早稲田大学と慶應大学は、私立大学の中でも難易度が高く、非常に人気も高い大学です。
国立大学を志望する方の多くも併願し、毎年非常に多くの方が受験します。
早稲田、慶応に入学するためには、一般選抜、最近人気の高まっている総合選抜(旧AO)、推薦型選抜など、複数の入試方式が存在します。また、それぞれの大学には複数の学部があるので、学部と入試方式の組み合わせ方はとても沢山あります。
早慶のどちらが受かりやすいかは学部・入試方式によって大きく異なるため、まずは自分が進学を希望する学部を念頭に置いて、各入試方式の受かりやすさを考えていくことをおススメします。
今回は入試方式毎に受かりやすい学部を見ていくので、進学したい学部が決まってない方にとってご参考になれば嬉しいです!
一般選抜はどこが受かりやすい?
まず、多くの方が受ける一般選抜についてみていきましょう。
2022年度の入試結果は以下のようになりました。
慶應の入試結果はこちら!
早稲田の入試結果はこちら!
倍率に着目して合格しやすいと思われる学部を見ていきましょう。
一つ目は慶應の商学部A方式です。倍率は2.3倍と慶應の一般入試方式の中で最も低い倍率となっています。一方で商学部B方式の倍率は7.3倍と非常に高く、これはA方式は数学が入試科目となりますが、B方式では数学が不要であるという点が大きく影響しているのではないでしょうか。
次は早稲田の政治経済学部の政治学科および国際政治経済学科、国際教養学部です。
倍率はそれぞれ政治経済学部では3.1倍(政治学科)、3.2倍(国際政治経済学科)、国際教養学部が3.3倍と他学部比で低い数値となっています。
同じ政治経済学の経済学科と比べると倍率が低いため、狙い目であると考えることができますが、そもそも政治経済学部は非常に人気な学部であり、受験者層のレベルが高いため、難易度が低いという意味ではないという点に注意が必要です。
また、早稲田大学には、共通テスト利用で受験することができる学部が多数存在し、政治経済学部もそのうちのひとつです。
国立大学を志望している多くの受験生が早稲田を滑り止めとして受験します。
そのため、非常に高いレベルの受験生は共通テスト利用で受験し、すでに合格していると考えると、慶應と比べると一般入試において少し合格しやすいと言うことができるかもしれません。
理系学部・学科に着目してみると、早稲田の基幹理工学部では学系Ⅰ、創造理工学部では社会環境工学科、先進理工学部では応用物理学科と化学・生命化学科です。
倍率はそれぞれ、基幹理工学部の学系Ⅰは3.1倍、創造理工学部の社会環境工学科は3.1倍、先進理工学部の応用物理学科は3.0倍、化学・生命化学科は3.2倍と他学部・学科比で低い数値となっています。慶應は学科単位での数値が公表されていませんが、学部全体でみると2.8倍と早稲田よりも倍率が低い傾向にあります。
最後は早稲田のスポーツ科学部です。倍率が2.7倍と早稲田の中では高くないため、スポーツ科学の分野に興味のある方は受験してみてもいいかもしれません。
総合型選抜(AO入試)はどこが受かりやすい?
総合型選抜とは大学が求める理想像に沿った学生を募集するための制度です。
大学に提出する書類や、小論文、志望理由書などから総合的に受験生を判断するので総合型選抜と呼ばれています。出願条件や選考方法・内容は大学によって異なるので総合型選抜を検討する場合は、事前に必ず確認しておきましょう。
ここでは早慶について紹介していきます!
慶應の総合型選抜とは?
慶應の総合型選抜には文学部の自主応募推薦入試、法学部のFIT入試、理工学部、総合政策学部、環境情報学部、看護医療学部のAO入試があります。
各受験方式の入試結果は以下のとおりです。
比較的狙い目であると考えられる学部と方式を、条件とともに解説していきます!
まず文学部の自主応募制推薦入試です。
必要評定平均が4.1以上という条件があるものの、志願者260名に対して121名もの合格者が出ており、他入試方式と比べると低い倍率となっています。
公募制推薦入試とは異なり、学校長の推薦書が必要なく、出願資格を充たしていれば誰でも自由に応募できます。加えて、実質的には併願可能な入試であるため、非常に魅力的な入試の一つだと言うことができます。
次に法学部のFIT入試B方式です。指定教科(外国語、数学、国語、地理歴史、公民)の評定が4.0以上必須となり、志望書の提出、総合考査と個人面接があります。
B方式の特徴は全国を7つのブロックに分け、それぞれ最大10人程度を合格させる点です。
そのため、ブロックの傾向次第では他入試方式、他ブロックよりも合格しやすくなる可能性があります。
更に、各ブロックの優秀者には奨学金が与えられ、FIT入試A方式の併願も可能であるため、慶應志望の受験生にとって魅力的な入試方式の一つだと考えられます。
早稲田の総合型選抜とは?
早稲田の総合型選抜は慶應よりも幅広くありますが、特殊な経歴などが必要なものも多いので今回はその中でもメジャーなものをざっくりとご紹介したいと思います。
新思考入学試験、社会科学部の全国自己推薦入学試験、そして国際教養学部と創造理工学部のAO入試をご紹介します。
各受験方式の2022年度の入試結果は以下のようになりました。
一目瞭然、慶應と比べると早稲田の総合型選抜はかなり倍率が高いです。
志願者数は慶應のほうが多い印象がありますが、早稲田は合格者数が非常に少ないですね。
まず新思考入試ですが「グローバルな視野と高い志を持って、社会的・文化的・学術的に地域へ貢献する人材を育成・輩出する」ことを目的に開設された入試方式です。
地域、すなわち自治体と捉えることができ、早稲田大学としては、一都三県外の学生を採りたいという意図があると考えられるため、一都三県外の学生にはオススメな入試方式だと言えます。
1次選考は出願書類により審査が行われ、2次選考は総合試験(筆記)が行われます。
2次選考を通過した方には大学入試共通テストが課され、8割以上得点することが最終合格の条件となっています。
実質倍率は学部により違いはありますが、全体的に高く10倍を超えることは珍しくなく、しっかりとした対策が必要と言えます。
学校推薦型選抜(推薦入試)はどこが受かりやすい?
「指定校推薦」とも呼ばれる学校推薦型選抜とは、大学が指定した高校が大学に生徒を推薦できる枠を持つという制度です。
以下がそれぞれの入試結果です。ただし、早稲田は志願者数を公開していませんでした。
慶應の入試結果はこちら!
※2022年度の結果を掲載しております。
早稲田の入試結果はこちら!
※2022年度の結果を掲載しております。
慶應の合格率を見るとほとんど100%と、非常に高い合格率となっています。
早稲田も評判では同様に合格率は100%に近いと言われています。
実態としてはこのようにほぼ100%に近い合格率となっていますが、制度として100%合格できるようになっているわけではないため、油断しないようにしましょう。
早慶の指定校推薦は非常に人気が高いため、校内での競争は厳しいものとなります。そのため、高校1年生の段階から気を抜かず、好成績を維持していく必要があります。
まとめ
一般、総合、推薦と形式ごとに受かりやすさをご紹介してきましたが、一番大事なのは自分が入りたい学部に入ることです。さらに、総合型選抜と指定校推薦には対応している学部としていない学部があります。なので受かりやすさは、あくまで「滑り止め」の学部を決めることに役立ててほしいです。みなさんがこの記事を参考にして受験に成功することを願っています!
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