中学受験を目指すご家庭は一昔前と比べるとかなり増えており、Youtube、SNS、ネット記事などの情報もかなり増えましたよね。
「〇〇な子は中学受験に向いている」
「算数が合否を分ける!〇〇をしよう」
というような情報や、お友達のご家庭の状況などを聞くと、うちの子はこのままで大丈夫なのだろうか…と焦る気持ちがおさまらないこともあるでしょう。
今回は「成績・偏差値が上がらない!どうしよう!」と焦るママ・パパに向けて、成績を伸ばすコツや、持っていただきたい心構えをご紹介します。
学力(成長)と偏差値は別物として考えよう!
まず、学力(成長)と偏差値は別に考えてほしいというお話です。
偏差値が伸びないと、お子さんが成長していないような感覚を持ってしまうことがあるかもしれません。
しかし、偏差値とは同じテストを受けた母集団における相対的な評価ですので、もし偏差値に大きな変化がないのであれば、お子さんは着実に身につけるべきことを一定のペースで習得できているということになります。
もちろん、最終的な受験の合否も相対評価ですから、偏差値を重視すること自体は重要なのですが、お子さんの努力をしっかりと認めてあげることも大切です。
偏差値を伸ばすために
どんなテストで偏差値を伸ばす?テストの性質理解が重要
偏差値を伸ばそうと思っているテストの性質を理解することが大切です。
例えば、塾内で実施される毎月のテストや、出題範囲の決まっていない模試がありますよね。
前者であれば、特定の単元を深ぼった難しい問題まで出題される可能性があります。
加えて、事前にテスト対策をしている生徒がいることが想定されますので、問題の難度の割には制限時間がタイトに設定されるはずです。
一方で、後者の出題範囲が指定されないようなテストであれば、比較的、単元が満遍なく広範囲から出題されますので、各単元のオーソドックスな問題が出題されるでしょう。
また、テストで扱われる範囲のほかには、塾によって問題の難易度、受験者母集団のレベルも異なります。
つまり、例えば、目先のテストの得点を伸ばすのであれば、応用問題まで解法を暗記するように無理やりでも詰め込んだ方がよいですが、それではしっかり定着しないため、長期的な視点では非効率的な勉強になってしまうということも考えられます。
ただし、お子さんのモチベーションアップのために、無理やりでも一旦成績を伸ばしたほうがいいこともありますので、これはケースバイケースです。
いずれにせよ算数が最優先!
算数は受験本番においても理社と比べて配点が高いことが多く、さらに受験生間で差がつきやすい科目です。
そのため、偏差値を伸ばすのであれば、4科目の中でも算数が最優先です。
「4科目一気に伸ばすぞ!」と意気込んでしまうと、今までの勉強のルーティーンがガラッと変わってしまい、お子さんがそれに適応できず、空回りしてむしろこれまでより身につかなくなってしまう可能性もあります。
偏差値を伸ばすために勉強内容や方法、ルーティーンを変える時は、1科目から、少しずつ変えていくことが大切です。
【中学受験】算数が苦手な子でも着実に伸びる勉強法を塾講師が解説
【中学受験】算数の絶対暗記事項13選。難関校を目指すなら必須。
国語は差をつけられない程度に
4科目全体の偏差値を伸ばそうとするのであれば、国語は、ライバルに大きな差をつけられない程度まで伸ばすことを目標にしましょう。
普段の勉強において国語に大きなウエイトを置くことは、基本的にはおすすめしません。
ただし、勉強しなくても良いという意味ではありません。
しっかり継続して勉強する必要がありますので、この点は注意してくださいね。
理社で成績を伸ばそうとしないで!
「塾内で上位クラスに入る」「志望校判定で良い判定結果を出す」ことを狙うのであれば、基本的には4科目の総合偏差値判断になるでしょう。
理社は勉強すれば成績に反映されやすいため、注力してしまいがちです。
そのため、無意識のうちに理社に結構な時間を使ってしまっているお子さんも多いです。
しかし、すぐに結果にあらわれなくとも、算数に十分な時間を確保し続けるようにしなければなりません。
ただし、受験本番が近い場合、志望校やその時点の成績によっては理社に注力したほうがよい状況もありますので、塾の先生に相談してください。
【暗記勉強の質・効率】の改善が超重要!
4科目全体の偏差値を伸ばすためには、「暗記勉強の質」の改善が非常に大切です。
これまでに書いてきたとおり、普段は算数の勉強がメインになります。
そして、国語も手を抜かずに継続的に取り組まなければなりません。
でも、理社の成績も落とせません。
つまり、意外にも、普段の勉強において、どれだけ理科と社会を効率的に学習できるかが大きく影響してきます。
理科、社会どちらも暗記だけではありませんが、まずは最低限の内容を暗記するところから始まります。
どうやって短時間で効率的に理解し、暗記、定着させるのか、という勉強方法を改善しつづけることが大切です。
理社を効率的に勉強することで、算数、そして国語の十分な勉強時間を確保することができます。
たった12歳なので成長差がある。つまり急に伸びる子もいる
中学受験生はまだたったの12歳ですから、様々な面で成長速度に差があります。
そのため中には、突然暗記が順調になったり、国語の成績が安定し始めたりと、急に成績が伸び始めるお子さんもいます。
こういったケースもあるのだということを念頭に置き、諦めずに継続して勉強を頑張りましょう。
大事な心構え
親が焦りすぎないようにしよう
焦ってしまうと、お子さんを頻繁に叱ってしまったり、成績や学習計画などの状況を冷静に把握できなくなってしまうこともあるでしょう。
また、親が焦っている様子を感じたり、親が志望校を熱望している様子を見ると、お子さんはそれに応じて行動をとるようになってしまいます。
まだたったの12歳で、経験も少なく、自分なりの考えも確立していない年齢ですから、親から受ける影響が大きいことには注意しておきましょう。
中学受験が全てではない!
中学受験でお子さんの人生が決まるわけではありません!
受験という観点では大学受験がありますし、場合によっては高校受験という選択肢もあります。
中学受験という経験そのものがいい経験、成長の機会となるよう、志望校への合格ありきではない中学受験に取り組むのはいかがでしょうか。
子どもの意思決定を尊重しよう
まだ12歳ですから、適切な判断ができないため、任せっきりにするのは難しいと思いますが、お子さんの考えを聞き、できるだけお子さん自身の意思決定を尊重してあげてください。
中学受験の真っ只中においては、まだ幼いため、お子さん自身の主張がそこまではっきりしていないこともあると思いますが、中学、高校と成長する中で、中学受験時の意思決定について振り返ることもあります。
その時、自分の意思だったと思えるか、流されたと思ってしまうのかは、その後の人生に大きく影響するはずです。
できるだけ早めから適切なアドバイスのもと取り組むことが大切
お子さんの成績を見て強い焦りを感じ、塾に相談される方は小5後半~小6が多いですが、特に小6になってからだとかなり厳しい戦いになります。
勉強方法・習慣、そして各科目の根本的な考え方などを身に着けるためには、時間がかかります。
また、塾の先生も、保護者の方から伺ったお話から一般論や全体傾向を踏まえたアドバイスはできると思いますが、お子さんの性格、学力レベルなどを正確に把握するのにはどうしても時間がかかります。
どの時期にどんな勉強に注力するのか、どんな勉強方法をすべきなのか、課題を解決するためにはどうしたらいいのか、あえて取り組まなくていいのかなど、いちはやく適切な方法で取り組むことが大切です。
できるだけ早い時期からお通いの塾や個別指導塾(家庭教師)の先生に相談し、アドバイスをもらうようにしましょう。
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