中高一貫校生は公立中高に通う人よりも大学受験で有利だと言われることがありますが、それでも大学受験が上手くいかない人は多数存在します。
中高一貫校の中にも、難関大にほとんどの生徒が合格するような学校など様々あるため、〇〇大学に合格したから成功!とも言えませんが、学内で相対的に上手くいった、上手くいかなかったということはなんとなく判断できるはずです。
今回は中高一貫校生が大学受験で成功するためのポイントを、学年別にご紹介します。
大学受験で失敗してしまう中高一貫校生とは
まずはじめに、大学受験で失敗してしまいがちな中高一貫校生の事例をご紹介します。
定期テストで悪い成績を取ることに慣れてしまう
定期テストの成績が振るわないが、それに慣れてしまう人はたくさんいます。
自分は勉強をさぼっていることを自覚しつつも、お母さんやお父さんにそれがばれると怒られてしまうため、頑張っているのにいい点数を取れないふりをしていることもあります。
中高一貫校生は高校受験がないため、定期テストの成績が悪いくても「まあいっか」となってしまいやすいのでしょう。
そのまま高校3年生になってしまい、結局受験本番までに挽回できなかったというパターンは多いです。
効率的な勉強の仕方が全く身についていない
中学受験以降、勉強をさぼりすぎてしまい、効率的な勉強の仕方が身についておらず、どうやって勉強したら成績が伸びるのかわからない人もいます。
暗記はどういった勉強をするべきなのか、数学はどういう順番でどういった方法で勉強するべきなのか、こういった勉強法に正解はありませんが、自分なりの勉強方法を身につけなければ、大学受験でいい結果を残すことは難しいでしょう。
大学受験に向けて中高で学ぶ内容は、中学受験で学ぶ内容と比較すると、より抽象的、複雑な内容ばかりですし、暗記しなければいけないものも多いです。
こういった勉強内容の性質が異なることも踏まえて、勉強方法を見直し、改善していく必要があります。
親や先生に管理してもらう受け身体質
中学受験時は、塾から毎週の宿題が課され、親がテキストや宿題を管理していたはずです。
しかし中高では、宿題も任意だったりと、お子さんに委ねられる範囲が大きくなります。
そのため、親や先生に細かく具体的なアクションまで管理されることに慣れてしまっているお子さんは、自律して学習を進めることができず、成績が低迷してしまいます。
中1から学年が上がるにつれて、精神的に成長し、徐々に自律的な行動ができるようになっていくお子さんが多いですが、中にはそういった面で苦戦してしまうお子さんもいます。
そういった際にまた親が口を出してしまうと成長機会を損なうとも捉えられますし、判断が難しいところです。
自分の考えをもって適切に情報を選別できない
「この問題集やるといいらしい!」
「この塾の講座は取ったほうがいいみたい!」
というような噂や評判を耳にして、それを自分の状況を考慮せずに鵜呑みにしてしまう人も多いでしょう。
また、
「指定校推薦を取らずに国立の〇〇大学を目指したほうがいい」
「文系の人も数学のこの宿題をやるように」
というような学校の先生の話を素直に聞いてしまう人も多いでしょう。
その噂や評判、学校の先生のお話自体は多くの場合は正論なのだと思いますが、主な対象としている人に自分が該当していない場合や前提が異なる場合は、鵜吞みにしてしまうのは大変危険です。
素直なのは素晴らしいことですが、素直だからと言って必ずしも成績が伸びるわけではありませんし、もし結果失敗してしまっても誰も責任を取ってくれません。
自分で考えて自分で判断できるようになる必要があります。
大学受験で成功する中高一貫校生
中1からコツコツ勉強してる
中1からコツコツ勉強に取り組み、定期テストでもしっかり良い成績を取れるように頑張っている人は大学受験で成功しやすいです。
中3、高1ごろまではコツコツ頑張っているのに成績がいまいちでも、急に成績が飛躍的に伸びるのはこういったタイプです。
自分なりに勉強方法や学習計画を改善したり、先生に質問したりすることで成績が伸び、大学受験で成功します。
ただし、勉強時間を確保して満足しているだけではダメです。
中には、お母さんやお父さんが厳しく、勉強しているふりをしている人もいます。
そういった場合、勉強しているように見えるのに全く成績が伸びないということが起きてしまいます。
英語か数学だけはしっかり勉強している
定期テストの総合成績はいまいちでも、英語か数学だけは高成績を維持できている人は大学受験でよい結果を残せる可能性が高いです。
親が「このままだとまずい…」と感じた場合は、英数のどちらかだけは塾に通わせたり、家庭教師を利用するなどして成績をキープしてもいいかもしれません。
精神的に成熟していて、自分なりの考えや意思が明確
精神的に成熟していると、学年が上がるにつれて大学受験や将来を意識し始め、自分で情報を取り、行動できます。
周囲の受験モードも感知し、いい意味で流されて行動に移すことができるでしょう。
こういったお子さんは、それまでは部活しかしていなかったり、遊んでばかりだったとしても、突然勉強に向き合いだすことがあります。
一方で、精神的な幼さが残ると、大学受験を自分事として捉えることができず、親や先生からやらされる勉強という感覚のままになってしまいます。
大学受験で良い結果を残すこと以外にも人生の道はありますが、それも含めて考えるきっかけを早めに持つことが大切です。
中1~中2から大学受験を意識
中1~中2の早い時期から大学受験を意識して勉強を頑張ることができるのであれば、以下を検討してみてください。
ただし、親だけが意識していても意味がありません。
お子さんが前向きに大学受験を意識し、学校の定期テストでもいい成績を取れている場合に参考にしてください。
英語と数学を徹底的に伸ばす
中1、中2の時期であれば、英語と数学に注力しましょう。
なお数学においては、多くの中高一貫校の学習進度は公立中高よりも早いため、学校よりも先取りする必要はありません。
それよりも、深く理解し定着させることを目指し、難しい問題を解けるようにしましょう。
英語は余裕があれば先取りをしてもいいでしょう。
英検や数検合格を目指す
中高一貫校生は高校受験がなく、定期テストの成績以外の目標がありませんので、英検や数検取得を目標にするとよいでしょう。
目標を掲げることでモチベーションを維持することができます。
成績優秀なら難関大を目指す塾も検討
中高一貫校生向けの集団塾のほとんどは、東大や医学部、最低でも早慶という難関大を目指す塾ばかりです。
そのため、学校でも上位の成績であれば、そういった塾に通うことをおススメします。
学校よりも先取りかつ難しい内容を扱いますし、他校の優秀な生徒から刺激を受けることもできます。
中3~高1から大学受験を意識
中3~高1の時期から大学受験を意識する場合は以下のポイントを考慮してみてください。
まだこの時期からであれば頑張り次第でどんな大学でも目指せます。
英語と数学に注力
英語と数学に注力するべきなのはどの学年でも変わりません。
もし文系学部に進学することがすでに決まっているのであれば、英語に寄せても大丈夫です。
計画を立て、実行・修正する練習
中3だと少し早いですが、高1であれば、大学受験を意識して学習計画を立ててもよい時期です。
まずは大学受験ではなく、定期テストに向けた学習計画でもOKです。
とにかく、自分で学習計画を立て、計画のとおりに勉強を進め、進捗に応じて計画を修正したり、勉強方法を改善するような動きをしましょう。
高校2年生以降では必ずやらなければなりませんが、急に計画をたててそのとおりに勉強するのは結構難しいものです。
どれくらいの量を、どういった方法で、どれくらいの時間勉強すると、自分がどれくらいできるようになるのか、という感覚は受験勉強を進める上で大変重要です。
「やっても全然できない!」と嘆いている人は、こういった感覚をもとにした勉強方法の工夫・改善が足りていないと言えます。
志望校に自分の学校から何人合格してるのかチェック
中3、高1の時期であれば、夢を見ても構いませんので、自分が行きたい第1志望校を決めましょう。
そして、その大学に自分の高校から何人が合格しているのか確認しましょう。
毎年10人合格しているのであれば、ざっくり言えば学年TOP10に入らないといけないということになります。
そうすることで、ざっくりと定期テストで何番以内に入らないといけないのかという目標を持つことができます。
成績が半分以下なら集団塾は意味なし!個別指導or家庭教師!
中3、高1の時期に学校の定期テストで半分以下の順位なのであれば、基本的には、集団塾に行っても意味がありません。
最難関中高の生徒なら話は別ですが、そうではない場合、学年の半分よりも下の成績であれば、基本ができていないということですから、集団塾にいっても大して成績は伸びないでしょう。
まずは学校の勉強に追いつくことが最優先事項ですから、個別指導か家庭教師を利用し、サポートしてもらいましょう。
理系の可能性があるなら今すぐ本気にならないと厳しい
理系に進学するつもりなのであれば、中3、高1の時期から頑張って勉強しないといけません。
理系学部ならどの大学でもよいというのであればゆるく勉強しても間に合うかもしれませんが、難関大においては、文系よりも理系のほうがはるかにハードルが高いです。
理系の場合、英語と数学をどちらもしっかり勉強しなければいけませんので、中3、高1の時期からどちらもある程度のレベルまで引き上げておく必要があります。
高2~高3から大学受験を意識
高2、高3から大学受験を意識する場合、成績次第ではかなり選択肢が限られます。
成績が下位の場合、浪人がダメなら文系一択
高2、高3から大学受験を意識し、学校での成績が下位の場合、浪人を視野に入れることができないのであれば理系は諦めましょう。
理系であれば大学はどこでもよい場合や、数学or英語だけ非常に良い成績というような例外は除きます。
高2、高3からスタートする場合は、とにかく英語を最優先に勉強し、私立文系の大学・学部を目指すことをおすすめします。
最短、効率的な学習を今すぐスタートする!
高2、高3から勉強をスタートする場合、残された時間が限られていますから、右往左往している時間はありません。
志望校合格に必要なことだけを、効率的な勉強方法で、最短で取り組む必要があります。
学校の先生や塾をフル活用して受験勉強に取り組みましょう。
まとめ
中高生活は勉強だけではなく、むしろそういった勉強以外の活動に打ち込むことができるように、中高一貫校を選んでいる側面もあるでしょう。
ただし、せっかく中学受験を頑張って入学し、公立中高よりも大学受験でアドバンテージがある状況ですから、出来る限りそれを活かしたいですよね。
中学生の時期からガツガツと大学受験に向けて勉強する必要はないと思いますが、いざ「大学受験に向けて頑張るぞ!」と思った時に、手遅れにならないような状況にしておきましょう。
LEFYでは、大学受験を見据えた定期テスト対策サポート、逆転合格を目指す高2、高3生の大学受験指導をしています。
「今から本気で頑張りたいので、なにを頑張ればいいか教えてほしい」
「まだ中1~高1だから受験勉強ほどは勉強しないけれど、英語・数学だけは成績を伸ばしておきたい」
「学年で下位の成績になってしまったから、ある程度の成績まで上げたい」
というようなお悩みがある方はぜひご相談ください。
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