「国語の成績があまりよくない。けどなにをしたらいいかわからないし、なにもしてない…。」といった中学受験生、親御さんも多いのではないでしょうか。
また、「いい点数のときもあるし、悪い点数のときもあって波がある。得意でも苦手でもないかな!」というような捉え方をされている方も多いと思います。
こういったように、なにかと後回しにされたり、手つかずになってしまいがちな国語ですが、実はその他の科目や将来においても大いに役に立つ教科なんです。
この記事では中学受験生に向けて、国語が後回しにされてしまいがちな理由と国語のおすすめ勉強法をご紹介していきます。
国語が後回しにされる
大きな3つの理由
なぜ国語は後回しにされてしまいがちなのでしょうか。その主な理由は次の3点だと考えられます。
①そもそも苦手意識がうまれづらい
②どのように勉強すればいいのかわからない
③他の科目と比較して優先順位が低いと判断される
①そもそも苦手意識がうまれづらい
「苦手な科目は?」と聞かれると、多くの方は算数、理科、社会をあげるのではないでしょうか。真っ先に「国語」と答える方は多くはないでしょう。
しかし、実際には、思ったように国語で好成績をとることができている方は多くはないと思います。
では、なぜ国語で思ったように好成績を取ることができない方は多いにもかかわず、国語が苦手科目として真っ先に選ばれづらいのでしょうか。
その理由は、対策しなくてもある程度の点数を取れてしまうから、という点が最も大きいと考えます。
国語は日本語ですから、問題文を読み、問題を解くことは、日本語を話すことができる方であれば、問題に全く取り組むことができないというようなことはありません。
もちろん、難解な文章や知識的な問題も出題されますが、読書やその他日常生活で無意識のうちに日本語力を培っていれば、そのような問題を解くこともできてしまうこともあるでしょう。
一方で算数、理科、社会は、全く勉強しなければ、テストで0点を取ってしまう可能性も十分にあり得ます。
このように、あまり勉強をしなくても、テストに取り組むことができ、ある程度の点数をとれてしまうことが、苦手科目として選ばれづらいことの1つの理由だと考えます。
②どのように勉強すればいいのかわからない
算数は各単元のルールを理解して問題を演習する、理科は基本事項を押さえて問題を解く、社会はマーカーを引いて暗記するなど、人それぞれ異なるとは思いますが、国語以外の科目において、どうやって勉強しようかと悩む方は少ないと思います。
国語を勉強するとなったとき、皆さんはどのような勉強をしますか。少し悩んでしまう方が多いのではないでしょうか。
たしかに国語は解くために覚えなくてはならない明確なルールがいくつもあるわけではありませんし、テストにおいては初見の文章が出題されます。
そのため、国語の勉強といわれても、なにを覚えればいいのか、どうすればテストにおいて高得点をとることができるのか、といった点が不明瞭なのだと思います。
このような背景から、自分なりの国語の勉強方法が確立しておらず、なにをすればいいのかわからない、といった状況も国語の勉強が後回しにされがちな理由の一つだと考えます。
③他の科目と比較して優先順位が低いと判断される
また、苦手とは認識してはいるけれど、他の科目を優先している、という方も多いと思います。他の科目を優先する理由は、これまで述べてきた内容と重なりますが、以下3点の理由が大きいと考えます。
他の科目を優先する理由
①国語は対策をしなくてもある程度の点数を取れてしまうから
⇒先ほど述べたとおりですね。ほかの科目と比べて、公式やテクニックなど覚えることが少なく、特別に対策をしなくても、一定程度の点数を取ることができてしまいます。そのため、他の科目の対策を優先しがちだと考えられます。
②勉強しても成績UPにつながりづらいと思うから
⇒ほかの科目と異なり、国語はテストの度に初見の文章に取り組まなければなりません。
そして、これができればほぼ絶対に解ける!というようなルールなどもないため、他の科目を勉強したほうがトータルの成績UPにつながる、と考えている方が多いようです。
③どのように勉強すればいいのかわからないから
⇒先ほども述べた通り、勉強方法がパッとしないことは、他の科目に優先的に着手してしまう理由の1つだと考えられます。また、いざ勉強したとしても、解きっぱなしで解説を全く読まなかったり、解説を読んでもわからないし、、、といったこともあるでしょう。
中学受験での国語はその他の科目、そして将来役に立つ!?
他の科目にも影響してくる
これまで述べてきたようになにかと後回しにされがちな国語ですが、他の科目を伸ばすためにも非常に重要です。
特に算数の長めの文章題や、複雑な実験をベースとした理科の問題などにおいては、重要な情報を読み取り、整理する力が必要です。
算数の文章題が苦手、入試レベルの複雑な問題になるといつも通りの力を出すことができない、というような方は多いのではないでしょうか。
もちろんその科目の学力不足も起因しますが、そもそも問題の前提・条件を読み解き、設問の意図を適切に理解することができていないケースも非常に多くあります。
中学受験以降も非常に重要になってくる
まず、もちろんその後の高校受験、大学受験においても勉強しなければならない教科です。
文章はより難解になってきますが、問題文を読み、設問に答えるという形式は変わりませんので、中学受験の段階で十分な国語力が身についていると、その後の学習を優位に進めることができます。
さらに、小学生のうちに国語に強くなっておくことは将来の仕事や交友関係にも役立つかもしれません。円滑な人間関係の構築においては、相手の気持ちを理解し、適切な表現で適切な内容を伝えることがとても重要です。これに必要な推察力、思考力、そして表現力を幼い頃から身に着けておくことは大きな強みとなるでしょう。
国語の勉強方法は?
ここからは国語の勉強方法を紹介していきます。
国語にも知識分野がある!
「国語は暗記するものではない」と思う人は少なくないかもしれません。
しかし、国語にも暗記の必要な知識分野があります。
例えば漢字や慣用句、ことわざです。実際の入試問題の中で知識分野の問題が占める割合は学校によりますが、 ほとんどの学校で少なからず出題されています。
そのため、出題傾向の読みづらい国語では知識分野を確実な得点源にすべきです!
これらの勉強方法は繰り返し覚えることです。塾や学校での漢字テストを大切にすることや、日々の生活で慣用句やことわざを使うことを忘れずにしていきましょう。理科社会などの暗記科目の休憩ついでに、これらの暗記を挟んでみるのも良いでしょう!
読解はテーマと形式を意識しよう!
国語の知識分野以外を占めるのが読解問題です。読解力を上げるためには、文章のテーマと形式を意識しながら読むことが非常に大切です。読解問題で出題される文章には、説明文、論説文、随筆文、物語文、小説、詩や俳句など様々なものがありますが、今回は入試で出題されることの多い物語文と論説文を取り上げて紹介します!
まず、物語文の大きなテーマは人間の成長であることが多いです。そして形式では起承転結がある場合が多いことがあげられます。 この中では「転」を重視しましょう。「転」は状況が変化する場面を指します。特に人間関係、環境、心境の変化が起こることがほとんどです。 人間関係では友人や家族との関係の変化、環境では成功や挫折による変化、心境では思春期による変化がその代表例です。普段の問題を解く中で、テーマごとに「こんな問題がよく出るな」、「この展開はよく見るな」と思えると確実に問題が解きやすくなります。
次に、論説文の主な頻出テーマは自然、環境問題、戦争と平和、人間関係(近年は特に性別、多様性)、言葉、文化などです。そして論説の形式は筆者の主張の提起、反対意見の提示、主張の根拠の列挙、そして結論となることが多いです。順番が入れ替わることもありますが、これらの要素はほとんどの場合盛り込まれています。論説文の勉強方法についてですが、特に主張と反対意見の対立構造を意識することで筆者が何を言いたいかがわかりやすくなり、得点アップにつながるでしょう。
書き込みを大切にしよう!
次に紹介する勉強法は書き込みです。書き込みは問題を解くことに役立つだけではなく、復習にも役立ちます。おすすめの書き込みを3つ紹介していきます。
一つ目は接続詞を囲むことです。接続詞は筆者が書きたいことを教えてくれます。例えば、「つまり」の後には、まとめや主張が書かれており、「しかし」の後には今までと反対のことが来ることが多いというようなものです。慣れてきたら、接続詞ごとに囲む図形を変えてみてもいいでしょう。例えば、「つまり」などの結論が来る接続詞には丸をつけたり、「しかし」などの逆説には三角形をつけたりしてみるといいでしょう。
二つ目は重要な箇所に線を引くことです。これは問題を解く際に文章全体ではなく、重要な箇所だけを見返せばよくなるので時間の節約にも、記述の整頓にもつながります。
最後はキーワードをマークすることです。論述ではキーワードは文章中に何度も繰り返されます。そしてキーワードが出てくる箇所は筆者の主張を含むことが多いです。物語では感情表現がキーワードとなります。感情の変化は先ほど述べた起承転結の「転」の典型パターンなので、チェックが必要です。
これらの書き込みは、自分がどのように文章を読んでいたか、何を拾えていて何を見落としていたか、そして正しくキーワードを理解して記述にうまく入れることができたかがわかる重要な指標なので復習に大いに役立ちます。書き込みはして損がないので積極的にしていきましょう!
普段の生活に国語を取り入れよう!
最後に紹介する勉強法は普段の生活に国語を取り入れる事です。人は生きているだけで多くの文章を読むことになります。その度に、何を伝えたいか、なぜこのように伝えたのかを意識すると、読解力が身につくでしょう。また、小学生にとって活字を読むことは苦痛かもしれませんが、Youtubeなどの動画だけではなく、少しでも活字になれるために漫画、図鑑などの読書をした方がいいでしょう。
まとめ
国語が苦手な方には、きちんと勉強方法を理解して着実に
勉強すれば、必ず今より成績が伸びるということをぜひ知っていただきたいです。苦手な人ほどあきらめず、勉強してほしいです!この記事が少しでも国語のやる気や、成績アップにつながると嬉しいです。
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