受験

【苦手な人向け入門】共通テストの古文対策!おすすめ参考書も!

古文は共通テストの国語200点のうち、50点もあり、受験の合否に大きく関わる科目です。

しかし、古文は現代文や英語とは異なる独特な文法や言葉が多く、受験生の皆さんの中には古文に対して苦手意識を持っている方も多いと思います。
そこで今回は、古文が苦手だけれど共通テストで古文を使う必要がある方に向けて、共通テスト古文の概要とその対策について解説していきたいと思います。

「古文ってなにから勉強を始めればいいの?」

「古文は苦手意識が強く、対策する気にならない…」

「共通テストの古文ってどんな問題がでるの?」

というようなお悩みの方はぜひ本記事を参考にしてみてください。

共通テスト古文の概要!

まず初めに、共通テスト古文の概要について説明していきます。

実施日解答時間・配点

古文は共通テストの国語の試験の一部として出題されます。

実施日解答時間配点
共通テスト1日目の13:00~14:2080分200点(古文はうち50点)

国語の配点の200点の内、共通テスト古文は50点分の点数を占めています。

構成と出題形式

共通テストの国語以下の4つで構成されています。

  • 評論
  • 小説
  • 古文
  • 漢文

いずれの問題もマークシート式となっています。

どんな問題が出る?

次に、共通テスト古文で実際に出題される4種類の問題について説明していきます。

語彙問題

共通テスト古文の語彙問題は、該当する棒線部が、文章中でどういった意味を示しているかを、現代語の選択肢の中から選ぶというもので、単語そのものの意味を選択肢から選ぶわけではありません。

つまり、単語帳で勉強した単語の意味をそのまま選べば良いというわけではなく文章の内容に合わせて、どのような意味で使われているかを考えなければなりません。

語彙問題の正答率を上げるためには、古文単語を単語帳で覚えるだけでなく文法を正しく把握し、文脈を理解した上で、その単語の使われている意味を考える練習が必要となります。

文法問題

共通テスト古文の文法問題は、該当する棒線部に含まれている文法や表現について正しく説明している選択肢を選ぶというものです。

つまり、文法だけを理解していたとしても正解することはできず、文法を理解した上で、文意、文脈に即して適切な選択肢を選ばなければなりません。

語彙問題、文法問題は、そのものの知識を前提として、文章に即した正解を選ぶ必要があります。

読解問題

読解問題は、文章の流れ、展開を正確に把握できているかを問う問題です。
共通テスト古文では様々なパターンの読解問題が出題されますが、本文についての説明文や本文の解釈についての会話文など、本文とは別に文章を読む問題が出題されることがあります。

本文の内容を踏まえたうえで、関連した説明文や会話文を読み、本文の内容に則した適切な選択肢を選ぶ必要があります。

和歌に関する問題

最後は、和歌に関する問題です。
和歌に関する問題は、本文や問題で提示された和歌の解釈や文法事項を問う問題が出題されます。

和歌には、和歌特有の様々な表現や文法があるため、それらを覚えて理解することが正解するための鍵となります。
ただし、和歌に関する問題は必ず出題されるわけではなく、出題されない年もあるので、注意しておきましょう。

対策する前に知っておくべきこと

ここまで、共通テスト古文で出題される問題について解説してきましたが、ここで一つ覚えておいてほしいことがあります。

それは、共通テスト古文で出題される問題数は全部で8問ほどで、小問の配点は1問に5点以上あり、多くの問題は7点も配点があるということです。

つまり、共通テストの古文では1問落とすだけでもかなり失点するため、高得点を獲りたい受験生の方は、捨てる問題を作らずに全ての問題を解けるように準備するようにしましょう。

古文の勉強方法

次に、古文の勉強方法について説明していきます。

単語を覚える

古文の勉強でまず行うべきことは、古文単語を覚えることです。

古文は現代文や英語と同じく言語であるため、単語を知らなければ文章は到底読むことができません。そのため、単語を覚えることは最優先です。

もちろん古文も日本語ですが、現代語から連想される意味とは全く異なる意味で使われる言葉も多いため、古文単語はしっかりと覚えなければなりません。

覚えるべき古文単語は約400語ほどであるので、単語帳を使って繰り返し勉強しましょう。

文法を理解し覚える

単語の暗記の次に行うべきことは、文法の理解と暗記です。

文章を細かく正確に読むためには、単語だけでなく文法の学習も必要です。

主な文法事項は、①用言と助動詞の活用と接続②重要な助詞、そして③尊敬語の三つです。
文法の勉強方法としては、教科書などに載っている文法事項をまず覚えて、それから文法問題集を用いて確認するという流れで行うのが定着しやすくおすすめです。

文法の説明を読むだけではなかなか定着しないため、必ず問題を解くようにしましょう。

古文常識を覚える

古文で安定して得点するためには、古文常識も欠かせません。

古文はあくまで昔の日本で書かれた文章です。
そのため、古文が書かれた当時の常識や人々の考え方は、現在のものは異なることが多いですし、またその当時ならではの習慣や行事なども多くあります。これらの知識は、古文の文章を理解する上でとても重要です。単語と文法だけでなく、古文常識も覚えるようにしましょう。

古文常識は問題集や古文単語帳に付録的に掲載されていることもありますし、古文常識だけがまとめられた参考書もあります。
そういったものを使ってしっかりと覚えておきましょう。

読解力を磨く

古文の単語、文法そして常識を一通り覚えたら、読解力を磨きましょう。
読解力を磨くには、問題数をこなしてひたすら古文の文章を読み、古文に慣れていく必要があります。古文を読むとき意識して欲しいコツを2つ紹介しようと思います。

一つ目は、本文を読む前にリード文と注釈、そして設問を先に読むということです。
リード文・注釈・設問をざっと読むことで、本文の内容を多少推測でき、読解の手助けになります。

二つ目は、主語を意識して読み進めることです。
古文は各文の主語が明示されていないことがほとんどで、その上、同じ1文の途中で主語が急に変わることがあります。
主語を把握するのに手助けになるのが、助詞と敬語です。
古文では助詞の「に、を、が、ど、ば」の前後で主語が変わりやすいという特徴があります。
また、敬語では、使われている敬語が尊敬語か謙譲語で目上の人に使っているのかどうかがわかります。これらは、主語を判別する際に役に立つので覚えておきましょう。

おすすめの参考書

共通テスト対策におすすめの参考書を3つご紹介します。

マドンナ古文単語 230

一つ目は、『マドンナ古文 230』です。
この単語帳は、単語の語源や解説に加えてイラストもついており視覚的にも覚えやすいため、かなり使いやすい単語帳です。

また、単語数が他の単語帳に比べて少なめであり、重要単語だけを覚えることができるので、効率的にコンパクトな時間で勉強したいという方におすすめです。

富井の古文読解をはじめからていねいに

こちらの参考書は、初学者にも理解できるよう、古文文法がわかりやすく説明されており、古文に苦手意識がある人でも取り組みやすくなっています。
文法知識の最終確認や、文章題で演習する中で文法を忘れてしまった時に参照するような使い方がとてもおすすめです。

共通テスト古文満点のコツ

この参考書は名前の通り、共通テスト古文に特化してその問題演習と解説が載っている参考書です。

シンプルなデザインでかなり使いやすい参考書ですので、古文に苦手意識がある方が共通テスト対策を始める際にオススメです。

ただし、文法や単語が網羅的に掲載されている参考書ではありませんので、しっかりと文法、単語を勉強した上で、共通テスト対策として使用しましょう。

また、解説が丁寧であるため、掲載されている問題数は比較的少なめです。

本番で意識してほしいこと

時間配分

初めに解説した通り、共通テスト古文は国語の試験の一つとして出題されます。
そのため、共通テストの国語の試験時間である80分のうち、出題される「評論」「小説」「古文」「漢文」の問題それぞれに、どれくらい時間をかけるか、時間配分を決めておきましょう。

現代文に時間をかけすぎてしまったり、古文に時間をかけすぎてしまったりということを避けることができます。

目安ですが、評論25分、小説25分、古文15分、漢文10分、そして、残った5分は見直し、もしくは時間が足りなかったところに使うような動きがバランスがよいでしょう。

分からなくても焦らない

もう一つ、意識して欲しいことは解けなくても絶対に焦らないということです。
これは、共通テスト古文だけでなく全ての科目やテストでも言えることですが、本番で問題が分からないからといって焦ってしまっては、本来解けていた問題も解けなくなり、自分の実力を十分に発揮できないことにつながってしまいます。

特に、国語においては、全体の流れ、展開を理解しなければなりませんので、緊張や焦りで頭が真っ白になり、文章の内容が頭に入ってこない状態になってしまうと、本来であればできるようなレベルの問題でも失点しまう可能性があります。

本番では、もし分からない問題が出てきたら、一旦スルーして後で考え直したり、いっそ捨てたりするなど、冷静に対処できるよう、あらかじめ対処法を考えておきましょう。

まとめ

以上、共通テスト古文の形式と対策そして、本番前に意識して欲しいことの解説でした。
多くの受験生にとって古文という教科は強い興味を持てず、勉強のモチベーションも保ちづらい教科だと思います。
しかし、共通テスト古文は配点が50点もあり、受験の合否にも大きく関わってきます。
できるだけ時間を割かずに、効率よく勉強することで共通テストで高得点を取れるように頑張りましょう!

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