全国学力・学習状況調査の結果(国立教育政策研究所)によると「1日当たり1時間以上テレビゲームをしている」と回答した児童生徒の割合は75%程度とされています。
参考:国立教育政策研究所 令和6年度 全国学力・学習状況調査の結果について
小学生の大多数がほぼ毎日のようにゲームをしているということですね。
このような現状がありますが、中学受験はより熾烈な戦いになってきており、中学受験を目指す小学生、ご家庭は、ゲームとの付き合い方を考えなければなりません。
「ゲームは何時間やっていいの?禁止したほうがいい?」
「成績良い子はゲームを全くしていないの?」
「ゲームを禁止したいけど、息抜きナシはかわいそうだし、そんなことしたら喧嘩になる…」
と気になる保護者の方に向けて、中学受験生のゲームとの付き合い方をご紹介していきます。
中学受験生もゲームをしている
中学受験をする小学生も、多くがゲームをしていると感じます。
最難関校を目指すようなお子さんであっても、ゲームをしている子はかなりいるはずです。
小4、小5の段階でゲームを一切禁止にしようとして、喧嘩になってしまったり、禁止にしたものの勉強のやる気が全くでないような事例がありますが、それは「周りの友達もゲームしてるのに…」と思ってしまうという理由もあるでしょう。
中学受験をするからといって、早期からゲームを一切禁止する必要は必ずしもありません。
小6でゲームをやめる人が増える
ゲームをしている中学受験生はたくさんいますが、小6になるとゲームをやめるお子さんが増え始めます。
小6になると、学習内容が数段難しくなり、土日にも塾の授業が追加され、宿題も増えます。
家では復習に追われ、時間が足りなくなり、ゲームをする時間が残らないことが多いです。
特に、小6の夏~秋ごろから過去問に取り組み始めますが、過去問はかなりの時間が必要になりますので、それまでと比べてはるかに時間の足りなさを痛感されるはずです。
第1志望の合格判定が60~80%あり、勉強と両立できているようであればゲームを禁止する必要はありませんが、もしまだまだという状況なのであれば、小6の秋~冬頃からはゲームを一切やめてもいいかもしれませんね。
ゲームを禁止するときの注意点
ゲームを辞める決断をする際は、必ずお子さんと相談するようにしましょう。
- このままの成績だと第1志望校の合格は難しいかもしれないこと
- 今までゲームをやっていた時間を勉強に充てないといけないこと
- 本当に第1志望校に合格したいのか
などをお子さんと会話し、認識を合わせましょう。
志望校に合格したいなんて全く思ってもいないのに、親から勝手にゲームを禁止されてしまったら、お子さんには不満が残り、ゲームをしなくなっても、勉強を放棄してしまうかもしれません。
中学受験生がゲームをするときは・・・
中学受験生がゲームをすること自体は問題ありませんが、勉強に支障が出ない程度にしないといけません。
中学受験をしないお子さんの中には毎日かなりの時間ゲームをしているお子さんも多いはずで、「なんで自分だけゲームしちゃダメなんだ!」と思ってしまうこともあるかもしれません。
中学受験生の自覚をもってもらうよう、次のポイントを守ってゲームを楽しんでもらいましょう!
一定の成績を取ることや勉強することを条件にゲームをできるようにする
偏差値〇〇は最低でも維持すること、毎日〇時間勉強すること、宿題は完ぺきにこなすことなどを条件にゲームをしてもらうようにしましょう。
ゲームをダメだと言っているわけではなく、勉強にしっかり取り組めないのなら(十分な結果を出せなくなってしまうなら)ゲームはダメだという認識をもってもらいましょう。
その際、お子さんにとってハードルが高すぎる目標を設定してはいけません。
例えばこれまでの偏差値が50程度なのに、偏差値60を超えないとゲームを禁止するとしてしまうと、やる気がなくなってしまうでしょう。
もちろん、簡単すぎる目標もダメです。
適切な目標、ノルマを設定してください。
時間を決めてゲームする
毎日1時間など、ゲームのプレイ時間を必ず設定しましょう。
自制心が強く大人なお子さんであれば、宿題の実施状況も考えて自分で切り上げることもできるかもしれませんが、ほとんどの小学生はまだそんなことはできません。
時間を設定することで、今日の宿題の量と時間、そしてそれを何時から何時の間に取り組むのかを考えたり、1日〇時間しかないゲームの時間でなにをするかを考えるようになるはずです。
お子さんが制限の中でどうやりくりするかを考えるようにさせてあげることが大切です。
ゲームは親のもとでプレイし、時間も親が把握しておく
例えば毎日1時間と設定したとしても、親が見ていなければこっそり1時間以上ゲームをしてしまうことが多いでしょう。
うちの子は大丈夫と思っていても、案外子どもは親が見ていないところでそういうことをしてしまうものです。
ゲームをしていることをお母さん、お父さんも知っている…という認識を持ってもらうことが大切です。
そうすることで、
「1時間たっちゃった…。宿題まだだし怒られるからそろそろ切り上げよう。」
「先に宿題やって、ゲームOKな雰囲気にしてからゲームしよう」
というように、勉強を絡めて考えられるようになってきます。
小学生に勉強とゲームのバランスを全て自分でコントロールするよう任せることは現実的ではないですし、一切禁止にすることも良い結果に繋がりません。
適切なバランスの中でゲームを楽しんでもらいましょう!
親がゲームを楽しむ姿勢を見せることが大切
親が明らかにゲームに否定的な様子を感じると、親からの目を気にしてこっそりゲームをしようとしてしまったり、反発心から喧嘩になったり、よりゲームをしたくなったりしてしまうことがあります。
ゲームは楽しいものだという共感を見せてあげてください。
できるのであれば一緒にゲームをしても良いでしょう。
そうすることで、素直に前向きな気持ちで「勉強をしっかりしてからゲームをしよう!」という認識を持ってもらうことができます。
勉強かゲームの2択ではなく、まずは両立を目指しましょう。
ゲームのいいところ
中学受験生の生徒を見ていて、ゲームがプラスに働いたのではないかと考えられる点を考えてみます。
ただし、ゲームをしたからこれらを体得できたのか、その他の要因でこれらを体得できた子がゲームをする中でさらに養ったのかはわかりません…。
ですので、これらを培うためにゲームをすることはおすすめしませんが、必ずしもゲームがマイナスに働くわけではないことがわかります。
立体的な感覚が養われるかも
昔は2次元のゲームが大半でしたが、近年は動きがなめらかで柔軟なアクションが可能なゲームが増えています。
そういったゲームでは、カメラワークで視点を切替え、対象を立体的に捉えることができます。
中学受験のテストでは、紙面上に立体的に描かれたものを使って、立体的な思考をすることが求められますので、ゲームのカメラワワークが活きてくるかもしれません。
今っぽいアクションゲームではありませんが、マインクラフトは有名ですね。
漢字を学んでくれるかも
キャラクターのセリフや名前などで使われる漢字を覚えてくれるというメリットもあります。
ゲームによりますが、結構難しい漢字が使われていることもあり、小4、小5以下であれば漢字を先取り学習することにもなります。
効率的に勉強する意識が芽生えるかも
宿題をしっかりこなし、一定の成績を取りながらゲームをすることで、日々の勉強を効率的にこなそうという意識が芽生えるかもしれません。
学校や塾、習い事があると、1日に残される時間は2時間~5時間程度になるはずですから、勉強をダラダラやっていては、ゲームをやる時間がなくなってしまいます。
また、成績が悪くなったらゲーム時間が減ったり禁止されてしまうかもしれない、家で宿題をやる時にスムーズに解き進められるように、ということで、塾の授業にしっかり集中し、できるだけその場で覚えようという意識にもつながるかもしれません。
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- 集団塾の宿題がスムーズに進まない
- その結果、毎月のテストで思うような結果が出ない
- もっと勉強するように言うが、喧嘩になってしまう
- 今のレベルで第1志望は狙えるの?他にいい学校は?
- 計算ミスが減らない。図や式を書かない
などなど、中学受験を目指すご家庭の多くが抱えるお悩みに対して、お子さんの性格、タイプ、現在の学力に応じて、随時アドバイスしています。
一気に偏差値を10、20上げるような魔法はありません。
ご家庭、塾が協力しつつ、現状から少しずつでも改善し、勉強習慣を含めて基礎力をつけていくことで、最終的に6年生になったときに偏差値に結果が表れてきます。
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