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ボツ【中学受験】予習シリーズの使い方!毎週の勉強法・週テスト・学年別のコツ

四谷大塚をはじめ、早稲田アカデミー、四谷大塚準拠塾など多くの中学受験塾で使われている予習シリーズですが、難易度の高い問題も含まれているため、適切な順序で、お子さんの学力に合わせた使い方をしないと、消化不良に陥ってしまいます。

基本的には、量の問題ではなく順番の問題です。

この記事では、集団塾に通うお子さんを日常的に教えている個別指導塾の立場から、予習シリーズの構成、1週間の回し方、週テストと組分けの使い方、科目別・学年別の付き合い方、そして塾に通わずに使う場合の注意点まで整理します。

この記事でわかること
  • 予習は必須ではないという前提(塾によって家庭学習の位置づけが違う)
  • 1週間の回し方と、週テストで見るべき8割という目安
  • 教材の中にある難易度の階段と、いまのコースでどこまでやるか
  • 算数の例題を「閉じて再現できるか」で確認する方法
  • 4年・5年・6年の学年別の付き合い方
  • 塾に通わず、家庭学習で使う場合の注意点
山本航士

この記事を書いた人

山本航士

受験アドバイザー

聖光学院中高→慶応義塾大学経済学部→コンサルティングファーム→LEFYにて難関中学受験および中高一貫校生をサポート

Contents

予習シリーズとは?四谷大塚のメイン教材

予習シリーズは四谷大塚が作っている中学受験のテキストです。四谷大塚の直営校だけでなく、早稲田アカデミーをはじめとする提携塾でも使われているため、通っている塾が四谷大塚そのものでなくても、この教材で学習しているご家庭は多くあります。

教材は1冊ではない

予習シリーズという言葉は、実際には教材群の総称です。本体のテキストのほかに、計算、漢字とことば、演習問題集があり、さらに難度の高い最難関問題集や、週テストの過去問題集が別に用意されています。

このうち、どの家庭でも使うのが本体と計算、漢字とことばです。演習問題集はコースによって使う範囲が変わり、最難関問題集は上位のコースで初めて出番があります。塾から配られたものが全部「やるべきもの」だと考えると、破綻する可能性があります。

つまずいているご家庭の話を聞くと、この全部をやろうとしている、もしくは、取り組む順序やかける時間配分が適切でないことが少なくありません。

お子さんに合った問題を、合った順序で用意してあげることが重要です。

同じ単元が学年をまたいで繰り返し出てくる

予習シリーズは、同じ単元を学年をまたいで繰り返し扱う構成になっています。4年生で一度出てきた内容が5年生でより深く扱われ、6年生では4年・5年で学習した内容が入試レベルの問題として出てきます。
5年生で学習する単元のほとんどは6年生で再度扱われるため、5年時点で苦手だった単元は6年生で克服する機会があります。

塾生でなくても買える。ただし版のズレに注意

予習シリーズは四谷大塚の公式サイトから購入でき、塾生でなくても手に入ります。転塾を考えている場合や、家庭学習の軸にしたい場合にも使えます。

気をつけたいのが版のズレです。予習シリーズは改訂が入っており、上のお子さんが使ったテキストをそのまま下のお子さんに回すと、単元の順番や扱う学年が違っていることがあります。塾に通いながら使う場合は、必ずいま配られている版に合わせてください。単元がひとつずれるだけで、週テストの範囲と手元の内容が噛み合わなくなります。

「予習シリーズ」という名前に引きずられない

予習は必須ではない。まず塾の指示に合わせる

予習シリーズという名前ですが、必ず予習をしなければいけないわけではありません。
予習はできていればベターと捉えましょう。
テキストは一般的なテキスト、参考書の構成と変わりませんので、授業で理解し、その後に復習する形式でも使用可能です。
当塾でも予習は課していません。

事前に読んでくることを前提に授業を組む教室もあれば、授業で初めて考えることを大事にする教室もあります。前者の教室で予習を飛ばすと授業についていけませんし、後者の教室で先に答えを見てしまうと、その日の授業で考える機会がなくなります。

どちらが正しいという話ではなく、通っている塾次第ですので、確認が必要です。

一人でやる予習は、時間対効果が悪くなりやすい

実際のところ、予習をしたうえで授業に臨んでいるお子さんはそれほど多くないはずです。理由は本人の意欲ではありません。中学受験の年齢では、テキストを自分で読んで内容を理解する力が、中高生に比べてまだ育っていないからです。

予習をきちんと機能させようとすると、結局は保護者が横につく必要が出てきます。共働きのご家庭で毎週それを続けるのは現実的ではありません。

1週間の回し方

授業のあと、その週のうちに演習問題集まで

基本の流れは、授業を受ける、その週のうちに本体の問題と演習問題集で手を動かす、週テストを受ける、間違えた問題を直す、の4つです。ここで詰まりやすいのが最後の直しで、次の単元が始まると手をつける時間がなくなります。

1週間ぶんの量を、週のはじめに日割りにしてください。この作業はお子さんにはできません。1週間で扱うものは、大きく分けると次の7つです。

  1. 本体の例題/類題
  2. 本体の基本問題
  3. 本体の練習問題
  4. 演習問題集のトレーニング
  5. 演習問題集の基本問題
  6. 演習問題集の練習問題
  7. 演習問題集の発展問題

このうち7番目の発展問題は、コースによっては取り組む必要がありません。まず例題と類題、トレーニング、基本問題までを完璧にして、その後に余裕があれば練習問題へ進む。これがいちばん回しやすい順序です。

週テストで定着度を確認

週テストはコース別に問題が違い、いまの学力に合った難度で出題されます。そのため、どのコースであっても、目標はまず8割と考えてください。

後半の難しい問題を除けば、ミスなく解ければ8割は取れる構成になっています。
8割を目標として、どの程度失点してしまったのかを毎週確認するようにしましょう。

5週に1度の組分けテスト

5週に1度、それまでの範囲をまとめた組分けテストがあり、この結果でコースが決まります。範囲が広いので、直前の数日で取り戻すのは難しく、毎週の直しが積み上がっているかがそのまま出ます。

全部はやらない。どこまでやるかを先に決める

予習シリーズで消化不良を起こすご家庭のほとんどが、量ではなく順番でつまずいています。教材の中には難易度の階段があるので、まずその構造を把握してください。

教材の中にある難易度の階段

教材やさしい     →     難しい
予習シリーズ(4・5年)例題・類題 → 基本問題 → 練習問題
演習問題集(4・5年)トレーニング → 基本問題 → 練習問題 → 発展問題
予習シリーズ(6年)重要問題チェック → 重要問題プラス → 発展学習
演習問題集(6年)ステップ① → ステップ② → ステップ③
最難関問題集応用問題A → 応用問題B(難関校の入試問題相当)

注意したいのは、演習問題集の練習問題から後ろには、最難関問題集と変わらない難度の問題が混ざっていることです。同じ問題集の中でも難易度の幅が大きいので、「演習問題集はやるもの」と一括りにすると危険です。

いまのコースで線を引く

どこまでやるかは、志望校ではなく、いまのコースで決めてください。目安は次のとおりです。コースの分かれ目は回によって動くので、あくまで考え方として使ってください。

いまの位置やる範囲の目安
上位コース(S相当)本体は全部。演習問題集はトレーニングと基本問題まで必須、練習問題と発展問題も可能な範囲で。最難関問題集にも手を伸ばす
中位コース(C相当)本体は基本問題まで確実に。練習問題は7-8割程度の正答が目安。演習問題集はトレーニングまで。発展問題の難問は飛ばしてよい
それ以下(B・A相当)例題/類題と基本問題、演習問題集のトレーニングと基本問題に絞る。それ以外は手をつけない。

特に下のコースでは、難しい問題に時間と気力を奪われているお子さんをよく目にします。
例題・類題・基本問題・トレーニング(演習問題集)を完璧にし、それでも余裕があれば練習問題に取り組むようにしたほうが、長期的に見て成績が伸びてきます。

科目別の使い方

算数:例題は「閉じて再現できるか」で判定する

算数でいちばん多い失敗は、解説を見ながら解いて、できたつもりになることです。解説を読んだ直後は誰でも分かった気になります。テストでは解説を見られません。

そこで、解説を読んだら本を閉じ、何も見ずに最初から解き直すところまでを1セットにしてください。途中で止まるなら、それは理解したのではなく、見れば分かる状態だったということです。

まずはこのやり方で例題と類題を仕上げ、そのあとでトレーニングと基本問題に進んでください。

国語:知識は毎日、読解は週1〜2題

漢字とことばは1日1ページを朝に固定するのが続きます。
特に国語が苦手なお子さんには、読解は量をこなすより、1題を丁寧に読み直すほうが効果的です。解き直すのではなく、本文に線を引き直して、答えの根拠がどこにあったかを確かめる読み方です。

記述は自分で採点するのが難しいため、塾か第三者に見てもらうようにしましょう。

近年は文章量も記述量も増えています。
読むのが遅いお子さんは、内容の理解より先に、時間内に最後まで読み切る練習が必要です。

理科:分野によって手の入れ方を変える

理科は、覚えれば得点になる分野と、考え方を使えないと解けない分野が混ざっています。ここを同じやり方で進めると必ずどこかで詰まります。

生物や地学は、用語の確認を短い間隔で繰り返せば安定します。一方で力学、水溶液、電気の計算は算数と同じ扱いが必要で、覚えるのではなく解き方を再現できるかで確認してください。ここを暗記で乗り切ろうとして5年生の後半で崩れるケースが多いです。

理由を説明させる問題も増えているため、答えが合っていたかだけでなく、なぜそうなるのかを説明できるまで学習する必要があります。

社会:白地図と年表の上で確認する

社会はテキストを読むだけだと頭に残りません。地理は白地図の上に、歴史は年表の上に置き直すと定着します。地名も年号も、単独で覚えるより位置関係の中に置いたほうが思い出せるからです。

近年は資料やグラフを読み取らせる問題も増えています。テキストに載っている図表を飛ばして本文だけを読んでいると、こうした問題で点が取れません。図表を指さして、そこから何が言えるかを口に出させるだけでも変わります。

計算と漢字は朝に固定する

計算と漢字とことばは、それぞれ1日1ページを朝に置いてください。10分程度で終わりますし、朝に置いておけば忙しい日でも後回しになりません。

計算は正確さだけでなく、時間を計り、速度もあげましょう。
特に難関校の算数では正確で速い計算力が必須です。計算の工夫ができないお子さんも、毎日の計算で時間を意識するうちに、工夫せざるを得なくなります(計算の工夫のまとめはこちら)。

学年別の付き合い方

4年生:型を作る学年

4年生の内容は5年生・6年生の内容と比べると非常に簡単です。
この時期は難問といえども、思考力や作業量が求められる問題ではなく、知識が求められるような問題が出されます。

そのため、4年生の時期に最も重要なのは、日々の学習をサクサクとこなす感覚を親子でつかみ、なににどれくらいの時間がかかり、どのくらいの労力をかけるとどのくらいの点数が取れるのかを把握し、ルーティーンを作ることです。

具体的には、算数はどう身につけるのか、国語は何を勉強するのか、理科と社会の暗記はどう進めるのかなど、ルーティーンや勉強のやり方を、4年生のうちに決めてしまうということです。

これができていると、「5年生以降で習い事を続けるか辞めるか」「毎週の宿題をちゃんと消化するためにどのくらいの勉強時間を確保しないといけないのか」を適切に判断できるようになります。逆に4年生のうちに作れていないと、内容が難しくなったときに何をすればいいのか分からず、いまのやり方の何がまずいのかも見えません。

5年生:捨てる判断が必要になる学年

5年生は内容が一気に重くなります。算数の抽象度が上がり、理科と社会の量も増えて、家庭で回す作業量が膨らみます。多くのご家庭が全部は回らない状態になるのがこの時期です。

ここで必要なのは、頑張ることではなく、やる範囲を先に決めることです。お子さんは目の前にあるものから順に手をつけるので、捨てる判断は自分ではできません。上のコース別の目安を使って、保護者の側で線を引いてください。

しっかりと志望校のレベルも踏まえれば、削ってよい問題はあるはずです。

6年生:過去問と並行させる。下巻で分かれる

6年生になると、塾の課題に加えて過去問演習が入ります。予習シリーズを全部やり切ることが目的ではなくなるので、志望校で問われる分野に寄せて取捨選択します(過去問をいつから何年分やるか)。

6年生の下巻からは、難関校向けと有名校向けで教材が分かれます。分かれ目の目安は模試の結果ですが、科目によって選び分けて構いません。ここで背伸びをすると、演習が全部難しすぎて回らなくなります。

提携塾で使っている場合の注意

同じ予習シリーズを使っていても、塾によって進度も、授業の進め方も、家庭に求める作業も違います。宿題の量が多く、そもそも教材を消化しきれない設計になっている塾もあります。

ネットで見かける「予習シリーズの正しい使い方」がそのまま自分の家に当てはまるとは限りません。まず塾の指示を軸にして、足りないところを家庭で補う順番にしてください。

この場合に家庭でやるべきなのは、追加で何かをやることではなく、出されたものの中で優先順位をつけることです。塾の先生に「うちの子はどこまでやるべきか」を聞いてしまうのがいちばん早い解決になります。

塾に通わず、家庭学習で使う場合

予習シリーズは解説が詳しく、家庭学習の軸にしやすい教材です。ただし、お子さん一人だけで進めるのは難しいのが実際のところです。

我々が現場で見ていても、予習シリーズを一人で学び、自分で身に着けることができるお子さんは最難関校に合格できるようなお子さんに限られる印象です。

塾に通わずに使う場合は、保護者が伴走する前提で計画を立ててください。テキストの内容そのものより、1週間の量を割り振ることと、間違い直しが終わったかを見ることが家庭の仕事になります。

まとめ

  • 予習シリーズという名前だが、予習は必須ではない。教材や科目を問わず、あればベターという程度のもの
  • 小学生が一人でやる予習は時間対効果が悪い。やるなら保護者が横について、範囲と用語を一緒に見るところまで
  • 家庭学習の位置づけは塾で違う。まず塾の指示に合わせる
  • 1週間の型は「授業 → その週のうちに演習 → 週テスト → 直し」。直しの時間を先に予定へ入れる
  • 教材には難易度の階段がある。いまのコースで線を引き、全部はやらない
  • 算数の例題は、閉じて何も見ずに再現できるかで判定する

よくある質問

予習シリーズは、予習してから授業に行くべきですか?

まず通っている塾の指示に合わせてください。塾によって家庭学習の位置づけが違い、事前に読んでくることを前提に進める教室もあれば、授業で初めて考えることを大事にする教室もあります。当塾では予習を必須にしていません。授業で説明して、そのあとの復習で定着させるサイクルで進めています。予習は教材や科目、学年を問わず、あったほうがよいという程度のものです。教材の名前が「予習シリーズ」だから予習が必須になる、という関係ではありません。

予習をさせたほうが伸びますか?

できるなら効果はありますが、お子さん一人でやらせると時間対効果が悪くなりやすいです。中学受験の年齢では、テキストを自分で読んで内容を理解する力がまだ育ちきっていません。読めたつもりで先に進み、誤解したまま授業に入ることもあります。やるとしたら、保護者が横で範囲を開いて、その週に出てくる用語を一緒に拾うところまでで十分です。ここに時間をかけるくらいなら、授業後の復習と間違い直しに回すほうが効果的でしょう。

演習問題集はどこまでやるべきですか?

いまのコースによって線を引いてください。上のコースでなければ、基本問題とトレーニングまでを確実に仕上げれば十分です。練習問題や発展問題には本番の入試と同じくらいの難度の問題が混ざっており、そこに時間と気力を奪われないよう注意してください。全部に手をつけて全部が中途半端になるのが、いちばん伸びない状態です。

週テストの点数が悪いときはどうすればいいですか?

点数ではなく、どのレベルの問題で落としたかを見てください。基本にあたる前半で落としているなら、その週のやり方そのものを見直す必要があります。後半の難しい問題だけを落としているなら、いまのコースでは想定内で、手を広げるより前半の精度を上げるほうが総合点は伸びます。点数だけを見て量を増やすと、たいてい逆効果になります。

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