受験

早慶を狙うならどの単語帳?合格者が詳しく解説!

大学受験において、文系、理系どちらであっても、英語は合否に大きく影響する科目です。

高校2年生頃から「受験勉強を始めるぞ!」と決意した受験生の多くが、
「どの単語帳をやるのがいいんだろう…」と悩むのではないでしょうか。

「あの単語帳は基本レベルっていうし、でもあの単語帳は東大を目指す人用って聞くし…」
と、様々な情報で混乱している方も多いと思います。

今回は早慶合格を目指す方に向けて、
①単語帳を選ぶ時のポイント
②単語帳で勉強するときのコツ
③おすすめの単語帳

の3点をご紹介します。

早慶合格のために単語帳は必要?

基礎を固めるために単語帳は必ず1冊は持っておきましょう。受験は相対評価なので、英単語においては『ライバルが覚えている単語を覚える』という意識が大切です。

早慶を志望する場合、大学受験用の単語帳で勉強している高校生がほとんどのはずですので、ライバルに遅れを取らないよう単語帳を必ず使いましょう。

また、大学受験用の単語帳に載っている基本的な単語を完璧に覚えることが最優先です。

難しい単語の意味がもし分かっても、受験で頻出の基本的な単語の意味が分からなければ、問題は解けず、意味がありません。
受験で頻出の単語や、基本レベルの単語でライバルに差をつけられないようにすることを必ず意識して単語帳に取り組みましょう。

難しい単語を知っていることでアドバンテージを取ることもできますが、難しい単語は意味を知らなくても推測できるように問題が作られていることもありますので、優先順位を間違えないようにしてください。

単語帳は複数やった方が良い?

基本的には1冊の単語帳を何周もするようにしましょう。
単語帳を何冊も持っている方をたまに見かけますが、どの単語帳も中途半端になってしまい、基本的な単語にかなり抜け漏れが生じてしまうことが多いように思います。

ただし、学校の単語帳が自分にフィットしてない場合、学校とは別軸で自分の性格やタイプにあった単語帳に取り組んでも問題ありません。
また、学校や塾の授業で単語帳に載っていない単語がでてきた場合は、単語帳の余白に可能な範囲でメモしておきましょう

繰り返しになりますが、『ライバルが覚えている基本的な単語』を完璧に覚えることがポイントですので、学校や塾の授業で出てくる単語も当然大切です。

もし、1冊を完璧に覚えることができた場合は、2冊目に取り組んでも良いでしょう。
2冊目は収録されている単語数が1冊目よりも少し多いものや、単語のイラストが載っていて、語源の解説が詳しいものを選ぶことをおすすめします。

単語帳を選ぶ時のポイント

単語帳は自分のレベルや学習スタイルにフィットしたものを選びましょう。
①英単語に対応する日本語訳を素早く暗記していくのが得意なタイプ
②短いフレーズや英文とセットで英単語を覚えるのが得意なタイプ
の方がいると思います。①に当てはまる方は、1冊目から説明が多いものや長文形式の単語帳とは相性が良くないかもしれません。一方で、②に当てはまる方は説明が極端に少ない単語帳だと、言葉の意味やニュアンスが掴めず、モヤモヤしてしまうかもしれません。

書店で自分の性格やタイプに合うものを探しましょう。ただし、早慶合格を狙う方は以下のポイントに注意が必要です。

①掲載されている単語のレベルが早慶の入試問題に対応している

早慶の入試問題を解くためには、基本的なレベル~少し難しいレベルの幅広い語彙が必要です。
そのため、そういったレベルに対応している単語帳で勉強しなければいけません。
仮に完璧に中学生レベルの単語帳を覚えたとしても、早慶の入試問題に太刀打ちできません。

以下の記事では慶應の入試の特徴や慶應に逆転合格について紹介していますので、気になる方は是非読んでみてください。

慶應は難しすぎ!?偏差値や難易度、難しい理由を合格者が解説|LEFY|個別指導塾レフィー【横浜校】|中学・高校・大学受験

【慶應に合格】するための英語の勉強法と参考書|慶應合格者が解説|LEFY|個別指導塾レフィー【横浜校】|中学・高校・大学受験

②単語の説明や派生語が充実している

早慶の入試問題では、単語自体はそこまで難しくないが、訳を考えるのが難しいようなものが沢山でてきます。そのような難しい文の意味を理解するために、言葉のイメージを意識することが重要です。

単語のイメージを捉えることができれば、前後の文脈や文の内容に則して適切な和訳を考えられるようになります。そのため、単語のイメージがつかみやすい説明や派生語がたくさん掲載されているものをなるべく選びましょう。

③例文が載っている

早慶レベルの英文は1つの日本語訳を覚えているだけでは不十分で、文意にそった和訳を考える力が求められます。そういった力を身につけるためには、文の中でそれぞれの単語がどのように使われるのかを意識することが大切です。単語が使われるシチュエーションやニュアンスなどを意識できるように、例文が少なくとも1つ載っているような単語帳を選びましょう。

④CDや音声アプリがついている

単語の勉強は発音を意識することが大切ですので、CDや音声アプリがついているものがおすすめです。また、音声アプリがついているものは通学中などに活用できるので、効率良く勉強できますね。

⑤単語のテスト問題集などがある(勉強が苦手な人向け)

単語の勉強の仕方が分からない人はテスト形式の問題集があって、定着度を確認できるようなものを選びましょう。また、問題演習形式でアウトプットする方が、覚えやすいという方も問題集のある単語帳を選んでも良いかもしれません。

単語帳を使って勉強するときのコツ

音を意識

英単語は必ず音を意識して勉強しましょう。音を意識して勉強すると、リスニングで覚えた単語を聞き分けることができるようになります。
さらに、音を意識して英単語の勉強ができると、口に出しながら自分の発音した単語を耳で聞いているため、勉強の効率が良くなります
音声アプリがついている単語帳もあるので、そういったものを上手に活用しましょう。

紙に書く

勉強する場所にもよりますが、単語はできるだけ書いて覚えるようにしましょう。五感をなるべく多く使う方が記憶に定着させやすいため、紙に書きながら音読するとより良いです。ただし、あくまでも『覚える』ことがゴールなので、書くという行為に集中せず「単語を覚える」という意識をもって取り組むようにしましょう。

1英単語1意味じゃない!イメージを!

英語と日本語は言語が異なるわけですから、1つの英単語に1つの日本語の意味が完全に対応するはずがありません。多くの単語帳は中高生でも勉強しやすいようシンプルな構成になっていることが多いですが、1つの英単語の意味は一つじゃないという前提を忘れず、可能な限り英単語のイメージを掴むようにしましょう。

難関大学の入試問題では、単語の訳を覚えていても、イメージを捉えていないと訳せない・文意が分からないなんてことがよく起こります。

以下の英文を例にとって考えてみましょう。
She maintains that exercise is important.
この時、maintainを「維持する」と覚えていても、英文の意味が分からないはずです。
一方で、maintainの単語のイメージを大まかに掴めている方は、後ろに続く内容を踏まえて、「(thatの後ろの内容を)言いつづける感じ➡(継続的に、繰り返し)主張する」といった和訳を連想できる可能性があります。

英単語をネットで検索し、写真やイラストを見て、単語に具体的なイメージを紐づけるようにしてみても良いでしょう。画像にはしづらい単語(例えばperspectiveなど)は、例文を通じて単語のニュアンスやどのように使われるのかを考えましょう

最低3周しよう

単語を「1回で」完璧に覚えようとすることはあまりおすすめできません。読んでいる皆さんも経験があると思いますが、単語を勉強したその日は覚えていても、数日後にはほとんど忘れてしまいます。ざっくりとした目安ですが、最低でも単語帳は同じものを3周するようにしましょう。

たとえ1回目に覚えた後に忘れても、その後も何回も繰り返して触れることで、
「こんな感じの意味だっけ、、、」
「前に見たやつだ!」
と、馴染みのある単語が増え、徐々に定着していきます。

学習ペースを決めよう

入試本番までに単語帳を何周もするために、単語帳は1日ごとの学習ペースを決めて取り組むようにしましょう。学習ペースを決めないと、やらない日が出てきてしまい、気づいたらやらなくなるなんてこともあるでょう。

学習ペースは1日10語ずつなどではなく、広めの範囲にテンポよく取り組むのがポイントです。例えば、1日50語ずつ進める → 約1か月半で1周、約3ヶ月で2周、半年で4周といったイメージです。

また、3周目は覚えられていなかったものをチェックして、4週目以降はチェックしたものだけに取り組むようにしましょう。そうすると、苦手な単語に短期間で複数回触れることができるので、何周もしていくうちに覚えられるはずです。

おすすめの英単語帳5選

ここからは早慶合格者がおすすめの英単語帳を5つ紹介します。自分の性格・タイプにあった単語帳を探したい方は参考にしてみてください!

ターゲット1900

単語帳のド定番です。一つの英単語にまずは一つの訳と、大事な要素だけをまとめたシンプルなデザインなので、英語が苦手な人でも勉強しやすいと思います。また、例文も記載されているので、単語のイメージを素早くつかめるようになっています。

さらに、専用アプリには単語テストや音声データもあるので、電車の通学時間や隙間時間も効率よく勉強することができます。早慶を狙う方は、ひととおり見出し語を覚えたら小さな字で書いてある派生語も必ず覚えるようにしましょう。

システム英単語

こちらも定番の単語帳です。3~5語の「ミニマルフレーズ」を使いながら英単語を覚える単語帳です。フレーズで覚えるようになっているので、単語の使い方や熟語をコンパクトに学習しつつ、理解を深めながら勉強していきたい方におすすめです。

単語の日本語訳は複数記載されているものあり、また大事な訳は全て赤字になっているため、1つの訳を覚えたら他の訳も覚えるようにするなど、勉強を段階的に進めやすいと思います。

特装版 必携 英単語 LEAP

LEAPはページの左側に英単語とその意味が複数載っており、右側には例文が掲載されている単語帳です。ターゲット1900やシステム英単語と比べて、基礎的な単語の割合が多いです。そのため、早慶を志望する方は、あくまでも基礎レベルの単語の理解を深める目的で使うことをおすすめします。

英単語の語源やフレーズ、例文が豊富に含まれており、派生語やイラストも多く載っているため、情報量が非常に多く、「鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁」を簡単にした単語帳というイメージが近いと思います。そのため、説明を読むのが苦手な方は勉強しづらいと感じるかもしれません。

速読英単語

英文の中で単語を覚えるようなタイプの単語帳です。短めの長文➡日本語訳➡長文内に出てきた単語の解説という構成になっていて、長文内に出てくる単語を文脈と一緒に覚えていけるので、単語のニュアンスや使い方を意識できる方におススメです。速読英単語はレベル別に入門編、必修編、上級編の全部で3種類ありますが、早慶を狙う方は必修編と上級編の2冊に取り組むようにしましょう。

一方で、ターゲット1900やシステム英単語と比べると情報量が多いので、勉強が苦手な方にとってはハードルが高いと思います。勉強が苦手な方が本書に取り組むと、結局何をしたら良いのか分からず、単語の暗記も中途半端になってしまうなんてことも起こるでしょう。

速読英単語 必修編


速読英単語 上級編

DUO3.0

例文を通じて英単語、イディオム、構文、定型フレーズなどを効率よく覚えることができる単語帳です。派生語、関連語、同意語、反意語、関連イディオム、単語のニュアンス、動詞の語法なども掲載されているため、すべてを完璧に覚えられれば、かなりの力がつきます。

中学英語をマスターしており、理解を深めながら英単語を学びたい方におすすめです。一方で、情報量が多く、例文を理解するためには高校レベルの文法知識が必要なので、英語に自信のある方でないと難しいと感じてしまうでしょう。

基礎レベルの単語は完璧に覚えている方向け

東大英単語熟語鉄壁

東京大学受験指導専門塾『鉄緑会』から出版されている単語帳です。
難しい単語やイメージしにくい単語にも豊富なイラストと語源の解説が丁寧に記載されているのが特徴です。そのため、時間をかけて取り組むことができれば、知っている単語であっても理解を深めることができるでしょう。

ただし、単語と熟語あわせて約4000語が収録されているので、知らないものばかりだと、やり切れず、挫折してしまうかもしれません。また、説明文も多いので、単語の勉強にしっかりと時間を取ることができる方におすすめです。

リンガメタリカ

200語程度の長さの英文が50個載っており、専門的なテーマの英単語が載っています。英語長文によく出てくるテーマで使われる少し専門的な英単語が多数収録されているため、基本的な単語はしっかりできていて、難関大学の入試で頻出のテーマや、関連する背景知識を抑えておきたい方におすすめです。

背景知識があると、文章の展開をある程度予測して英文を読むことができるため、文章を読むスピードがあがります。例えば、高校生活がテーマの英文なら皆さんも良く知っているテーマなので、ある程度単語が分かればスラスラと読めるはずです。

早慶の英語で高得点を狙うには、長文を素早く読んでいかないといけないので、文章に関連する背景知識が多少必要です。背景知識や少し専門的な英単語をコンパクトに勉強したい方は是非取り組んでみてください。

英単語ピーナツ金メダル

説明を読むのは苦手だけど、難しい単語も少し知っておきたいという方におすすめの単語帳です。2冊目の勉強は、なるべく解説が丁寧なものや派生語が沢山掲載されているものがおすすめですが、そういったものはボリューム感のあるものが多い傾向にあります。

一方で、このシリーズはとてもシンプルなデザインのため、かなり勉強しやすく、難しい単語であってもそこまで抵抗なく取り組めるでしょう。また、2~3個から成る英単語の組み合わせを使って、単語を学習できるため、単語と単語の組み合わせを自然と意識できたり、単語のイメージを掴める可能性もあるでしょう。