教育

【中学受験】ベストな睡眠時間は?伸びる子はどれくらい寝てる?

中学受験を目指して塾に通うと、塾の終わる時間も遅く、宿題もかなりの量が出るため、睡眠時間の確保が難しいとお悩みの方は多いのではないでしょうか。

学年が上がるにつれて、通塾日数、宿題が増えますし、周りのお子さんが夜な夜な勉強に取り組んでいる…というような話を聞くと焦ってしまい、ますます睡眠時間を確保しづらくなりますよね。

しかし、睡眠時間を削って無理やり勉強してしまうと、成績が下がってしまう可能性が高まります。

健康的に、着実に成績を伸ばしていくためには、十分な睡眠が大切です。

今回は、「中学受験生はどれくらい寝るべき?」「みんなどれくらい寝てるの?」といった疑問を解決できるよう、睡眠時間についてご紹介していきます。

小学生はどれくらい寝てるの?

NHK放送文化研究所世論調査部の国民生活時間調査によると、小学生の平均睡眠時間は8時間37分とされています。

出典:https://www.nhk.or.jp/bunken/yoron-jikan/
全員平均時間量(平日・土曜・日曜)2020年 在学別

これは中学受験をされるお子さんだけに限定されておりませんので、特に小5、小6の中学受験生となると、これよりも少し短くなりそうな気もしますね。

理想的な睡眠時間は?

米国国立睡眠財団によると、6-13歳は9-11時間前後の睡眠が推奨されています。

出典:https://www.thensf.org/how-many-hours-of-sleep-do-you-really-need/

ただし、中学受験生は塾が終わるのも遅く、学校の宿題もあったりと、毎日9-11時間の睡眠をとるのは難しいと思いますので、8時間の睡眠を確保することを目指しましょう。

ただし、個人差がありますので、もっと必要だと考えられる場合は、8時間に限定せず、睡眠時間を捻出、確保するようにしましょう。

睡眠不足による問題!

睡眠不足により起こりうる問題を認識しておきましょう。

塾の授業中に眠くなる

睡眠時間が足りなければ、当然、授業中に眠くなってしまいます。

せっかくの授業時間が無駄になってしまいかねません。

高校生や大学生、大人であれば、授業中に眠くなってしまい、授業内容を聞き逃したとしても、自分で該当範囲をなんとか復習し、キャッチアップできる方もいるでしょう。

しかし、そういった動きは多くの小学生には難しいはずです。

たまに授業中に眠くなってしまうことがあるという程度あれば、そこまで大きな問題になりませんが、睡眠不足が慢性化し、継続的に授業に集中できない場合は、ゆくゆくかなり大きな差に繋がってしまいます

考えているようで考えてない

授業中や勉強中にウトウトしないまでも、ぼーっとしてしまい、頭が働かないこともあります。

特に算数や国語は、考えることが大切ですから、頭が働かないというのは致命的です。

記憶が定着しづらくなる

睡眠不足だと、記憶が定着しづらいということは、これまでの研究で多く報告されています。

脳の海馬という部位は記憶の形成に重要な役割を担っていますが、睡眠時間が短い子供は、睡眠時間を十分に取れている子どもと比較して、海馬の体積が小さい傾向にあるようです。

海馬が小さいことは、記憶力への悪影響にくわえて、ストレスやうつ病などでも報告があるようです。

東北メディカル・メガバンク機構
https://www.megabank.tohoku.ac.jp/news/152

せっかく勉強したのに、寝不足であまり集中できず、やったはずのことも忘れてしまった…となると、本人もモチベーションが下がってしまいます。

体調を崩しやすくなる

睡眠不足が続くと、体力・免疫力が低下し、風邪や感染症を引き起こしやすくなってしまいます。

そもそも、子どもは大人と比べ、免疫システムが未熟なため、病気にかかりやすいと言われています。

さらに睡眠不足が重なれば、高頻度な体調不良や、大きく体調を崩してしまうことにも繋がります。

体調不良で授業を休んでも、塾の授業は待ってくれず、先に進んでしまいますので、体調管理には細心の注意を払いましょう。

睡眠時間を確保するために!

日々のスケジュールを立てる

8時間の睡眠時間を確保するため、日々の具体的なスケジュールを立てるようにしましょう。

塾の宿題、学校の宿題と、やることがたくさんだと思いますが、ダラダラとこなしているといつまでたっても終わりません。

8時間しっかりと寝れるよう、就寝時間と起床時間を先に決めてしまい、そこに影響しないように勉強の計画を立てるようにしましょう。

昼寝の時間は制限する

ある程度十分な睡眠時間をとっていても、昼、夕方ごろに眠くなってしまうこともあり、睡眠不足であればなおさら眠くなってしまうことがあるでしょう。

そういった時は昼寝の時間をとるべきですが、30分程度に収めるようにしてください。

あまり長く寝てしまうと夜に眠れなくなってしまうこともあります。

寝る前のスマホやゲームは避ける

スマホやゲーム機のディスプレイから発せられるブルーライトが睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌に悪影響を及ぼす可能性が報告されているようです。

そのため、就寝1-2時間前夜の21~22時以降はスマホやゲーム機を使用しないようにしたほうがよいでしょう。

出典・参考:一般社団法人 加古川医師会
https://www.kakogawa.hyogo.med.or.jp/memo/item7544

休日も寝すぎないようにする

休日はゆっくりできるということで、遅く寝て、いつもよりも遅くまで寝ているお子さんもいるのではないでしょうか。

平日は学校があるため、毎日同じ時間に起床・就寝しているはずですが、休日にそのリズムと異なる生活をしてしまうと、サイクルが崩れ、夜眠れなくなったり、朝起きるのがつらくなったりしてしまいます。

普段あまりに睡眠不足ということであれば、休日に多めに睡眠時間を取ることもやむをえませんが、できるだけ、平日も休日も同じようなサイクルで過ごせるようにしましょう

勉強時間を増やすのではなく、質を高めましょう

「成績を上げなければ!」と思うと、真っ先に勉強時間を増やそうとしてしまいがちです。

もちろん、勉強時間が明らかに不足していて、自由時間が十分にある場合はそうしたほうがよいのですが、睡眠時間を削ることはできるだけ避けなければなりません。

では睡眠時間を削らずに効率的な勉強をするためには、どのようなことを意識すればよいのでしょうか。

小刻みに時間制限を設けて勉強する

30分~1時間程度の幅で、時間を区切って勉強することをおすすめします。

大人でさえ、何時間も集中して仕事に取り組むことは非常に難しいはずですから、子供はなおさら数時間も集中することはできません。

また、30分~1時間程度でなにを勉強するのかも明確にしておくことが大切です。

これはできるだけ早い段階から取り組まないと、ダラダラと勉強するクセがついてしまい、6年生になって本当に苦労することになります。

1日単位で「今日はこれをこなす」と決めている方は多いと思いますが、それだけだと、子供は途方もない量に感じてしまい、ダラダラと取り組んでしまいますので、決してそのようなことはしないようにしましょう。

小テストでの点数を目標に

多くの中学受験塾では、毎週、もしくは数週に一度、小テストがあるはずですので、毎回の小テストで高得点を取ることを目標にしましょう。

小テストに向けて追い込み勉強をし、毎週の単元をしっかり理解するという意味でも大切ですが、高得点を取りやすいテストで高得点を取る経験をしておくことがとても重要です。

効率的な勉強をするためには、お子さんのやる気が不可欠で、勉強のやる気は、テストでいい点数を取りたい!と思う気持ちが主になるはずです。

月単位のテストや志望校判定などは、成績をしっかり分散させるため、難しい問題も出題され、なかなかいい成績を取ることが難しいですが、小テストは理解度、定着度のチェックを主な目的としていますので、高得点を取りやすいはずです。

教科書を読むより問題を解く

小学生にとって、教科書の説明を読むことは大変ハードルの高いことです。
教科書とは、言ってしまえば説明書のようなものです。

家電や家具、パソコンなどの説明書を読むのは大人でも少し集中して読まないと理解できないこともありますよね。

特に理科や社会で起きることですが、
「教科書を読ませたはずなのに、全然理解してないし覚えてない…」
と感じられる保護者様もいらっしゃると思います。

実は、教科書を読んでいるように見えますが、文字を目で追っているだけで、内容を理解していないことが多々あります。
接続詞、補足説明などを判別することができず、優先順位をつけられていないことが大きな原因と考えられます。

そのため、教科書を読む際はマーカー等を引いて、キーワードに集中させるようにしましょう。

そして、教科書を読む時間は最低限とし、問題を解く時間をメインにしましょう。

問題では、問題文の内容を踏まえて答えなければいけないため、必然的に問題文の内容を理解しようとしたり、説明箇所に書かれていた内容を思い出そうとしたりすることになります。

息抜きの時間を必ず確保

息抜きの時間は必ず確保しましょう。

先ほどの話と同じで、長時間続けて集中することはできません。

30~1時間程度で5分~20分程度の休憩時間を確保するとよいでしょう。

個人差があるので、この間隔はお子さんに合わせて調整しましょう。

まとめ

中には、睡眠時間が短くて成績が非常に良いお子さんもいるかもしれませんが、それはかなりレアケースです。

睡眠時間が長く、昼寝をするお子さんの方が成績がよいという研究報告もあるほどですので、睡眠時間はかならず8時間以上確保するようにしましょう。

宿題の量などを考えると、どうしても睡眠時間を削らざるを得ないような状況であれば、どの宿題に優先的に取り組むべきなのかなどを整理するため、塾の先生に相談してみても良いでしょう。

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