お知らせ

【中学受験】聖光・栄光・浅野の併願と過去問対策!併願可能?どの学校の対策に力をいれる?

神奈川の男子中学受験において、難関校としてよく名前が挙がるのが聖光学院中学校・栄光学園中学校・浅野中学校です。いわゆる「神奈川男子御三家」と呼ばれる超人気難関校です。特に聖光学院は進学実績・人気が近年上昇しており、神奈川県内はもちろん、東京方面からも受験生が多く集まっています。

神奈川県の難関中学の受験を目指す男子はこれらの学校が視野に入るはずです。
しかし、都内の学校は主に2/1に最難関中学の入試日が集中している一方、聖光・栄光・浅野は2/1ではなく、問題の系統も異なるため、結局何日にどの学校を受験するのか、その場合、どの学校の過去問対策にどの程度時間を割けばいいのか悩んでいる受験生はかなり多いと思います。

この記事では、横浜エリアで中学受験生の指導をしてきた経験から、聖光・栄光・浅野の特徴、併願の組み方、受験する場合の対策とリスクをご紹介します。

※入試日程・偏差値・合格実績は2025〜2026年入試時点の公開情報に基づきます。日程・募集人数・偏差値は年度や模試によって変動するため、出願前に必ず各校の最新の募集要項をご確認ください。

この記事でわかること
  • 神奈川御三家(聖光・栄光・浅野)それぞれの校風・偏差値・合格実績のちがい
  • 3校の入試日程と、併願が仕組み上可能かどうか(栄光と聖光第1回は同日)
  • 神奈川県内だけで組む場合の代表的な受験パターンと、2/1午後入試の使い方
  • 都内校も含めたタイプ別の併願パターン(東京最難関チャレンジ型/神奈川本命型など)
  • 聖光×栄光/聖光×浅野/栄光×浅野を併願する場合の対策とリスク・過去問対策の配分
山本航士

この記事を書いた人

山本航士

受験アドバイザー

聖光学院中高→慶應義塾大学経済学部→コンサルティングファーム→LEFYにて難関中学受験および中高一貫校生をサポート

神奈川御三家とは?聖光・栄光・浅野の特徴/偏差値/合格実績

神奈川御三家とは、一般的に聖光学院・栄光学園・浅野の3校を指す言葉です。いずれも神奈川県を代表する男子進学校で、大学進学実績・教育環境・人気のいずれも非常に高い学校です。ただし「難関男子校」という点は共通でも、校風や入試問題の系統には違いがあります。まずはそれぞれの特徴を、校風・偏差値・合格実績の順に見ていきましょう。

校風

筆者は聖光学院出身で、知人には栄光・浅野出身者がいますが、私自身、中高時代も栄光・浅野と校風が違うことをなんとなく感じていました。

学校名 校風・特徴 向いているタイプ
聖光学院(横浜市中区) カトリック系のミッションスクールで、理念は「Men for Others, with Others」。面倒見が手厚く、学校内で大学受験対策まで完結しやすい。体験型講座「聖光塾」や中1からのオンライン英会話など独自プログラムも充実。 学習習慣が安定し、難度の高い問題にも粘り強く取り組める子。早い段階から高いレベルで学力を伸ばしたい家庭。
栄光学園(鎌倉市) カトリック・イエズス会を母体とする学校(上智大学などと同系列)。東京ドーム約2.4個分の広大な自然キャンパスを持ち、自主性・自由を重んじる校風。「倫理」が6年間必修で、人間的な成長も重視。 自分の興味関心を深めるのが好きな子。課題をこなすだけでなく、自分で考えて動く力を育てたい家庭。
浅野(横浜市神奈川区) 実業家・浅野總一郎が創立した非宗教の伝統校で、校訓は「九転十起」。学業・部活動・行事のバランスを大切にする文武両道型で、面倒見も比較的良い人気校。 勉強だけに偏らず、学校生活全体を大切にしたい子。コツコツ努力を積み重ねて大学受験まで伸ばしたい家庭。

上記はパブリックに公開されている情報から整理したものですが、私個人の体感としても大きくそれてはいないと感じます。

こういった各校の校風は、学校に入学後、お子さまと保護者ともに校風に染まっていくことで維持される側面もあるかもしれませんが、そもそもこういった校風の学校だということを知っているご家庭が入学しているということも、そうした傾向・校風につながっていると考えます。

中高は勉強や規律重視なのか、それとも一定の自由さを重視するのかといったご家庭の方針が校風とマッチし、そういったご家庭が入学するため、偏差値や進学実績だけでなく、校風も見て学校を選ばないと、入学後にお子さまも保護者もミスマッチで苦労してしまう可能性があります。

偏差値

3校はいずれも神奈川県内トップクラスの難関校です。
偏差値は模試会社によって母集団が異なり、入試問題の性質も異なるため、目安として捉えましょう。
ここでは四谷大塚の80%偏差値(2026年入試向け)を目安として示します。

学校 入試回(試験日) 四谷大塚80%偏差値
聖光学院 2/2(第1回) 70
聖光学院 2/4(第2回) 71〜72(第1回より高め)
栄光学園 2/2 66
浅野 2/3 64

偏差値は模試によって基準が異なります。同じ学校でも、SAPIXは四谷大塚より5〜6ポイントほど低く、首都圏模試は5〜10ポイントほど高く出る傾向があります。年度・模試で変動するため、出願判断は通っている塾の最新の合格判定でご確認ください。

偏差値上は聖光 、 栄光 、 浅野の順ですが、聖光・栄光は問題の傾向がかなり異なり、ほとんどの集団塾が小6では聖光コース(単体であることは少なく開成等含む)、栄光コースを分けているため、問題の向き不向きもあると理解しておきましょう。

また、浅野中学は昨年入学者数を絞ったこともあり、立地も京浜東北線の新子安駅ともっとも都内から通学しやすい位置に存在するため、難易度が上昇している印象です。個人的には、聖光の人気上昇および都内受験者の増加も相まって、浅野の合格難易度は相当に高くなっていると感じます。

合格実績

3校はいずれも、東京大学・京都大学・一橋大学・東京科学大学・国公立大学医学部・早慶などへの進学実績が非常に高い学校です。参考までに、2025年の東京大学合格者数(既卒生含む)は次のとおりでした。

学校 東大合格者数 現役合格率の目安
聖光学院 93名(うち現役 85名) 約37%
栄光学園 55名(うち現役 43名) 約25%
浅野 51名(うち現役 46名) 約18%

https://www.inter-edu.com/univ/2026/schools/79/jisseki

https://www.inter-edu.com/univ/2025/schools/3/jisseki

https://www.inter-edu.com/univ/2025/schools/1/jisseki

聖光学院は卒業生約230名の規模で東大に約100名と現役合格率は全国でもトップクラスです。筆者が卒業した約10年前と比較してもかなり伸びています。

ただし、大学合格実績だけを見て学校を選ぶのはおすすめしません。大切なのは、その実績がどのような6年間の学習環境の中で生まれているのかという点です。管理型で着実に伸ばす環境が合う子もいれば、自由度の高い環境で興味を深めて伸びる子もいます。実績を比較する際は、合格者数だけでなく、卒業生数・現役合格者数・医学部志望者の多さ・早慶などのべ合格者数もあわせて見るとよいでしょう。

聖光・栄光・浅野の併願は可能なのか?試験日程と組み合わせ一覧

結論、先ほどの入試日程を見ればわかる通り、3校すべての受験は仕組み上は可能です

3校の入試日程は?

試験日 学校・入試回 募集人数
2/2 栄光学園 / 聖光学院 第1回 180名 / 175名
2/3 浅野 240名
2/4 聖光学院 第2回 50名

【ポイント】栄光と聖光第1回は「同日」
栄光学園(2/2)と聖光学院 第1回(2/2)は試験日が完全に重なります。

栄光と聖光の両方を狙うなら「2/2に栄光 → 2/4に聖光 第2回」という形になります。ただし、2/4の聖光は募集50名のみで第1回より狭き門です。

神奈川県の難関校受験男子のよくある受験パターン

御三家がいずれも2/2以降に固まっているため、神奈川男子受験では2/1が空くのが大きな特徴です。

ここでは、都内校には出願せず神奈川県内の学校だけで組む場合の代表的なパターンを挙げます。
神奈川は2/1の午後に、神奈川大学附属 第1回(午後・2科)や鎌倉学園の算数選抜などの午後入試があり、ここで早めに合格を1つ確保してから2/2以降の本命に臨む受験生が多いのが特徴です。下表のセル内は午前・午後に分けて示します。

パターン 2/1 2/2 2/3 2/4
聖光第一志望型 <午前>サレジオ学院/逗子開成

<午後>神奈川大附/鎌倉学園 算数選抜/山手学院 特待選抜
聖光学院 浅野 聖光学院
※聖光/浅野がチャレンジの場合は逗子開成/鎌倉学園
栄光第一志望型 <午前>サレジオ学院/逗子開成/鎌倉学園
<午後>神奈川大附/山手学院 特待選抜
栄光学園 浅野 聖光学院(チャレンジ)/サレジオ学院
※聖光/浅野がチャレンジの場合は逗子開成/鎌倉学園
浅野第一志望型 <午前>サレジオ学院/逗子開成/中央大附横浜
<午後>神奈川大附/山手学院 特待選抜
聖光/栄光(挑戦)/鎌倉学園 浅野 サレジオ学院/神奈川大附/聖光学院(チャレンジ可能な合格状況の場合)

聖光・栄光・浅野を受験する子の都内校も含めたよくある併願パターン

御三家を検討する生徒は、都内の難関男子校・共学校もあわせて受験することが多いです。御三家はいずれも2/2以降のため、空いている2/1の使い方が併願戦略の鍵になります。お子さまのタイプ別に整理すると、次のようになります。

タイプ 併願の考え方 注意点
東京最難関チャレンジ型 2/1に開成・麻布・駒場東邦・武蔵などを受験し、2/2以降に聖光・栄光・浅野。 2/1から高難度が続き、リスクが高い。開成・聖光等で80%判定がでているならOK。
神奈川本命型 聖光・栄光・浅野をメインとし、2/1はサレジオ学院A・逗子開成1次・鎌倉学園。都内校では芝・攻玉社など。 2/2・2/3に本命が続くため、2/1の受験校を重くしすぎない。
浅野第一志望型 2/3の浅野を本命とし、2/1・2/2は合格可能性が高い学校を狙う。2/1で確実に取れそうな場合は2/2に聖光・栄光にチャレンジするケースも。 聖光・栄光にチャレンジする場合、過去問対策のバランスに注意が必要。

これを実際の日程に午前・午後で落とし込むと、タイプごとに次のような並びになります。
午前は毎日受験し、午後入試は主に初日(2/1)に合格を確保するために使うのが一般的です。

タイプ 2/1 2/2 2/3 2/4
【聖光】東京最難関チャレンジ型 <午前>
開成/早稲田/駒場東邦/慶應普通部など
<午後>
世田谷学園 算数特選/ 巣鴨 算数選抜(任意)
聖光学院 筑駒/浅野/海城 聖光学院
【聖光】東京抑え校受験型 <午前>
攻玉社/芝 など
<午後>
神奈川大附/都内の午後入試
聖光学院 浅野 聖光学院
※ここまで合格ナシの場合は芝/サレジオ
【浅野】東京難関校チャレンジ型 <午前>
海城/本郷/巣鴨など
<午後>
世田谷学園 算数特選 or 神奈川大附
聖光学院 浅野 サレジオ学院/聖光
【浅野】東京抑え校受験型 <午前>
高輪/都市大付 など
<午後>
神奈川大附など
攻玉社/鎌倉学園など 浅野(本命) 鎌倉学園/法政第二など

事前に文化祭や説明会に参加した学校が少ないと、選択肢が少なくなり、超チャレンジ受験になってしまうケースも散見されます。
ご家庭の中学受験の方針にもよりますが、できるだけ幅広く学校を見ておくことをお勧めします。

聖光・栄光・浅野を併願する場合の対策とリスク

御三家の併願では、学力面だけでなくスケジュール面・メンタル面のリスクも考える必要があります。3校はいずれも難関で、模試で80%判定が出ていた場合でも1科目大きくこけてしまうだけで不合格の可能性があるような学校です。
特に2/2から2/4にかけて難関校を連続で受ける場合、「1校目の結果を引きずる」「疲労で集中力が落ちる」「合格発表の確認で気持ちが乱れる」といったことが起こりやすくなります。

聖光・栄光の両校を受験する場合の対策とリスク

日程:栄光(2/2)と聖光①(2/2)は同日のため同時受験は不可です。両方狙うなら「2/2に栄光 → 2/4に聖光②」となります。ただし聖光②は募集50名のみで受験者層も厚く、合格難度はかなり高い。

出題傾向の違い:この2校は性格が大きく異なります。栄光は算数60分・記述や思考力を重視し、理科・社会の配点も相対的に重い「じっくり考える」型。聖光は国語・算数が各150点と配点が大きく、問題量も多い「スピードと正確性」型です。

  • 栄光の過去問と聖光の過去問では、求められる処理力や記述の感覚が異なる
  • 2/2・2/3・2/4と連戦になると、体力的・精神的な負担が大きい
  • 聖光は近年都内受験者も増加していると考えられ、かなりレベルの高い競争になる

対策:両校の過去問対策をするのはかなりの負担になります。基本的には、できるだけどちらか1校の受験に絞ったほうがよいでしょう。両校を受験する場合はどちらの模試の合格判定が微妙なケースが多いと思いますので、7割栄光対策、残り3割で聖光対策として、2/2で栄光に合格したら聖光にもチャレンジするくらいの捉え方が良いかもしれません。

聖光・浅野を受験する場合の対策とリスク

日程:聖光①(2/2)+浅野(2/3)は別日で、神奈川男子上位層でよく見られる王道パターンです。さらに聖光②(2/4)も加えられます。日程上は自然ですが、連日の難関校受験になるため楽なスケジュールではありません。

傾向:聖光と浅野の入試問題の性質は、聖光と栄光ほど異なりません。ざっくり言えば王道の算数の延長線上にあるような問題が出題されます。

  • 偏差値は聖光のほうが高いが、浅野も相当ハイレベルな競争となり、1科目でもこけると不合格になる
  • 聖光の過去問ばかりで浅野の過去問対策が不十分にならないように気を付ける必要がある

対策:聖光対策だけに偏らないようにしましょう。入試問題の性質は大きくは異なりませんが、両校の過去問にバランスよく取り組んでおくことが重要です。

栄光・浅野を受験する場合の対策とリスク

日程:栄光(2/2)+浅野(2/3)は別日で組め、神奈川男子上位層でよく見られる王道パターンです。

傾向:栄光は、暗記やパターン処理ではなく問題文を深く読み、条件を整理し、自分で考える力が問われます。浅野は内容は王道ですが、正確に素早く処理すること、問題文を正しく正確に読む必要があり、比較的聖光とタイプが似ているため、栄光とは対策が異なると理解しておきましょう。

  • 栄光型の深く考える勉強に偏ると、浅野で必要な王道の内容に触れる機会が減ります。そのため、バランスが重要です。
  • 浅野受験時には栄光の合格結果を知らずに臨むことになるため、栄光の手ごたえで浮かれたり、メンタルが落ちて翌日の浅野の試験で失敗してしまう可能性も考えられます

対策:栄光を第1志望とする場合は、栄光対策に重点を置きましょう。浅野の問題は非常に難しいですが、設問形式はオーソドックスなものが多いため、記述欄や設問そのものへの不慣れ・抵抗感を感じることはそこまでないはずです。ただし、栄光に偏りすぎないよう注意してください。

まとめ

  • 神奈川御三家=聖光・栄光・浅野は、いずれも東大に多数を送り出す男子最難関校。偏差値が高い点は共通でも、校風・日程・問題傾向・併願のしやすさは異なります。
  • 難易度は四谷大塚80%で聖光70・栄光66・浅野64のレンジ。模試によって基準が違う点に注意。
  • 最初の大きな判断は、2/2に聖光第1回を受けるか、栄光を受けるか。栄光と聖光①は同日で同時受験はできません。
  • そのうえで、2/3の浅野・2/4の聖光②をどう組み合わせるかで、受験全体の負担が大きく変わります。
  • 御三家を目指す場合でも、都内校や午後入試を含めた併願設計が欠かせません。チャレンジ校ばかり並べず、合格を取る校・挑戦する校・本当に通いたい校を分けて整理しましょう。
  • 3校とも、早い段階から算数の安定感、国語の読解・記述力、理社の知識完成度を高めていくことが重要です。

横浜駅周辺で中学受験の個別指導をお探しの方は、ぜひ一度ご相談ください。個別指導塾レフィーでは、偏差値だけで志望校を決めるのではなく、お子さまの性格・過去問との相性・科目ごとの得意不得意・入試本番のスケジュールまで含めて受験プランを設計します。聖光学院・栄光学園・浅野をはじめ、神奈川県内外の難関中学受験に向けて、お子さまの現状に合わせた学習計画と併願戦略をご提案いたします。