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【中学受験】男子校のメリット・デメリット。共学校との違いは?

近年、首都圏では男女別学から共学とする中高一貫校が増加し、受験生からの共学人気も非常に高まってきています。
我々も多くのご家庭とお話させていただく中で、共学校の人気の高さを感じています。

志望校のご相談においては、入試傾向、進学実績、校風などの様々な観点からご相談にのらせていただいていますが、その中で時々話に上がるのが、男子校・女子校の男女別学と共学校のどちらにしようか悩むというテーマです。

保護者様ご自身が男子校や女子校のご出身であれば、リアルな感覚をつかんでいらっしゃると思いますが、そうでない場合はいくら説明を受けたりネットで見たりしても、いまいち決め手がわからないですよね。

受験生本人も、男子校や女子校と共学でどちらがいいかを聞かれても、具体的なイメージが湧かず、なんとなく選ぶしかないという状況だと思います。

今回は、男子校と共学校にフォーカスし、それぞれの特徴をメリット・デメリットの両面からご紹介したいと思います。

なお当然のことながら、一人ひとりに合う合わないがあり、特徴もメリットと捉えるか、デメリットと捉えるかは様々です。
本記事には、男子校・共学校出身者からよく話にあがる話を掲載していますので、あくまでも参考程度にしていただき、実際に学校を訪れた時に感じた雰囲気やお子様の性格などを踏まえてご検討ください。

 男子校のメリット

まずは男子校のメリットからご紹介していきます。
男子校のメリット、つまりそのほとんどは、異性がいないこと、男子だけで中高生活を送ることができることのメリットです。

趣味などに没頭することができる

例えば「アイドルが好き」「アニメが好き」「ロボットが好き」など興味があったり好きなことだけれど、異性を意識するとあまりオープンにはできない…なんてことも思春期の中高生にはあるかもしれません。

しかし男子校であれば、そういった趣味にオープンに熱中することができる可能性が高いです。加えてオープンでいられることで、共通の趣味を持った友達を作りやすいとも言えます。

比較的、自由な校風の学校が多い

男子校は、比較的自由な校風の学校が多いかもしれません。
男子生徒だけなので、男女間のトラブルを考慮した校則がない学校もあります。
また、伝統的な校風が受け継がれている学校が多く、男子ならではの良さを存分に活かせるよう、自由な活動を促したり、そういった雰囲気を醸成したりするため、ある程度の緩さを作っている学校もあります。

この点は学校によって違いがありますので、ぜひ文化祭や体育祭などに実際に足を運んだり、インターネットで調べてみてください。

異性問題に悩まなくていい

恋愛をはじめ、異性を意識した言動からくる問題、人によってはスクールカーストとして捉えてしまう状況など、共学校では避けては通れない問題があると思います。
男子校であれば、こういった問題に頭を悩ませる可能性はかなり低いでしょう。

こういった問題は中々解決しづらく、日々の大きな悩みとなったりして、かなり大きなストレスとなってしまう可能性がありますので、そういった意味で男子校ではのびのびと生活することができると言えるでしょう。

進学実績のよい学校が多い

男子校には進学実績のよい学校が多くあります。
男子校だから、ということが進学実績が良い理由なのかは明確ではありませんが、上述した異性問題に悩まなくていいことは、勉強に集中できることの大きな理由の一つのはずです。

中学受験におけるトップ校も男子校や女子校の中学が多くを占めており、進学実績を重視する場合は、男子校もしくは女子校の中学に進学することを視野にいれておいたほうが選択肢が豊富になります。

男子の特性を活かした授業や活動に参加できる

男子校の中には、男子だけであることを活かしたイベントを設けている学校があります。

遠泳や、キャンプのような宿泊、そして体育祭などにおいても少しハードな競技種目があることがあります。

また、文化祭も学生にかなりの裁量があり、学生だけでかなり豪華なものを作り上げることができたりと、学生の主体性を促すようなイベントがある学校が多く存在します。

 男子校のデメリット

女性とのコミュニケーションの機会が非常に少ない

これは当然のことですが、女性とコミュニケーションを取る機会が学校生活においてはほぼありません。

そのため、同年代の女性とのコミュニケーションにおいてどう対応してよいかわからず戸惑ってしまったり、緊張してしまうことがあります。
大学や社会人になってからはほぼ必ず交流の場面がありますので、大学以降に慣れていく必要があります。

容姿、身だしなみに気を使わなくなる

男子生徒しかおらず、異性を意識することがないため、容姿や身だしなみにあまり気を使わなくなってしまう可能性があります。

中高生のうちは気の知れた男子の友達ばかりですので、容姿や身だしなみに気を使わなくても仕方ない気もしますよね。

制服がボロボロだったり、体操着を持ち帰っていなかったり、ロッカーがごちゃごちゃだったりなど、これは男子校でよくあることのようです。

共学校のメリット

異性の価値観や考え方、特性を理解することができる

もちろん、人それぞれ価値観や考え方が異なりますが、男女においても価値観や考え方が異なることを身をもって知ることができます。
そして、男女がいる環境で生活すると、そういった価値観や考え方が異なることを踏まえて、どういったコミュニケーションを取るべきかということも身に付きます。

大学や、社会人になってからは男女がいる環境が大多数ですから、そういった意味では同じような環境で中高時代を過ごすことができるのは共学校のメリットであると言えます。

異性が刺激となり、頑張ることができる

異性の存在が刺激となって、頑張ることができるというのはかなりイメージしやすいのではないでしょうか。

受験勉強や、体育祭、文化祭など様々なイベントにおいて、異性の存在がプラスに働けば、かなりいい結果をだせそうですよね。

共学校のデメリット

学業面がおろそかになる可能性がある

異性の存在がプラスの刺激となれば、勉強においてもよい成績が取れたりするでしょう。

しかし、異性の存在は必ずしも勉強においてプラスの働きをするとは限りません。

異性への意識や異性問題は、中高生にとってかなり大きな出来事であったり、大きな悩みとなります。
そのため、そのことで頭がいっぱいいっぱいになってしまい、勉強に集中できなくなってしまうこともあるようです。

日常的に異性が気になり、窮屈な中高生活となってしまう

毎日異性がいる環境で生活するわけですから、人によっては、常時異性を意識してしまうこともあるでしょう。異性を意識した言動は気を使いますから、男子校や女子校での生活に比べると、心理的に窮屈な生活と言えるかもしれません。

また、恋愛トラブルのようなことも発生する可能性があり、こういったトラブルは長い時間頭を悩ませる種となりますので、ストレスの原因となりやすいでしょう。

男子校出身者・共学出身者のリアルな意見!

男子校出身者の意見

「共学出身の友達から、男子校ならではのノリや雰囲気があるよねと言われる。大学や社会人になってからも男子校出身者はなんとなくわかるので、確かにあるんだと思う。」

「共学でどうなのかはわからないが、文化祭や体育祭などのイベントはかなり盛り上がる。みんな本気で楽しみながら取り組むので、一生の思い出になる。」

「スクールカーストのようなものは感じなかった。勉強を頑張る人、サボる人、部活を頑張る人、オタクな人など、色々なタイプが混在していたが、分断されているわけでもない感じ。」

「高校生の途中までは趣味や部活などに熱中し、勉強をサボっている人もいるが、大学受験が近づくと急に勉強し始める人が増える。あの急にスイッチが入る感じは男子校の傾向な気もする。」

「中高時代は、塾でしか女性と関わる機会がなかったので、大学に入ってから女性とコミュニケーションを取るときに緊張した。」

共学校出身者の意見

「行事は男女関係なく一緒に取り組んで、盛り上がれる。青春を過ごせたと思う。男女間でもコミュニケーションを取るので、大学や社会人になってからも有用なコミュニケーション能力が身に付いた気がする。」

「部活や行事、受験勉強も異性がいたから頑張れたという時もあったと思う。いい刺激になれば、なにごとも頑張るきっかけを作りやすいのかもしれない。」

「小中高と共学なので、大学生活や社会人生活においても、そういった意味での環境には違和感を感じない。これまでどおり友達を作ったりコミュニケーションを取れている。」

「男子校出身の友達から、友達の幅が広いねと言われる。小中高と異性の友達もいるので、確かに様々なタイプの友達ができるようになったのかもしれない。」

男子校か、共学校か。どう選ぶ?注意点は?

実際に足を運んでみよう

本記事のようなインターネット上の情報や、男子校・共学校出身者の声など、様々な情報があると思いますが、実態は体験しないとわかりません。

学校説明会や文化祭、体育祭などのイベントに足を運び、雰囲気を確かめましょう。

多くの小学校は共学ですから、男子校や女子校という環境を中々具体的にイメージできず、「共学校がいい!男子校や女子校は嫌だ!」と言う受験生も多くいると思います。

しかし、実際に文化祭などに足を運んでみると、楽しい雰囲気などに魅せられ、行きたくなったということもよくある話です。

偏差値だけでなく、色々な観点から選ぼう

中学受験では、偏差値だけ、というように1つの観点からだけでなく、様々な観点から学校を検討するようにしましょう。
進学実績が高く、入試難易度も高い学校には男女別が多数を占めていますので、偏差値だけで見ていくと男女別学の選択肢が豊富なように見えてしまいます。

男女別学か共学かという観点の他によくある選び方のポイントとしては以下のようなものがあります。

・大学の進学実績
・校風(自由寄りか、それとも堅実な雰囲気か)
・学校の授業の手厚さ
・宗教(キリスト教、仏教など)
・家からの通学時間はどの程度か
・入りたい部活動や同好会はあるか

親が勝手に決めないようにしよう

中学受験の勉強では保護者のサポートが非常に大切で、状況に応じて保護者が適切に判断、コントロールしていくことが必要です。

しかし、志望校に関しては、できるだけ子供の意見を尊重してあげましょう。
志望校にどれだけ行きたいかと思っているかが、子供の勉強のモチベーションに大きく影響します。

また、最終的に通うことになった学校が、親が選んだもので本人が納得していないと、中高生活に悪影響が出てしまう可能性もあります。

文化祭や学校説明会、体育祭など、イベントを調べ、連れて行ってあげたり、どのような観点から志望校を選ぶといいかなどのアドバイスはぜひしてあげつつも、最終的には子供の意見を尊重してあげることで、受験勉強も順調になるはずです。

できるだけ多くの意見・情報を手に入れよう

結局、男子校、女子校、共学校のうち、お子さんにどれが最適なのかは実際に通ってみなければわかりません。
男子校、女子校、共学校にも様々な学校がありますので、できるだけ多くの情報を集めることが重要です。

注意したいのは、本記事のようなトピックは、主観的な意見が多いため、あくまでそういった意見や見方もあるのだという程度に捉えておくことです。
できるだけ多くの意見・情報を摂取することで、確からしい傾向がつかめてくると思いますので、志望校の出身者や、塾の先生などに話を聞き、お子さんが楽しんで通うことのできる学校を探してあげてください。
そして最終的には、お子さんと一緒にその学校へ足を運んだりして、お子さんが行きたいと思う学校を目指し、合格できることを祈っています。

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