「全然成績が伸びない…このままだとどう考えても勉強が間に合わない…」
「今日も全然勉強に集中できなくて進まなかった…やばい…」
「ずーっと漠然とした不安で苦しい…」
多くの受験生がこういった思いを抱いているのではないでしょうか。
大学受験は高校生にとって人生を大きく左右する重要なイベントですし、その後の将来のことを考えると不安になってしまう気持ちは大変わかります。
しかし、ずっと不安を抱えていると、精神的によくないですし、勉強に集中できなかったり、寝付けなかったりすることもあるかもしれません。
そういった状況に陥ってしまい、勉強がはかどらなければ本末転倒です。
今回は大きな不安を抱える受験生に向けて、気持ちの整理の仕方や、どういった行動を取るべきかをご紹介していきます。
なぜ不安に感じてしまうの?
そもそも「大学受験に間に合わない…」という感情は、具体的にどのような状況から生まれるのでしょうか。
人さまざまだと思いますが、主なものを以下に記載します。
漠然とした不安では、気持ちを整理することができませんので、自分が感じている不安を言語化することが大切です。
やらなきゃいけないことが多すぎる!
高3生であれば、模試を受け、志望校の判定が出ているはずです。
そして、現在の成績と、志望校を踏まえて、ざっくりだとしても、大まかな学習計画を立てているのではないでしょうか。
しかし、その計画どおり進める中で
「これはもう1周しないと覚えられない…」
「模試でこれができなかったからこれもやらなきゃ」
「古文ってこの時期からで本当に間に合うの?」
など、これからやらなきゃいけないことが多すぎるため、不安を感じてしまう方は多いでしょう。
模試の結果が思う通りにいかない
模試で思うような結果が出ず、不安に感じている方も多いでしょう。
特に高3生は、模試の結果で合格判定が出るため、受験本番が近づくにつれ、不安も大きくなると思います。
周りの人の意気込みに圧倒されている
同級生など他の受験生の意気込みやモチベーションが高く、精神的に圧倒され、焦りを感じているパターンもあると思います。
「え…?みんなこんなに気合いれて勉強してるの?このままじゃまずいかな…」
と不安に感じたことがある受験生はかなり多いはずです。
「受験に間に合わない!」と感じた時の対処法
不安を払拭するためには、不安を感じている原因を具体化したら、それを解決するために動かなければなりません。
以下の手順で考え、整理してみましょう。
なにがどれくらい間に合わないのか、具体的に把握する
不安な気持ちを完璧に払拭することは難しいかもしれませんが、得体のしれない漠然とした不安を感じ続けることはいいことではありません。
志望校に合格するために「あとはやれるだけやるしかない!」と思えるようにしなければなりません。
そのためには、なにがどれくらい間に合わないのかを具体的に把握することが必須です。
以下の手順で状況を整理してみましょう。
STEP①:志望校の合格ラインを確認・過去問研究
志望校に合格するためには、どの程度の学力に到達しなければならないのかを把握しましょう。
まずは最終的な本番試験での得点目標です。
例えば、東京大学を受験するのであれば一次試験の共通テストで目安〇点。
自分の得意・不得意科目も考慮して、英語は〇点、数学〇点、理科〇点、、、というくらい具体的に得点の目標を考えましょう。
そして、2次試験においても同様に、数学〇点、国語〇点(現代文〇点、古文漢文〇点)、、、といったように目標得点を考えましょう。
自分の目標得点を考える際、過去の合格最低点を確認し、その点数を余裕をもって上回る点数になるように設定しましょう。
そして、目標を定めたら、実際に自分で過去問を見て、どれくらい難しい問題がでるのかも知っておきましょう。
その上で、その問題を本番で解けるようにするためには、どのようなレベルの教材を完璧にしなければならないのかも把握しなければなりません。
教材については知識や自信がない受験生が多いはずですので、この点については塾の先生や学校の先生に相談しましょう。
次に、模試での得点目標(判定目標)です。
最終的な本番試験での得点目標や求められるレベルを把握したら、その前に受験することになる模試でA,B判定(もしくは合格可能性〇%以上)を取れるよう、同様に得点の目標を設定しましょう。
無謀な目標を設定せず、〇月にはE判定のままだろうけれど、△月にはC判定、というように、段階的に、現実的な目標を立てるようにしてください。
模試は、本番試験とは試験の難易度や受験者層のレベルが異なるため、目標を立てづらいかもしれませんが、目標を数字にし、明確にしておくことが重要です。
STEP②現状を把握しよう
目標・最終到達ラインを確認したら、次は、自分の現状の学力レベルを把握しましょう。
できるだけ具体的に把握するようにしましょう。
例えば英語であれば、
単語:ターゲット1900はOK。鉄壁レベルだと不足。イディオムはまだ弱いので要強化。
文法:いわゆる文法問題でもまだ間違えてしまう。仮定法をよく間違える。
長文:読むスピードがまだ遅い。説明文は比較的早く読めるが、物語だと苦戦する。特に物語文の中で出てくる単語、文法問題で得点できない。
というように、言語化しましょう。
また、こういった具体的な現状把握と合わせて、直近受けた模試の結果を改めて見直しましょう。
どの科目、そしてどの範囲が弱いのか、そして、望む判定を取るためにはあと何点取らなければいけなかったのかを把握してください。
STEP③なにをどれくらい勉強しなきゃいけないのかを一覧にする
目標と現状を把握したら、なにをどれくらい勉強しなきゃいけないのかを一覧にしましょう。
英語であれば
- △△単語帳をあと〇周
- ■■文法問題集を〇周
- ××長文問題集と☆☆長文問題集
- 〇〇大学の過去問
- XX大学の過去問
- などなど
というように、受験で使うすべての科目においてリストアップしましょう。
次のステップで計画に反映しますので、「〇〇問題集」というように、なにをどれくらい勉強すればよいかわからない書き方ではいけません。
「〇〇問題集のXXページからYYページまでを2周」というところまで具体化しましょう。
それをこなすためにはどれくらいの時間がかかるのか、分かるようにすることが大切です。
STEP④計画を立てるor見直す
やらなきゃいけないことのリストアップが終わったら、それを計画にしましょう。
計画を立てる際、毎日のスケジュールがキツキツにならないよう注意してください。
分刻みのタイトなスケジュールにしてしまうと、計画どおりに進められず、気持ちの面で挫折してしまうかもしれませんし、また、体調不良等で勉強できない日があるかもしれません。
もちろん、余裕がありすぎる計画はよくありませんが、自分が毎日しっかりと計画どおりに取り組むことができるかという観点で、ちょうどいい計画を立てることが大切です。
塾の先生や友達、親などに客観的にチェックしてもらってもいいかもしれませんね。
STEP⑤あとは計画どおりに勉強するだけ!
計画を立てたら、あとはひたすら頑張るだけです!
不安に思う気持ちもあると思いますが、合格するためにやらなきゃいけないことをしっかりと計画に落とし込んだはずですから、あとはやるしかありません!
計画にどうしても不安が残る場合は、学校や塾の先生にチェックしてもらいましょう。
物理的にどうしても間に合わない時は
「志望校のレベルと現状を確認し、計画を立てようとした。
けれど、どう考えても間に合わない。。。」
現在の学力や残り時間によっては、どんなに頑張る気があっても、このような考えになり、不安になってしまうこともあるでしょう。
そういった場合は以下の選択肢を考えてみましょう。
優先順位をつけて諦める!適切な取捨選択!
先ほどのSTEP③で、合格するために勉強しなきゃいけないことを一覧化しました。
しかし、もしどうしても時間が足りず間に合わないのであれば、優先順位をつけて、優先順位の低いものは諦めましょう。
入試において頻出ではない単元、配点の低い範囲、科目などの観点で適切な優先順位をつけなければいけませんので、自信がない場合は学校や塾の先生に相談してください。
志望校を増やす、変える
志望校(併願校)を増やす、もしくは変えることも検討しましょう。
受験する大学の数が少なく、それらのレベルが高い場合、
「全て落ちてしまったらどうしよう…」
と不安になるでしょう。
そのため、現在の学力から考えて、合格可能性が高い併願校を視野に入れておくことで、全落ちすることへの恐怖は和らぐはずです。
また、明らかに間に合わないのであれば、第1志望校を変えるのも手です。
今掲げている第1志望校になぜ行きたいのか、本当にそこじゃダメなのか、今一度考えなおしてみましょう。
浪人を視野にいれておく
最終手段として、浪人を視野にいれることも効果的な場合もあります。
当然、浪人を視野にいれて手を抜いて勉強してしまうと全く意味がなく、最後まであきらめずに頑張るべきだと思いますが、もし不安で眠れなかったり、勉強に手がつかなくなってしまうのであれば、浪人も視野に入れ、心の余裕を持ちながら勉強するほうがむしろよいかもしれません。
ただし、浪人の場合は予備校に通うこともあるでしょうから、浪人を視野に入れる場合は保護者の方ともコミュニケーションをとっておく必要があります。
それでも不安で落ち着かない時の考え方
「色々整理して、なにをすべきかはわかった。それでも不安がぬぐえない…」
ということもあるでしょう。
そういった場合は次の方法を試してみてください。
塾・学校の先生、親、友達に相談する
まず、誰かに相談し、悩みや不安を打ち明けるようにしましょう。
塾の先生、学校の先生、信頼できる友達、親など、誰でも構いません。
一人で抱え込むと、頭の中で不安がループしてしまいます。
上で書いたようなことも、誰かに相談する中で明確になってくることもあるはずです。
1対1の個別指導、家庭教師を利用して相談する
1対1の個別指導塾や家庭教師では、当然1対1で授業を受けることができますし、志望校に関する話や受験勉強の悩みなどにのってもらうこともできます。
どう勉強したらよいのか、このままで大丈夫なのか、などなど、具体的な悩みを相談したいこともあると思いますので、そういった場合は受験のプロに相談してみましょう。
SNSは見ないようにする
他の受験生がどれくらい勉強しているのか、どんな成績を取っているのかなど、SNSを見ていると自然と情報が入ってきてしまうと思います。
気になる気持ちもわかりますが、不安で勉強が手につかないような状況になってしまうのであれば、SNSは絶対に見ないようにしましょう。
【高校1、2年生に向けて】
思っているより精神的に辛いよ!早く勉強しておこう
高校1、2年生の多くは、まだ受験モードに入っておらず、当事者意識をもって大学受験を自分事として考えられていないでしょう。
「なんだかんだ〇〇大学くらい受かるんじゃない?」
「高3の◇月から本気で勉強して先輩が受かったって言ってたし、大丈夫!」
と思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、いざ受験生になり、模試を受けていくと、想像していたよりも全く成績が伸びないことを痛感するはずです。
そして、精神的に辛い思いをしている受験生はかなり多くいます。
後悔しないよう、少しでも早くから勉強をペースアップしておきましょう。
まとめ
なにも不安を感じることがなく受験本番をむかえることができる受験生はほとんどおらず、多くの受験生が「間に合わないかもしれない…」と同じ不安を抱えています。
その不安と向き合いながら、自分の目指す目標に向けて努力することが、将来に活きる経験となります。
不安に感じることが問題なのではありません。
不安にどう向き合い、どのように行動することができるのかに意識を向けましょう。
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