熾烈な中学受験を乗り越え、中高一貫校に入学したけれど、定期テスト学年最下位レベルとなり、落ちこぼれてしまった…。
順位は相対的なものですから、かならず最下位は発生するものですが、とはいえ「この中学校に入学できたのだからもう少しいい成績をとれてもよさそうなのに…」と感じることがあると思います。
本記事では、なぜそういった落ちこぼれ生徒となってしまうのか、また、どういった理由で成績が伸びないのかという理由や実例をご紹介します。
また、そういった状況に陥ってしまった場合に、大学受験で挽回するための方法をご紹介します。
どれくらいの成績なら落ちこぼれ?
当然、落ちこぼれに明確な基準があるわけではありませんが、本記事では学年の下位10%程度を落ちこぼれとして想定します。
多くの場合、下位10%程度の成績のお子さまは、大半の科目において、平均点を大きく下回ってしまっています。
そして、下位10%程度の成績の生徒は固定的で、あまり入れ替わりがありません。
そのため、大学受験までこのままいってしまうとどうなってしまうのだろう…という強い焦りが生まれます。
落ちこぼれてしまう理由と実例
勉強をサボっている
非常にシンプルな理由で、全く勉強していないからです。
中学受験では、保護者が宿題を管理していたり、塾の授業中に十分な演習時間があったりと、普通に過ごしているだけで一定程度の勉強時間が確保されていたはずです。
しかし、中学生になると、学校の授業では基本的には新しい内容の説明が行われ、その演習は宿題とされることが多いはずです。
加えて、中学受験の頃に比べ、宿題の提出義務がなくなったり、毎授業の小テストのようなものがなくなったり(もしくは悪くてもそこまで指摘されなかったり)と、外部からの勉強の強制力が弱くなることが多いです。
そのため、自分で宿題を管理し、自律的に勉強できないと、全く勉強しないうちに、気づいたら定期テストがやってきて、全く点数を取れない…という状況になってしまいます。
勉強の仕方(どうやったら身につくのか)がわからない
中学生になると、学習する内容がぐっと難しくなります。
特に数学と英語でつまずく方が多いのではないでしょうか。
中学受験で学ぶ算数も非常に難しい問題が多くありますが、算数で扱う内容は、実生活で触れているものだったりと、物理的に想像しやすいことが多くあります。
一方で、数学で学習する内容は、変数、方程式、2次関数とグラフなど、普段の生活からイメージしづらい内容となります。
しっかりと理解し、十分に演習すれば、それが示す具体的なイメージを段々と理解し、イメージすることができますが、初めて習った時には、概念の難しさを感じるはずです。
そのため、数学は一旦ぐっとこらえてルールに従って十分な演習量を確保する必要があるのですが、算数を学んでいたときと同じような感覚でいてしまうと、あまり仕組みを理解できないけどルールだけ覚えてテストに臨み、点数を取れない…といったことが発生します。
また、英語においては、小学校で勉強した経験はあるかもしれませんが、中学校ではより早いペースで文法内容を学習していくことになります。
その勉強方法や感覚をつかむことができず、どのように勉強したらよいのかわからないといったことがあるようです。
成績が伸びない人同士で固まってしまう
中高一貫校は進学実績を強く意識している学校が多く、生徒の多くも最終的な大学を少なからず意識していたり、そうでなくとも、勉強に前向きな生徒が一定数いるはずです。
また、中学受験を経て、テストの点数や順位、偏差値に対する意識が強く、いい成績を取ろうとする生徒も多くいます。
そのため、成績が良い生徒は良い生徒で固まり、成績がいまいちな生徒は同じような成績の生徒と固まってしまうケースも散見されます。
また、成績が悪いキャラのような形でみんなに認知されてしまうこともあり、そうなると本人もその状況に慣れてしまい、成績が低迷しつづけるということはあるようです。
成績が悪いことに焦りを感じることができない
中高一貫校生には高校受験がありません。
つまり、成績が悪いことに焦る大きなきっかけがないと言えます。
高校2年生、3年生になると、落ちこぼれだった生徒が焦りを感じて猛烈に勉強しはじめ、一気に成績上位者へと逆転する現象も多々あります。
趣味、遊び、部活に夢中になっている
勉強していない、焦りを感じないという点に帰着しますが、その理由のひとつに、勉強ではなく、趣味や遊びに夢中になっていることがあります。
中学受験時代は思う存分ゲームやスポーツをできなかった分、その反動でそういったことに夢中になる生徒が多数います。
それ自体は悪いことではありませんが、徐々にそれをコントロールし、勉強時間も確保できるようになっていく必要があります。
精神面でダメージを受けている
理由は様々あると思いますが、友達関係、先生との関係、部活動、電車を使った通学など、なにかしらの理由で学校生活が億劫、憂鬱になってしまい、精神的に疲弊している可能性もあります。
大人でさえそういった状況になると前向きに仕事に取り組めないことがありますから、お子様もそのような状況では勉強が手につかないはずです。
落ちこぼれを脱却し、大学受験で挽回する方法
先に述べたように、落ちこぼれの多くのケースは、勉強時間・量が足りないことや、また勉強方法が不適切であることが理由です。
「脱却するためには勉強時間を確保することが大切!」「勉強習慣をつけましょう!」といっても、「そんなのはわかってるよ!」と思われるはずですので、もう少し具体的な案をご紹介していきます。
塾に通ってみる
塾に通ってみることをおススメします。
学校の授業は乗り気にならないけれど、塾の授業であれば聞く気が起きたり、また、塾の先生や友達という学校とは異なる環境にも身を置くことで、勉強に対する向き合い方が変わる可能性も十分あります。
環境的な刺激のみならず、具体的な勉強方法や、部活動との両立の仕方などを教えてくれることもありますので、まず検討してみるとよいでしょう。
特に中高生の場合は、同じような環境を経た大学生との接点が刺激になることも多く、そういった個別指導や家庭教師を検討してみるとよいかもしれません。
集団指導の塾を探す場合は、同じような学校に通っている生徒が在籍している塾を探してみてください。
科目を絞る
中高一貫校の勉強は比較的ハードですから、すべての点数が劇的に伸びることを期待してはいけません。
まずは1科目から、少しずつ成績を伸ばすことを検討しましょう。
その場合、大学受験を意識して、数学か英語を選ぶことをおススメします。
学校よりも先取りすることができれば、かなり好成績を狙うことができますから、そういった場合は塾や家庭教師を検討しましょう。
定期テストの点数は悪くても、英語の成績だけでもずば抜けて良ければ大学受験では健闘できる可能性が十分ありますので、最低限英語の成績は維持するようにしましょう。
塾に相談してみる
本記事で書いているように、中高一貫校生の成績が伸びない原因の多くは、勉強時間を確保できていないことが大半です。
LEFYにご相談いただく際は、「学校の授業が理解できないようで…」「勉強しているのに点数が取れなくて…」といった形でご相談を受けますが、いざ何度か授業をしていくうちに生徒と話してみると、実際には「勉強が面倒くさい」「学校の授業を聞いていない」「定期試験直前まで勉強したことがない」「わからない問題を放置している」といったことが判明します。
まずは、成績が伸びない本当の理由はどのようなことなのかをしっかり確かめてみましょう。
将来について考える/保護者から話してみる
大学のこと、そしてその先の将来のことについて考えるきっかけを持つことも大切です。
保護者から話題を振ってみてもいいかもしれません。
中学受験で合格できた力があるわけですから、校内でも十分に力を発揮できるはずです。
本人の心に働きかけ、能動的に動き出すきっかけを作ってあげることができれば、ある程度は成績が伸びるはずです。
仮にすぐに動き出さないとしても、受験が近づくにつれて、お子様も少しは勉強を意識しだすことこともあります。
高校受験を検討する
校風が合わない、人間関係で苦戦しているなど、様々な理由がありますが、現在通っている中学校を辞め、高校受験をするという選択肢もあります。
ただ、安易に選択してしまうとかなり大変な状況に陥ってしまいます。
中高一貫校から高校受験を目指す場合について、こちらの記事でご紹介していますのでぜひご参照ください。
NEWS | 中高一貫校の中学から高校受験できる?どんな塾を選ぶべき? (lefy.jp)
まずは本当の原因を確かめましょう
本当の原因は、なかなか保護者の方には話しづらいものです。
保護者の方は、このままの成績だとどうなってしまうのだろうか…とかなり不安になってしまうと思いますが、まずは本当の原因を推察し、冷静に対処しましょう。
志望校によっては高校2年生のまでには最低限、学力をつけておかないと、かなり志望校が限定的になってしまいますので、早めに着手することが大切です。
LEFYには中高一貫校生の指導ノウハウがあります
LEFYにはプロ講師、難関中高一貫校出身者が多数在籍しています。
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また、通塾生も中高一貫校生が多く、多くの生徒が成績UPを果たしています。
本記事でご紹介したように、成績低迷の原因は、いわゆる勉強面だけでなく、環境やそれに伴う精神面も影響している可能性が高いです。
そういった事情も踏まえながら、働きかけ、定期テスト、最終的には大学受験を意識して指導をしています。
お気軽にLEFYにご相談ください。
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