勉強のコツ

【中高一貫校生用】数学のおすすめ問題集と勉強方法を徹底紹介

中高一貫校では、公立中高よりも早い学習進度で授業が進みますので、学校の勉強についていくのが大変な方も多いのではないでしょうか。

また、公立中学3年までの内容を中2、もしくは中3の早い段階で学習し終えるようなカリキュラムになっていることが多く、学習する順序も学校により多少異なります。
そのため、市販の参考書も使って勉強したいと思っても、どれを買っていいのか悩んでしまうことも多いと思います。

今回は、中高一貫校生を対象に、レベル別におすすめの数学の問題集・参考書、そして勉強方法・意識してほしいことをご紹介していきます。

【苦手な人向け】

まずは、数学がかなり苦手な人向けの参考書をご紹介していきます。

中高一貫校で配布される教材は、「学校の授業で内容を理解し、それを演習する」ことを主な目的としていることが多く、持ち運びしやすいコンパクトで内容が詰まった問題集形式のものが多いはずです。

そのため、1から自分で説明を読んで理解するには少し難しいものが多いため、学校の授業の理解につまずいている方は、以下のような教材も視野に入れてみましょう。

中1~中2

はいちの楽しくなる数学

Youtubeで「わかりやすい!」と評判の授業動画を投稿している葉一(はいち)さんの参考書です。
初歩レベルからかなり丁寧に扱われており、段階的に着実に理解していくことができます。
大きな特徴は、QRコードから解説動画にアクセスできることで、自分で解説を読んで理解するのが苦手な方にも特におススメです。
中学1年生用、中学2年生用があります。

■中学1年生用

■中学2年生用

とある男が授業をしてみた←Youtube

やさしい中学数学

中学校の学習内容を対話形式でわかりやすく説明してくれているため、問題形式の参考書と比べてかなり読み進めやすいです。
また、各単元のポイントも整理されているので、自分が特に苦手な単元のみに絞って利用してみてもいいでしょう。
ゆっくり丁寧に自分のペースで学習すれば納得できる方にオススメです!
学校の授業中に寝てしまったり、学校の授業ペースが早くて理解が追い付かなかったりと、独学する必要がある方にベストな教材です。

中1数学が面白いほどわかる本

基本中の基本は理解していて、テスト対策などに向けてザーッと復習したい方におすすめです。

中高一貫校によっては、ハイレベルかつコンパクトな教材であったり、また、先生の板書を写すことがメインになったりと、自分でいちから復習して理解しようとしたときに、参照先がなく困ってしまうことがあります。

そういった際に本書を活用してみてください。

表紙はポップですが、中身は密度高く、しっかりとした内容になっています。

▼中1数学が面白いほどわかる本

▼中2数学が面白いほどわかる本

▼中3数学が面白いほどわかる本

中3~高校生

入門問題精講

各単元をしっかりと基礎の基礎から理解していきたい方にとてもおススメの参考書です。
背景や公式の証明が非常に丁寧に記載されています。
参考書の中でも読みやすく、大学受験に向けて丁寧に勉強し直したい方にもおススメです。
一方で、文章をしっかりと読みこんでいく必要があるため、文字の多い参考書が苦手といった方には向いてないかもしれません。
また、名前の通り、入門レベルの内容が非常に丁寧に解説されているものですので、問題数は比較的少なく、少しレベルの上がった内容はカバーできないことに注意しましょう。

▼数学I・A 入門問題精講 新装版

▼数学Ⅱ・B 入門問題精講

高校これでわかる数学

こちらの教材も、解説が非常に丁寧で、数学に苦手意識を持っている人にオススメの教材です。

図や絵も使われており、レイアウトも非常に見やすくなっています。
学校の授業を受けたけれど、納得できない部分があったり、理解が追い付かなかった場合に、自分でゆっくりと学びなおす時などに最適です。

▼高校これでわかる数学I+A

▼高校これでわかる数学II+B

【これから数学を得意科目にしたい人向け】

次に、これから数学を得意にしたい人向けの教材をご紹介します。

以下の教材も難しいわけではありませんが、苦手だと感じる方は、決して無理せず、先にご紹介したテキストで勉強しましょう。

中1~中2

中高一貫教育をサポートする チャート式体系数学

中高一貫で定番の「体系数学」ですが、学校で使う教科書に準拠しつつも分かりやすい解説が載っている参考書を探している方におススメです。
この教材の特徴は、豊富な例題と丁寧な解説です。
よく出題される問題を例題として取り上げ、その解法を1ページ全体で詳しく説明しています。
途中式、ヒント、公式の適切な使い方など、数学でつまずく可能性のある部分をすぐに理解できるように工夫されているのでこれから数学を得意にしたい人にオススメです。

新中学問題集(標準編)

新中問ともいわれ学校や塾でもよく使用される問題集です。
公式・定理は理解した後で、とにかく演習をこなしたい方に特におすすめの問題集です。

すでにお持ちの方も多いかもしれません。

■中1用

■中2

中3~高校生

基礎問題精講

入門問題精講で基本的な考え方を理解した上で、学習内容を定着させたい!という方に特におススメな参考書です。
基礎問題精講では各テーマの例題がコンパクトに掲載されています。
さらに、例題にはヒントもあるため、もし基本的なポイントの定着が不十分な場合でも、ヒントを参考にして問題に取り組むことができます。
入門レベルは理解できた気がするけど、しっかり定着しているか不安な方は是非取り組んでみてくだい。

4STEP

4STEPは多くの私立中高一貫校で採用されている問題集なのでご存知の方も多いのではないでしょうか。コンパクトに問題が掲載されており、数値替えをした類題も豊富なため、学習内容を定着させるためにとにかく演習量をこなしたい方におススメです。
この一冊を完璧にしておけば、難関大受験に向けた基礎学力はある程度万全と言えます。
一方で、別冊の解答・解説では丁寧に記載があるものの、途中式などが一部割愛されている箇所もあります。
そのため基本的な内容が抑えられていない場合は、解説がより細かく載っている問題集に取り組むようにしましょう。

■新課程 数学I+A

【上位層・難関大学を目指す人向け】

中1~中2生

数学 ハイクラステスト:定期テスト&入試対策

中学1年の学習内容を
・ StepA(標準レベル)
・StepB(応用レベル)
・StepC(難関レベル)の3段階で学習できます。

StepC(難関レベル)では,難関私立・国立高校の入試問題が掲載されていますが、中学1年の学習範囲であることが考慮されています。

中高一貫校では、しっかりと思考力を問うような問題が定期テストで出題されることもありますので、典型的なパターン問題だけでなく、頭を使う難問レベルまで学習したい方にはオススメです。

▼中学1年 数学 ハイクラステスト

▼中学2年 数学 ハイクラステスト

▼中学3年 数学 ハイクラステスト

最高水準問題集 高校入試 数学

数学が得意で、応用問題に挑戦したい人におすすめの参考書です。

本来は、高校入試対策用の問題集ですが、Z会がトップレベルの高校入試問題から代数・幾何の応用問題を選んでいるため、数学が得意な方は是非取り組んでみてください。

また、解説がシンプルでわかりやすい構成になっているため、ポイントを理解しやすいと思います。

▼最高水準問題集 特進 中1数学

▼最高水準問題集 特進 中2数学

▼最高水準問題集 特進 中3数学

中3~高校生

チャート式シリーズ

難易度順に「白チャート」「黄チャート」「青チャート」「赤チャート」と難しくなっていき、4つのレベルがあります。
学年や現在の学力にもよりますが、数学が得意な方はまずは「青チャート」の問題に取り組んでみるのが良いでしょう。
問題数が多く、様々なパターンの問題が掲載されているため、網羅的に各単元の問題に取り組みたい方に特におすすめです。
また、各単元の導入部分で定理や公式の導出方法の記載があり、例題➡解説➡類題の流れが1ページ内にコンパクトに収められているため、勉強の進め方に戸惑うこともないでしょう。
その下に関連する類題が掲載されています。

数学がそこまで得意ではない方は「黄チャート」から始めることをおススメします。

■青チャート 数学ⅠA

■青チャート 数学ⅡB

■黄チャート 数学ⅠA

■■黄チャート 数学ⅡB

1対1対応の演習

「1対1対応の演習」は難関大学を目指す学生にとって定番の問題集です。

よく出題される典型的な問題や幅広い応用問題が掲載されているため、難しい問題を解くためのコツやポイントを理解し、アウトプットの練習をしたい方におススメです。

ただし、問題数は単元によっては少ないこともあるため、網羅的に学習したい方にとっては、少し不向きかもしれません。
難関大学の合格を目指す私立中高一貫校の学生は、これ一本だけではなく、上記の青チャートや学校で配布されるプリントなどと併用して取り組んでいる方が多いです。

■数学Ⅰ

■数学Ⅱ

■数学A

■数学B

おすすめ勉強方法

以下では、数学が苦手な人、そして難関大学受験で数学を使う予定の人、それぞれに向けて、勉強方法・勉強するときに意識して欲しいことをご紹介していきます。

■苦手な人の克服方法

①まずは仕組みを理解しようと努力する!

まず初めに、その単元の基本中の基本の仕組みや意味を理解しましょう。
教科書で言えば、各単元の最初の例題の解説などです。
その単元で使う公式や考え方が丁寧に書かれているはずです。
焦らず、しっかりと時間を使ってここを理解することが大切です。

理解できないのであれば、先ほどご紹介した参考書を使ったり、学校の先生に質問したり、個別指導塾や家庭教師を利用して丁寧に教えてもらい、納得できるようにしましょう。

②解き方やルールを覚えることも必要だと割り切ろう

正直、数学は難しい科目です。
1つ仕組みや意味を理解できても、それを前提とした公式などが出てきてしまい、必死に理解したことが何層も積み重なり、
「ゆっくり考えればわかるけど、なんだか腑に落ちない・・・」
といった気持になることもあるでしょう。

こういった気持ちになってしまい、数学が嫌いになり、勉強しない中高生がたくさんいます。

数学は、一旦そういった気持を飲み込んで、ルールに忠実に問題を解いていくと、徐々に理解が深まっていき、モヤモヤしていたところがパッとクリアになることがあります。

特に、新しい単元を学ぶときは、そういった気持ちになるものだ、と割り切る姿勢も大切です。

③基礎レベルの問題を繰り返し解く

数学が苦手な人は、基本レベルの問題を解いたら、すぐにステップアップした問題に取り組みがちです。
そして、それを難しいと感じ、離脱してしまうことが多いと思います。
しかし、数学が苦手なのであれば、問題の難易度をあげず、淡々と基礎レベルの問題に取り組み続けましょう。
問題を見たら、すぐにどのような作業をするのか、その作業をするとどのような式になって、それをこうして・・・といったことが頭に描けるようになってから、ステップアップしましょう。
スポーツの練習に近いイメージです。

④例題や解答と同じことを書いて解けるように!模写も悪くない!

例題や解答は、計算過程や場合分けであれば(ⅰ)(ⅱ)など、その問題の解答プロセスを書いてくれているはずです。

そのプロセスを、正しい順序で、完璧に書けるようにする意識が大切です。

数学が苦手な人は、回答過程が非常に雑で、答えがあっていればよいと思っている方が多いです。

テストでは答えしか聞かれない問題も多いですが、数学の苦手を克服するためには、正しい解答プロセスを完璧に書けるようになることが大変重要です。

細かいところですが、式の展開順序、場合分けの順序、答えを書く順序など、そういった細かいところまで意識して真似してみてください。

■難関大学で数学を使う人向け

①応用問題をある程度自分で考えられるように、基本を徹底理解

数学が得意な方は、まずは、自分が基本を本当に理解できているのか、考え直してみましょう。
学校の定期テストや、受けた模試によっては、本質的な仕組みを理解していなくても、自分の知っている解き方を当てはめて、パズルゲーム的に解けてしまっている可能性もあります。

そのためにも、新たな内容を学習した際、基礎レベルの内容をクリアしたら、応用問題に少し時間をかけて取り組んでみましょう。
もし、全く手も足もでないのであれば、ただルールを覚えるだけになってしまっている可能性が高いです。

「これをこうすればいいのいか…?」程度に、あたりがつけられるのであれば、しっかりと理解できている可能性が高いです。

②よく使う考え方も徹底理解して身に着ける

難関大学の入試レベルの問題も、初めて見るような考え方が必要な問題はほとんどなく、今まで使ったことがある解き方・考え方がヒントになったり、それらを組み合わせて解くことができるものばかりです。

そのため、基本レベルから少し難易度が上がった問題の解き方・考え方をしっかりとインプットしておくことが重要になります。

③応用問題はポイントを言語化して身に着けよう

応用問題になってくると、

「この問題は解答を見たら理解できたけど、同じくらい難しい問題を解ける気がしない…」

という気持ちになることもあると思います。

しかし、先ほども述べた通り、完璧に初見というような問題は本番入試でもかなり数が限られていて、今まで出会ったことがある考え方や解き方を使う問題が大半です。

そのため、日々の勉強の中で応用問題に触れた時は、「こういう時は、〇〇と▲▲の2つの考え方を使う可能性があって…」といったように、その問題を通じて得た学びを言語化してインプットしていくことが非常に大切です。

独学で理解しきれないなら個別指導塾・家庭教師を利用

多くの中高生にとって、独学はかなりハードルが高いです。

そもそもある程度独学する力があれば、テストでもいい点数を取れているはずです。

そのため、まずは参考書やネットの情報などをもとに自力で解決しようとすることも大切ですが、もしそれでも上手くいかないのであれば、個別指導塾や家庭教師を利用することも視野に入れてみましょう。

また、中高一貫校では、学校の先生から明確な宿題が出るわけではなかったり、それが強制ではないことも多くありますので、どんなペースでどれくらい勉強していいのかがわからない中高生も多いでしょう。

LEFYは中高一貫校生の学習をサポートしていますので、お気軽にご相談ください。

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