最新の募集要項をご確認ください。
他の大学の附属校についても、同じ形式(内部進学率・偏差値・入試日程)で一覧にしています。併願先の検討にお役立てください。
GMARCH全体の偏差値や学部の特徴はGMARCH(ジーマーチ)・SMARTってどこの大学?で解説しています。
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