中学受験を目指す中で、間違い(解きなおし)ノートを作るべきか、どのように作るべきか、親がどこまでサポートすべきか、お悩みのご家庭も多いのではないでしょうか。
間違いノートはしっかりと取り組むことができるのであれば、かなり有効な手段となりますが、一方で、本来の目的を意識して取り組まないと、全く効果が出ない可能性もあります。
本記事では、そもそも間違いノートは絶対に作るべきなのか、そして、間違いノートを作るコツを紹介していきます。
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そもそも、間違いノートは絶対に必要なの?
結論、間違いノートは絶対に必要とは言えません。
適切に取り組むことができるのであれば、成績UPにかなり有効な手段となりますが、間違いノートを作ること自体が目的となってしまったり、非効率的な取り組み方をしてしまい、時間ばかりがかかってしまったりすることもあります。
間違いノートを作ることはあくまでも手段であり、それ自体が目的になってはいけません。
改めて目的を確認しましょう。
間違いノートの目的を確認しよう
間違いノートを作る目的は、「間違えた問題を蓄積・復習することで、できない問題を着実に克服していくこと」です。
そのため、極端に言えば、間違いノートを作らなくても、できない問題を克服できるのであれば、不要と言えます。
もちろん、間違いノートがあれば着実にできない問題を復習することができますが、
「復習ノートを作るのにかなり手間・時間がかかってしまう」
「お子様の性格・タイプによってはあまり向いていない」
「間違えた問題はマークをしてコピーしたものを繰り返し解いている」
など、状況によっては間違いノートを作る以外の方法でも効率的な方法は存在します。
「間違えた問題を蓄積・復習することで、できない問題を着実に克服していくこと」という目的を達成するため、お子様に最適な手段を検討しましょう。
間違いノートの作り方
先に書いた通り、間違いノートはあくまでもできなかった問題をできるようにするための手段で、全員が必ずしも取り組む必要があるわけではありません。
ただし、適切に取り組むことができれば効果は確実にありますので、以下ではそのためのコツや注意点をご説明していきます。
まずは間違いノートとはどのようなものなのかをご紹介します。
ページの上部には問題が、その下にはその解答・解説が記載されています。
これはあくまでも一例ですので、お子様に最適な形に調整してOKです。
以下では、「1ページに1問はもったいない・・・」「間違えた問題は全部やり直すの!?」など、よくある論点がありますので、その判断の仕方についてご説明します。
1問に1ページ使わなきゃダメ?ノートがもったいない…
1問に1ページを使う必要があるのか、それとも複数の問題を詰めていってよいのか、という点で迷われる方もいらっしゃると思います。
おすすめは、1ページに1問です。
問題によっては、見開き1ページに1問でも構いません。
できるだけ見やすく、復習する気が起きるようなノートにしましょう。
理由は、自分なりのメモを書くための十分なスペースを確保すること、また、復習で見直した際、1ページに複数の問題がつめつめにされていると情報量が多く、見直しをする気が失せてしまう可能性もあるためです。
なお、算数の場合は1ページに1問、もしくは見開き1ページに1問をおススメしますが、理科や社会、国語の知識系の問題をまとめる場合は、もう少し詰めていっても良いでしょう。
問題はコピーでいいの?
問題はコピーでOKです。
かなり問題文が短い問題など、写したほうが早い場合は手書きでも構いませんが、基本的には効率を重視し、コピーしたものを切って貼り付けるのが良いでしょう。
解答もコピーがいいの?
こちらはお子さまの学力レベルや性格・タイプによると言えるでしょう。
もちろん、効率だけを重視すればコピーして切り貼りがいいですが、テキストの解答・解説は非常に端的な書き方がされていることが多く、あとでお子様が見返したときにすぐに理解できない可能性があります。
また、ただ解答・解説を張り付けて間違いノートを作ったことに満足してしまう可能性もあります。
学力レベルが高く、解答・解説を読んで自分で理解することができ、加えて、面倒くさがってやっつけ仕事をしてしまわないような性格・タイプのお子様の場合は切り貼りでもよいかもしれません。
一方で、解答・解説を読んで自分で理解することが難しいお子さまもかなり多くいらっしゃるはずです。
その場合は、解答・解説のコピーを切り貼りしても、見返した時に全く意味がありません。
塾の先生の板書を写したり、テキストの解答に自分なりのメモを加えて、自分で解答やメモを書くことが大切です。
自分で丁寧に解答やメモを書くことで、頭の中が整理され、解き方が着実に定着します。
間違いノートを作るときの注意点
丁寧さにこだわらない!
ありがちなのは、何色ものペンを使って彩ったりなど、必要以上に時間をかけすぎてしまうケースです。
できるだけ必要以上の時間をかけないようにしていくことが大切です。
どの問題を復習する?正答率の目安は30-50%
「間違えた問題すべてはあまりに大変すぎる・・・どの問題をピックアップするべきなの?」とお悩みの方も多いと思います。
結論、間違いノートに張り付ける問題は、「解き方が分からなかった問題」にすると良いでしょう。
計算ミスや漢字ミスなどで間違えた問題まで対象にしてしまうと、量が膨大になってしまい、時間もかかり、間違いノートの効果も薄くなってしまいます。
また一方で、復習に時間がかかってしまうため、あまりに難しすぎる問題は切り捨てることも必要です。
例えば模試の結果には、問題ごとに正答率が表示されることがあるため、これを参考にして復習する問題を選ぶようにしましょう。
お子さまの現在の学力レベル、志望校のレベルにもよりますが、正答率30%~50%以上の問題を目安にするとよいでしょう。
難関校を目指すお子さまは正答率30%以上の問題を、中堅校を目指す場合は50%以上の問題を対象に復習しましょう。
科目ごとにノートをわけよう
複数科目が同じノートに存在すると、かなり扱いづらくなってしまいます。模試などの直前に復習できるよう、科目ごとにわけたほうがよいでしょう。
2回目以降にできたかどうかチェックしよう
間違いノートを復習した際、その問題ができたかどうかをチェックするようにしましょう。
以下のようにノートの隅のほうにメモをしておく程度でも大丈夫です。
2回目、3回目・・・と結果を残すようにしてください。
間違いノートは親が作るべき?
間違いノート作りは、多少は親のサポートが必要だと思います。
お子さまの学力レベルが高く、かなりしっかりされている場合でも、復習すべき問題が漏れていないか、しっかりと継続的に取り組めているかなどのチェックが必要です。
また、中学受験で学習する量は小学生にとっては膨大ですから、多くの場合、お子様ご自身で管理しきるのはかなり大変なはずです。
基本的には親が主体になって進めてあげるとよいでしょう。
ただし、問題の解答をしっかり理解し、それを自分なりにノートに書き、メモを残すなどの作業はお子さまに取り組んでもらいましょう。
まとめ
中学受験は小学生にとってかなり膨大な量を勉強することになりますので、保護者のサポートが不可欠です。
長期の学習計画やその進捗管理、そして間違えた問題をまとめた間違いノートも、可能であれば保護者が手伝ってあげると、お子さまの成績が伸びることにつながるでしょう。
ぜひ本記事を参考にしてみてください。
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