英語は、順を追ってしっかりと学習を積み重ねていく必要があります。
特に中高一貫校生の場合は、高校受験がありませんので、中学の間に勉強をサボってしまったり、理解できないまま放置してしまい、「英語の授業に全然ついていけない…」といった状況に陥ってしまいがち。
そして、いざ大学受験が近づいた高校生のタイミングで、授業を全く理解できなくなってしまい、ピンチに陥る可能性があります。
そうなると、授業時間が無駄になってしまい、挽回するのにかなりの時間を要しますから、国立大学、医学部、難関私立大学を目指すハードルがかなり上がってしまいます。
加えて、中高一貫校の学習進度は公立中高と比較して早く、英語教育に力を入れている学校も多くありますので、学習量や難易度の面で挫折してしまうことも多いでしょう。
本記事では、中高一貫校生が英語を極端に苦手としてしまうよくある原因、そしてその対応策やおすすめの勉強方法をご紹介していきます。
なお、中高一貫校生向けの英語参考書・問題集は以下の記事で紹介しています。
こちらも参考にしてみてください。
中高一貫校生向けおすすめ英語問題集!学年・レベル別に紹介
中高一貫校の英語の特徴
進度が速い
中高一貫校では、英語に限らず他の科目においても、公立中学校よりも早い進度で授業が進みます。中学3年生の段階で高校生の範囲の学習がスタートすることも一般的です。
授業の進度が早ければ、短い時間で理解・定着させなければならない量も増え、宿題も多くなります。
これが英語だけでなく、複数科目で発生しますから、公立中学よりも負担を大きく感じるのもうなずけます。
先生の教え方や教材に特徴がある
文法用語をしっかり丁寧に使って授業を進めるタイプの先生や、中学生の早い段階から英語の文章に触れながら文法を学んでいくように進めるタイプの先生など、先生によって教え方や授業の進め方が異なることがあります。
また、それに伴って使用する教材も異なり、特徴的なことがあります。
もちろん、これは中高一貫校に限ったことではありませんが、英語教育に力を入れている中高一貫校が多いため、独自の指導法や教材で授業が進むのは中高一貫校に多い傾向にあります。
英語の授業についていけない中高一貫校生。その原因は?
仕組みを理解するだけだと思っている(=暗記していない)
まず、もっともありがちなのは、英語は文法のルールや仕組みを理解するものだ!(暗記じゃない)と思っているケースです。
もちろん、文法のルールやその理由、イメージなどを理解することは大変重要ですが、中学生~高校2年生のレベルであれば、暗記が重要です。
単語だけに限らず、活用変化や熟語、そして授業中に扱われた文章などが定期試験にそのまま出題されることもあるのではないでしょうか。
「こんな文章覚えてなんの意味があるんだ!」
「理解してれば解けるはず!」
と思っていて、点数が悪い中高一貫校生は多いはずです。
英語力がついてくれば、その思いは確かですが、英語の点数が悪い中高一貫校生の大半は、基礎的な文法や単語、熟語がかなり抜け落ちています。
英語は暗記も含め、学習量が必要です。
初めはいまいちパッとしなくても、量をこなしていくうちに、徐々に意味が分かるようになっていきますので、まずは文法の宿題や単語の勉強など、宿題をしっかりこなすことが大切です。
演習量が足りていない
暗記に加え、演習量が足りていないケースもよくあります。
定期試験では、授業中に扱った例文や文章がそのまま出題されることも多いですが、多少アレンジされて出題されることもあるでしょう。
そうなると、三単現のsが抜けてしまったり、適切な時制に活用し忘れたりというようなことが多発します。
英語の問題でよくミスが発生するポイントは決まっていますので、そういったポイントを意識することができるようになるために、一定の演習量を確保しておくことが必須です。
英語の感覚をつかめていない
英語の感覚というと大げさですが、「英単語にはイメージがある」「英単語と日本語の単語は1対1の対関係ではない」「英語圏の人は英語の文頭から意味を理解している」というようなことです。
もう少し具体的に述べると「in、on、forなど前置詞にはコアになるイメージがあること」「sea、ocean、beachは示す意味(イメージ)が異なり、シチュエーションによっても使う単語が異なる」というようなことなどです。
いざ我々が使っている日本語に置き換えて考えれば当たり前のことですが、英語を勉強していると気づかなくなってしまいます。
このようなことを意識しながら勉強することができるかどうかで英語力の伸び方に大きな差が出てきます。
定期試験を丸暗記で乗り越えてしまう
最後に、定期試験の成績はそこまで悪くないのに、模試の結果が悪いパターンにあてはまります。
基本的には、定期テストは試験範囲が決まっていて、出題される問題も、授業中に扱ったものがそのまま出されることが良くあります。
暗記が得意な子は、本質を理解することなく、試験1,2週間前に気合で丸暗記し、テストでいい点数を取ることができてしまいます。
丸暗記することも十分英語力の向上につながりますが、英語は継続的に学習することも成績を伸ばす秘訣ですので、詰め込みでなんとかしてしまうと、全く定着しなくなってしまいます。
定期テストで高得点をとる勉強方法
出題範囲をしっかりと認識する
まずは、定期テストの出題範囲をしっかり認識しましょう。
基本的には授業中に扱われた内容だと思いますから、テキストもしくはプリントで範囲を把握できるはずです。
試験1,2週間前には先生が試験範囲をまとめて教えてくれることも多いと思いますが、それよりも前からある程度範囲を把握し、計画を立て、少しずつ勉強を始めておくようにしましょう。
勉強の仕方を具体的に考えよう
出題範囲を把握したら、どのように勉強していくかを考えましょう。
単語は通学時と試験1週間前から紙にすべて書いて覚える、文法問題集は解説を読んで問題を解くのを3周する、など、どのようなアクションを取るかまで具体的に決めてください。
どのようなアクションを取るかを決めるためには、本当は一度だけでも頑張っていい点数を取る経験をしておくとよいです。
いい点数を取れた時に「このくらい、こんな風に勉強すれば点数をとれるのか」という感覚をつかむことができます。
LEFYにご相談にくる方の中にも、点数に繋がらなさそうな勉強法や意識の方が非常に多いです。
どう勉強したらいいのか全くわからない人は、学校や塾の先生、もしくは周囲の成績優秀な友達にどのように勉強してるのかアドバイスをもらいましょう。
暗記すべきことはちゃんと暗記する
先ほども書いた通り、変なプライドは捨て、暗記しましょう。
特に定期テストは細かな知識も問われたり、授業中に扱った内容を復習していることを前提として時間が短いことがありますので、しっかり暗記しましょう。
過去に学習した内容を復習する
もし、あまりにも過去に勉強した内容が抜けてしまっている場合は、過去に立ち返って勉強を始めましょう。
どこからどのように手を付けていいか分からない場合は、学校の先生にアドバイスを求めたり、個別指導や家庭教師を利用するようにしましょう。
大学受験を見据えて意識したいこと
英語の感覚を掴み、なにをしたら点数が伸びるかを知る
大学受験本番では、これまで学習した内容全範囲が対象となります。
受験勉強を始める前に「なにをどのようにどれくらい勉強するとできるようになるのか」という感覚をつかんでおくことが大切です。
少なくとも数回は英語の定期テストや模試でいい点数を取る機会を持っておかないと、いざ受験勉強をするときに、なにをすればいいのかわからなくなってしまいますので、普段定期テストをさぼりがちな人も、何度かはしっかり本気で勉強する機会を持っておきましょう。
その感覚さえあれば、あとは時間の問題だけです。
プラスアルファで、志望校対策や、優先順位付け、勉強の効率UPに努めましょう。
単語・熟語テストは満点を取る
かならず単語・熟語テストは満点を狙いましょう。
もし仮に文法がおろそかだとしても、単語や熟語の意味を覚えていれば、文意を推測することもできます。
逆に単語や熟語が抜けていると、太刀打ちできません。
文法書はなにか1冊を何周もする
受験勉強においては、特定の文法書1冊をバイブルとして決めましょう。
それに何周も取り組み、完璧な定着を図りましょう。
その上で、問題集等に取り組むことをおススメします。
必ず毎日勉強し、十分な勉強時間を確保する
英語は必ず毎日勉強することが大切です。
できれば、単語や熟語だけでなく、文章に触れるようにしましょう。
入試本番で出題される文章はテーマが難しかったり、かなり読みづらいものも出題されますので、まずは長文への抵抗感を逓減すること、そして読む速度と精度を高めることを意識しましょう。
学校の授業についていけないなら、個別指導や家庭教師を検討しましょう
学校の英語の授業では、基本的には基礎から順を追って、王道の授業をしてくれているはずです。
それを理解できず、十分な成績が取れていない場合、新たに集団の授業を受けたとしても効果がでない可能性が高いでしょう。
本当に授業の理解ができていないのか、それとも英語の捉え方・感覚が間違っているのか、勉強法が不適切なのか、それともただの勉強不足なのか、それを判断しましょう。
その上で、現状を踏まえ、志望校合格に向けて今後どのような勉強をしていくべきなのかを検討してください。
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