勉強のコツ

【中学受験】つるかめ算の解き方をわかりやすく解説!面積図・弁償算・いもづる算まで

つるかめ算は、中学受験の算数で最初につまずきやすい特殊算のひとつです。「面積図を習ったけれど、どういうときに使うのか分からない」「そもそもこれがつるかめ算だと気づけない」という受験生は多いのではないでしょうか。

この記事では、つるかめ算の見分け方から、面積図を使わずに解ける「そろえて考える」方法と、面積図で解く方法の両方を解説します。そのうえで、弁償算・3量のつるかめ算・速さのつるかめ算・いもづる算といった、入試で実際に出る応用まで順に説明します。最後に練習問題を6問つけました。

服部貴哉

この記事を書いた人

服部貴哉

受験アドバイザー

神奈川大学附属中高→慶応義塾大学法学部→総合商社→LEFYにて中学受験および中高一貫校生をサポート。サピックス・グノーブルをはじめ大手塾通塾生の指導経験が豊富。

つるかめ算とは

つるかめ算とは、1個あたりの数がちがう2種類のものがあり、その合計の個数と合計の数だけが分かっているときに、それぞれが何個かを求める問題のことです。

名前のとおり、つるとかめが例に使われます。つるは足が2本、かめは足が4本。合わせて何匹いて、足が全部で何本、と言われたときに、つるとかめがそれぞれ何匹いるかを求めます。

入試では、つるとかめの形で出ることはほとんどありません。実際に出るのは次のような形です。

  • 80円のみかんと120円のりんごを合わせて15個買って1400円だった
  • 歩いたり走ったりして、合計何分で何m進んだ
  • 荷物を運ぶと1個いくらもらえるが、こわすと逆にいくら払う

つるかめ算の見分け方

つるかめ算だと気づけないために解けない、というのが一番多いつまずきです。次の3つがそろっていたら、つるかめ算を疑ってください。

つるかめ算を疑う3つの条件

  • 1個あたりの数がちがうものが2種類ある(2本と4本、80円と120円など)
  • その2種類を合わせた個数が分かっている
  • 合計の数も分かっている(足の本数、代金など)

逆に言うと、「合わせて◯個」と「合計で◯」の2つがそろっていたら、つるかめ算の可能性が高いということです。

解き方① 全部そろえて考える

面積図より先に、こちらを身につけましょう。面積図よりも、なぜこの計算をするのかという仕組みを理解しやすいものです。

 つるとかめが合わせて20匹います。足の数は全部で56本です。かめは何匹いますか。

まず、全部つるだったらどうなるかを考えます。つるは足が2本なので、20匹すべてがつるなら足は 20×2=40本です。

ところが実際は56本あります。56-40=16本だけ足りません。

ここで、つるを1匹かめに取りかえると何が起きるでしょうか。足は2本から4本になるので、1匹取りかえるごとに足が2本ずつ増えます

16本増やしたいので、16÷2=8。つまりかめは8匹、つるは 20-8=12匹です。

そろえて考える手順

  • 全部が「少ない方」だと仮定して合計を出す
  • 実際の合計との差を出す
  • 1個取りかえたときの増え方(1個あたりの差)で、その差をわる

解き方② 面積図で解く

面積図の描き方

面積図は、つるかめ算を長方形で表したものです。

面積図の約束

  • 横の長さ 個数(何匹、何個、何分)
  • たての長さ 1個あたりの数(足の本数、値段、速さ)
  • 面積 合計(足の合計、代金の合計、道のり)

2種類あるので、長方形を2つ並べて描きます。2つの長方形の面積を合わせたものが、問題文の「合計」にあたります。

面積図で解いてみる

さきほどと同じ問題を面積図で解きます。つるとかめが合わせて20匹、足が56本の問題です。

つるかめ算の面積図(つる・かめ合わせて20匹、足56本)

足の本数 匹数 つる 2本 ここが16本 かめ 4本 2 4 合わせて20匹 全部つるにしたときとの差=16本 16 ÷ (4-2) = 8 → かめは8匹

下の段の水色と黄色を合わせた部分が「全部つるだったときの足の本数」、赤い斜線の部分が「足りない16本」です。赤い部分のたては 4-2=2 なので、横は 16÷2=8。これがかめの匹数になります。

そろえて考える方法と面積図はどちらを使うべきか

基本のつるかめ算では図を描かずに計算だけで解いてかまいません。
ただし、先ほどの例題で言えば、16÷2=8の計算の意味を理解できない場合や、この8をつるの数だと勘違いしてしまうお子さんは面積図をおすすめします。

面積図を使わない解き方が難しいポイントは先ほどの問題でいえば「ここで、つるを1匹かめに取りかえると何が起きるでしょうか。足は2本から4本になるので、1匹取りかえるごとに足が2本ずつ増えます。」という点です。

つまりこれにより16を2で割るわけですが、この計算を理解できず、割り算の結果でてきた8を勘でつるの数としたり、かめの数としてしまうお子さんが多数います。

しかし、面積図であれば高さが4の方がかめだと視覚的にもミスが発生しづらいです。
お子さんのタイプに合わせて解き方を統一するとよいでしょう。

つるかめ算の応用パターン

弁償算(こわすと逆に減る)

 荷物を1個運ぶと30円もらえますが、こわすと1個につき50円払います。100個運んだところ、受け取った金額は2600円でした。こわした荷物は何個ですか。

考え方は同じです。まず全部無事に運べたとしたら、100×30=3000円もらえるはずでした。実際は2600円なので、3000-2600=400円少ないことになります。

ここが弁償算のポイントです。荷物を1個こわすと、もらえるはずだった30円がもらえないうえに、さらに50円払うことになります。つまり1個こわすごとに 30+50=80円減ります。

弁償算は1個あたりの差が「和」になる

0円 +30円 無事に運ぶ -50円 こわす 80円 の差 1個こわすと 30+50=80円 減る(引き算ではなく足し算)

400÷80=5。こわした荷物は5個です。検算すると、95×30-5×50=2850-250=2600円。合っています。

弁償算でもっとも多い間違いが、1個あたりの差を 50-30=20円としてしまうことです。片方がプラス、もう片方がマイナスのときは足し算になる、と覚えておいてください。

3量のつるかめ算

 60円、100円、150円の品物を合わせて15個買って、代金は1380円でした。100円の品物を3個買ったとすると、150円の品物は何個ですか。

3種類あると一度には解けません。そこで、分かっているものを先に取り除いて、2種類の問題に戻します。

100円が3個なので、その代金は 100×3=300円。これを全体から取り除くと、残りは 1380-300=1080円、個数は 15-3=12個です。

あとは60円と150円のつるかめ算です。全部60円なら 12×60=720円。差は 1080-720=360円。1個入れかえるごとに 150-60=90円増えるので、360÷90=4。150円の品物は4個です。

速さのつるかめ算

 家から学校まで1750mあります。はじめは分速50mで歩き、途中から分速200mで走ったところ、20分かかりました。走った道のりは何mですか。

速さの問題ですが、形はつるかめ算です。横が時間、たてが速さ、面積が道のりと考えます。

速さのつるかめ算(横が時間、たてが速さ、面積が道のり)

速さ 時間 歩き 分速50m 750m 50 200 合わせて20分(面積の合計が1750m) 全部歩いたときとの差 750m ÷ (200-50) = 5分

全部歩いたとすると 20×50=1000m。実際は1750mなので、差は750mです。1分を歩きから走りに変えるごとに 200-50=150m増えるので、750÷150=5分走ったことになります。

ここで注意です。聞かれているのは走った「道のり」であって「時間」ではありません。走った道のりは 200×5=1000mです。つるかめ算で求まるのは時間や個数なので、最後に何を聞かれているかを必ず読み直してください。

いもづる算(答えが何通りもある)

 1個80円のみかんと1個120円のりんごを、どちらも1個以上買って、代金がちょうど1200円になりました。買い方は何通りありますか。

この問題には「合わせて何個」という条件がありません。つるかめ算に見えて、条件が1つ足りないのです。この場合は答えが1つに決まらず、何通りもの組み合わせが出てきます。これをいもづる算と呼びます。

解き方は、まず式を簡単にすることから始めます。みかんの個数を◯、りんごの個数を△とすると、80×◯+120×△=1200。全体を40でわると、2×◯+3×△=30となります。

ここで、2×◯は必ず偶数、30も偶数なので、3×△も偶数でなければなりません。つまり△は偶数だと分かります。あとは△に2を試しに入れてみると、みかんが12個で成立します。

合計代金の1200円を変えないまま、りんごとみかんの個数を変えるためには、80円と120円の最小公倍数である240円ずつ変えていけばいいので、りんごは3個、みかんは2個それぞれ増減すればよいとわかります。

りんご2個、みかん12個からずらして調べていくと、いもづる式に以下の場合が導かれます。

りんご(△) みかん(◯) 代金
2個12個1200円
4個9個1200円
6個6個1200円
8個3個1200円

答えは4通りです。りんごが10個だとみかんが0個になり、「どちらも1個以上」という条件から外れます。

いもづる算のコツは、式を最大公約数でわって小さくしてから、偶数か奇数か、何の倍数かを考えて候補をしぼることです。いきなり書き出すと数が多すぎて時間が足りません。

練習問題

ここまでの内容を6問で確認します。基本から応用の順に並んでいます。式を書いてから解答を開いてください。

問題① 基本のつるかめ算

つるとかめが合わせて30匹います。足の数は全部で96本です。かめは何匹いますか。

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答え 18匹

全部つるだとすると足は 30×2=60本。実際は96本なので差は 96-60=36本。1匹かめに取りかえるごとに足が 4-2=2本増えるので、36÷2=18匹。検算は 12×2+18×4=24+72=96本。

問題② 買い物のつるかめ算

1本80円のえんぴつと1本130円のペンを合わせて15本買ったところ、代金は1450円でした。ペンは何本買いましたか。

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答え 5本

全部えんぴつだとすると 15×80=1200円。実際は1450円なので差は250円。1本ペンに取りかえるごとに 130-80=50円増えるので、250÷50=5本。検算は 10×80+5×130=800+650=1450円。

問題③ 弁償算

コップを1個運ぶと40円もらえますが、割ってしまうと1個につき60円払います。150個運んだところ、受け取った金額は5000円でした。割ったコップは何個ですか。

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答え 10個

全部無事だとすると 150×40=6000円。実際は5000円なので差は1000円。1個割るごとに、もらえるはずの40円が消えたうえに60円払うので 40+60=100円減ります。1000÷100=10個。検算は 140×40-10×60=5600-600=5000円。

1個あたりの差を 60-40=20 としないよう注意してください。

問題④ 3量のつるかめ算

50円、90円、140円のおかしを合わせて20個買って、代金は1700円でした。90円のおかしを4個買ったとすると、140円のおかしは何個ですか。

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答え 6個

90円が4個なので代金は 90×4=360円。これを取り除くと、残りは 1700-360=1340円で、個数は 20-4=16個です。

あとは50円と140円のつるかめ算です。全部50円なら 16×50=800円。差は 1340-800=540円。1個入れかえるごとに 140-50=90円増えるので、540÷90=6個。

検算は 10×50+6×140+4×90=500+840+360=1700円。50円は10個、140円は6個です。

問題⑤ 速さのつるかめ算

家から公園まで1800mあります。はじめは分速60mで歩き、途中から分速180mで走ったところ、20分かかりました。走った道のりは何mですか。

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答え 900m

全部歩いたとすると 20×60=1200m。実際は1800mなので差は600m。1分を走りに変えるごとに 180-60=120m増えるので、600÷120=5分走ったことになります。走った道のりは 180×5=900m。検算は 15×60+5×180=900+900=1800m。

聞かれているのは時間ではなく道のりです。最後に速さをかけるのを忘れないでください。

問題⑥ いもづる算

1個70円のあめと1個110円のガムを、どちらも1個以上買って、代金がちょうど1000円になりました。買い方は何通りありますか。

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答え 1通り

あめを◯個、ガムを△個とすると 70×◯+110×△=1000。全体を10でわると 7×◯+11×△=100 となります。

△に1から順に入れて、残りが7でわり切れるかを調べます。△=1なら 100-11=89(わり切れない)、△=2なら78(同)、△=3なら67(同)、△=4なら56で7×8。ここで◯=8が見つかります。△=5なら45、△=6なら34、△=7なら23、△=8なら12。いずれもわり切れません。

よって、あめ8個・ガム4個の1通りだけです。検算は 8×70+4×110=560+440=1000円。

中学受験算数を得意になるためのゲーム

中学受験算数は今回紹介したようなつるかめ算などの基本や、平方数、計算の工夫の仕組みを理解した上で、できるだけ速く・正確に解けるようになる必要があります。

この力は高校受験・大学受験でも非常に大きなアドバンテージとなります。

LEFYが無料で公開している中学受験 算数ゲーム(算数マスター)には、中学受験算数の問題1200問以上を収録しています。4択のスピード形式なので、考え方を確認したあとの反復に向いています。登録不要でスマホからも使えます。

補足:入試ではどんなつるかめ算が出るのか

参考までに、LEFYが難関9校の過去問を1問ずつ分類したデータを紹介します。算数3620問のうち、つるかめ算の考え方を使う問題は72問ありました。

その内訳を見ると、つるとかめの形そのままの基本問題はごくわずかで、もっとも多いのはいもづる算、次いで3量のつるかめ算速さのつるかめ算でした。基本の解き方を身につけたら、この記事の応用パターンまで進んでおくことをおすすめします。

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まとめ

  • 「合わせて◯個」と「合計で◯」の2つがそろっていたら、つるかめ算を疑う
  • 基本は「全部そろえて仮定する→差を出す→1個あたりの差でわる」の3手順
  • 面積図は、そろえて考える方法を目に見える形にしたもの。基本では図なしで解いてよいが、お子さんのタイプ合わせて統一するとミスが減る
  • 弁償算では1個あたりの差が「和」になる(引き算にしない)
  • 3量のときは、1種類を確定させて2種類に減らす
  • 速さのつるかめ算では、求まるのは時間。道のりを聞かれたら最後に速さをかける
  • 「合わせて何個」がない場合はいもづる算。式を約分してから候補をしぼる

よくある質問

面積図は必ず描いたほうがいいですか?

基本のつるかめ算では描かなくてかまいません。ただし、計算でつるかめ算を解くとミスが頻発してしまうお子さんも多くいます。その場合は面積図で必ず解くように統一することでミスが減ります。最後の割り算で導いた数が2つのどちらの数なのかを正確に判断できるようにしましょう。

つるかめ算はいつ習いますか?

多くの塾では小学4年生の後半から5年生にかけて学びます。ただし入試で出るのは応用の形なので、5年~6年生になってから弁償算や3量、速さのつるかめ算として学び直すことになります。4年生のうちは基本の3手順が確実にできれば十分です。

方程式で解いてはいけませんか?

中学受験では方程式を使わずに解くのが原則です。答えが合えばよいと考えたくなりますが、つるかめ算の考え方は、のちの平均算や過不足算、速さの問題にそのままつながっています。ここで「そろえて差を見る」という発想を身につけておくと、他の単元での伸びが変わります。

いもづる算で書き出す数が多くなってしまいます

式を約分してから考えてください。80と120なら40でわって2と3の式にします。そのうえで「偶数でなければならない」「3の倍数でなければならない」といった条件を見つけると、調べる候補が一気に減ります。とりあえず1つ当てはまる数字を見つけ、そこから数字を前後にずらして網羅的に調べることができるようにしましょう。