受験

【慶應に合格】するための英語の勉強法と参考書|慶應合格者が解説

はじめに

本記事では次の3点についてお伝えします。

・慶應の英語入試の特徴

・特徴を踏まえた対策と勉強方法

・対策と勉強方法を実践するための参考書・問題集

慶應に合格するためには、原則どの学部を目指すにしても「英語」を徹底的に鍛える必要があります

まずは、なぜ「英語」に注目する必要があるのかについて見ていきましょう。

慶應の入試は英語の配点が非常に高い

2022年度の慶應義塾大学の各学部の入試の配点は次のようになっていました。

一目瞭然、英語の配点割合が非常に高いことが分かります。

全ての文系学部で40%以上、商・法学部・SFCではなんと50%を占めています。

このため、慶應に確実に合格するためには、英語の成績を十分に上げておく必要があります。

慶應の英語の特徴と対策・勉強法

慶應に合格するには、「英語」が重要であることがわかりました。

それでは、慶應の英語で合格点をとるためには、どのような対策・勉強方法が必要なのでしょうか。

対策・勉強方法を考えるためには、まず各学部の入試の特徴を知る必要があります。

各学部の英語の特徴と、それを踏まえた対策・勉強方法を見ていきましょう。

全学部共通の特徴と対策

特徴

慶應の英語の試験では、全ての学部に共通して長文読解問題が出題されます。

そして、非常に文章量が多い傾向にあります。

また、問題文のテーマが難解で、語彙のレベルが高い(単語が難しい)ことも特徴に挙げられます。

そのため、十分な英語力がないと、時間内に最後まで解ききることができず、時間が足りなくなることが想定されます。

対策

対策としては、まず当然のことですが、単語・文法を徹底的に勉強しておくことが重要です。

その上で、時間が足りなくなることへの対策・テクニックとして、あらかじめ各設問にどのくらい時間をかけるのか決めておくことが大切です。

すべての問題を完璧に理解し、完璧に回答することは非常に難しいことです。合格点を取るためには、わかる問題を確実に解いていくことが重要となります。すべての問題にチャレンジすることができないことを防ぐため、事前に設問ごとに時間の目安をつけておき、オーバーした場合は次の設問に移るようにしましょう。そうすることで、本来得点することができるはずだったレベルの問題の失点を避けることができます。

文学部の特徴と対策

特徴

文学部の試験では、慶應で唯一、紙媒体の辞書の持ち込みが許可されています。大問1題のみの問題構成で、抽象度の高い文章で構成された2000語を超える長文が出題されます。近年では文学的文章だけでなく、英字新聞からの抜粋なども出題されることがあります。

文学部の英語試験の大きな特徴として、英文和訳や内容説明問題、和文英訳問題といった記述式の問題が出題されることが挙げられます。

また、問題数は約10問で、1問あたりの配点が非常に高くなっています

対策

普段電子辞書を使用している人は、紙の辞書を使いこなせるようにしておくことが必要です。 文学的文章や英字新聞の抜粋に対応するため、様々なジャンルの英文を読み、慣れておくと良いでしょう

また、記述式の問題が出題されるため、マークシート形式の長文問題集を解くだけでは対応が難しく、記述対策が不可欠となります。

1問当たりの配点が高いため、易しい問題で確実に点を取れるようにしましょう

法学部の特徴と対策

特徴

発音・アクセント問題や会話問題、同義語問題、長文読解など様々な問題が出題されます。

中でも法学部の入試で特徴的なのは次の3点です。

非常に難しい単語

法学部で問われる単語の難易度は非常に高く、英検1級レベルの単語が出題されます。

特殊な形式の文法問題

文法問題では、5つの選択肢から文法的に誤った文章を選ぶといった問題のほか、長文中の文法誤りを訂正するといった特殊な形式の問題も出題されます。

会話文問題

会話文が一つの大問として出題されることも法学部の特徴の一つに挙げられます。文章の流れを追うことができないと内容を全く掴むことができなるため、対策が必要です。

対策

非常に難しい単語

慶應法学部の英語では語彙レベルを徹底的に強化しておく必要があります。まずは基礎単語を確実に定着させ、余裕があれば上級レベルの単語帳にも目を通して難単語の知識もつけておくと良いでしょう。

特殊な形式の文法問題

長文内の文訂正問題の場合、文法の知識だけでなく長文の内容についても正しく理解することが求められます。まずは文法をしっかりと抑え、そのうえで長文の内容も正しく捉えられるようにしていきましょう。

会話文問題

会話文問題は定型表現をしっかり押さえ、問題演習を通して知識の定着をさせておくことが必要です。

本学部の問題形式は特殊であるため、必ず過去問演習をして形式に慣れておきましょう

 経済学部の特徴と対策

 特徴

経済学部の問題は長文3題、記述問題2題(和文英訳+自由英作文)で構成されています。このうち、長文が足切りの対象となります。ここで足切りを超えないと記述問題、小論文は採点されないため注意しましょう。年によってぶれますが、足切りを通過するためには、最低でも6割は取っておく必要があります。

和文英訳では日常会話のややこなれた日本語を英語に直さなければいけません。また、自由英作文では大問1~3で出題された長文に関する意見を、本文を引用しつつ述べることが求められます。

対策

先に述べた通り、長文で足切りがあるため、ここを確実に突破する必要があります。長文を素早く読み、全体の内容をざっと把握できるように日頃から意識して問題演習しておくと良いでしょう。

和文英訳では、会話表現や主要なフレーズを抑えておくことが大切です。こなれた文章を一度英訳しやすい日本語に直し、そこから英語に変換できるよう訓練しましょう。

自由英作文は過去問演習を通して、長文中から引用しつつ自分の意見を述べることに慣れておくことが必要です。

商学部の特徴と対策

 特徴

商学部の入試は他学部に比べ、特殊な問題はあまりなく、オーソドックスな形式の問題が出題されます。

毎年出題される問題には、長文読解や長文の空所補充、単語変換を含む空所補充問題、内容一致問題などがあり、幅広く出題されます

商学部の英語は長文読解問題が多く、試験時間が90分間しかないため、時間との勝負になります。

対策

商学部の英語では、特殊な形式の問題は出題されませんが、短い時間内に正確に得点する必要があります。そのため、基本に忠実に勉強しておくことが大切です。

空所補充では、語形を適切な形に変換して記述する必要があるため、スペルを間違えずに書けるようにする必要があります。単語を覚える際には派生語まで覚えるようにしましょう

また、長文読解問題が多く、とにかく読解スピードが要求されます。単語と文法の基礎を固め、長時間集中して正確に文章を読めるようにしておくと良いでしょう。

環境情報学部・総合政策学部(SFC)の特徴と対策

特徴

すべてマーク形式で、700語程度の長文が2題、1000語程度の長文が1題の計3題長文読解問題が出題されます。

問題形式は空所補充問題と内容一致問題のみで、英字新聞や雑誌の抜粋が多く出題される傾向にあります。長文は専門的な内容が出題されることが多く、文章中に英検1級レベルの難易度の高い単語も含まれます。

空所補充問題では文脈に合う単語や類義語が問われます。

対策

専門性のある文章が出題されやすいため、背景知識を身に着けておくことが大切です。日頃から様々なテーマの文章に触れ、知識をつけておくこと良いでしょう。

本学部では、とにかく高いレベルの語彙力を身につけることが求められます。ややレベルの高い単語帳を用いて難しい単語が出てきても対応できるようにしておきましょう。

空所補充の選択肢には似た意味の単語が含まれていることもあるので、類語やニュアンスの違いまで覚えておくことが必要です。

理工学部の特徴と対策

特徴

理工学部の英語の配点は500点中150点と、他の学部に比べ英語の占める割合は小さくなっています。

大問4つの構成で、大問1,2で論説文、大問3で会話問題、大問4で英訳の空所補充が出題されます。長文の分量はそこまで多くない反面、単語や文章構造のレベルは高くなっています。また、長文問題では、科学がテーマの専門用語を多く含む文章が出題される傾向にあります。

対策

標準レベルではありますが、空所補充問題では単語を書く必要があるため、スペルも覚えておくことが大切です。

文章量が多くない分、深く正確な理解が要求されます。構文の学習やパラグラフリーディングなどを通して、論理的に書かれた文章の内容を掴めるようにすることが必要です。科学をテーマとした文章に対応するため、科学分野の専門用語には目を通しておきましょう。

慶應対策にオススメの参考書・問題集

以上、慶應の各学部の英語入試の特徴と、対策・勉強方法を見てきました。

どういう勉強が必要かはわかったけど、

「でも、なにを使って勉強すればいいの・・・?」

となっている方もいると思います。

ここで、LEFYがオススメする、慶應に合格するための参考書・問題集をご紹介します!

 単語帳

『システム英単語』

約2200語の単語が掲載されている、基礎~中級向けの単語帳です。
入試頻出度順に並んでおり、1,2章が共通テストレベル、3章がMARCHレベル、4章が早慶レベル、5章が多義語という構成になっています。
この1冊をやりこむことで共通テストレベルから難関大の基礎部分までの単語を網羅することができます。

『リンダメタリカ』

早慶や東大などの難関大学を目指す人向けのハイレベルな単語帳です。11個のテーマごとに単語が収録されており、背景知識や専門的な英単語を学ぶことが出来ます
自分が受ける学部によく出てくるテーマだけ勉強するという使い方も可能です。
ある程度基礎が固まっている状態での2冊目の単語帳としておすすめです。

『速読英単語』

レベル別に入門、必修、上級編に分かれています。入門編は英語を1からやり直したい人に、必修編はMARCHレベルの大学、上級編は早慶レベルの難関大学を受験する人に向いています。

「長文の中で単語を覚える」というコンセプトの単語帳で、英単語が実際にどう使われているのかを理解することが出来ます。ただ単語を覚えるだけでなく、速読の力を身につけることにも役立ちます。

英文法

『Next Stage英文法・語法問題』

文法、語法、イディオム、会話表現など大学入試に出てくる問題を網羅的に掲載した問題集です。とにかく問題量が豊富で、この一冊をやり込むことでほとんどの大学入試の英文法問題に対応できる英語力が身につきます。

基礎固めからやりたい人におすすめです。

『全解説頻出英文法・語法問題1000』

『Next Stage』と同じ著者による問題集で、約1000問のハイレベルな文法問題で構成されています。難易度が高いため、ある程度英文法の知識がついてきた人におすすめです。

不正解の選択肢にも説明があるなど解説が非常に詳しく、しっかり理解しながら学ぶことが出来ます。

長文

『やっておきたい英語長文』

300・500・700・1000と、語数、レベル順に分かれています。300は共通テスト、500はMARCHレベル、700,1000は早慶レベルとなっています。ひたすら長文を解いて慣れることが可能です。

SFCや文学部のような超長文が出題される学部を受ける人は1000、そうでない場合には700がちょうどいいでしょう。

基礎英文解釈の技術100』

入試基礎レベルから難関大レベルの英文を読解するためのテクニックが100個記述されている参考書です。早慶レベルの難関大志望者で、基礎を固めたい人におすすめです。

長文読解に必要な文法がほとんど網羅されており、問題数も多いため、この1冊を完璧にすることで文章をかなりスムーズに読めるようになります。

『ポレポレ英文読解プロセス50』

英文読解のプロセスを50に分けて説明している参考書で、英文解釈に必要なプロセスが身につきます。レベルが高く、『基礎英文解釈の技術100』で対応できない内容も、この参考書でカバーすることが出来ます。

内容は比較的難しいため、ある程度基礎が身についてきた人向けとなっています。これをクリアできれば早慶レベルの英文も自信をもって読めるようになるでしょう。

英作文

『竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本』

英文法の学習が一通り終わり、実践問題で英作文を演習した人向けの1冊です。英作文問題でよく問われる表現が60個の原則にまとめられています

それぞれの原則に1問例題がついており、典型的な誤答例とその解説が丁寧に書かれています。これを読み込んで理解することで、英作文のミスを減らすことが出来ます。

『ドラゴン・イングリッシュ基本英文100』

厳選された100の例文が乗っている英作文の力を伸ばすための参考書です。英作文を作る手順や各フレーズに対する解説が丁寧になされています。

例文を暗記することで重要構文、表現パターンを覚えて英作文の本質を理解することが出来ます。

まとめ

以上、慶應の英語入試の特徴と対策、参考書について見てきました。

合格のためには、志望学部の出題傾向を掴み、特化した対策を行うことが不可欠です。

入試問題を分析し、万全の対策を取って試験に挑みましょう!

慶應を目指す受験生は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

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