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【中学受験】科目・偏差値別に復習のコツ・やり方を紹介!

「宿題って1回問題解けばいいの?どうやって復習するのが正解?」
「復習してるはずなのに、全然できるようにならない…時間だけかかる…
「復習の時間が足りない!効率的に習得するにはどうすればいい?」

中学受験を目指されるご家庭のかなり多くがこんなお悩みを抱えているのではないでしょうか。

お子さんが勉強に集中しなかったり、習い事で忙しかったり、とにかく時間が足りず、復習を十分にできないままテストを受け、成績が伸びない。。。

こういったサイクルに入ってしまっているのであれば、復習の仕方を見なおしましょう

以下では、よくあるダメな復習の例、そして、算国理社、科目別におすすめの復習方法をご紹介していきます。

Contents

よくあるダメな復習方法

まずは、よくやってしまいがちなダメな復習方法から見ていきましょう。

【共通】復習をしない

授業だけで成績が伸びることはありませんので、絶対に復習するようにしましょう。

成績が伸びずに悩んでいる場合、ほとんどの方は復習が足りていません。

【共通】模試やテストの回答が返却されてから一気に解きなおす

模試やテストを受けた後、その点数や偏差値、順位などの結果が返却されてから復習をするという方もいるかもしれませんが、絶対にやめましょう。

どんな問題だったかを忘れてしまい、改めていちから問題を解くのと同程度の労力がかかってしまいます。

そして、時間が経ってしまうと、お子さんが「結構前にやったテストだし、あんまり気にならないからやる気がおきない…」となってしまうこともあります。

【共通】難しい問題も時間をかけて復習してしまう

かなり苦戦するような難問にも、しっかりと理解できるまで時間をかけて取り組んでしまう方もいます。

難問は、テーマや条件設定が複雑なために難しい、もしくは稀に問われる知っておきたい難しいポイントが扱われていることがほとんどです。

そのため、学力レベルが十分なお子さんは復習することをおすすめしますが、ほとんどのお子さんにとっては、かかる時間・労力の割には得られるものが少ない可能性が高いです。

どの問題を捨てて良いのかの判断は難しいですが、全部やらなきゃいけないわけではないということは知っておきましょう。

【算数】解説を見て、計算式だけを真似して解決する

テストや宿題でわからなかった問題は、当然、解答・解説を見るはずです。

その時、解説に書いてある計算式だけを真似して書いて解決してしまうことがありますが、それだけではあまり効果がありません。

そもそも小学生が自分で解説を読んで理解することはかなりハードルが高いため、理解できずに計算だけを真似している可能性があります。

また、仮にその時は理解できていたとしても、計算を写すだけでは2回目以降に解けるようになりません。

お子さんが自分で復習したつもりになっている問題を抜き打ちで出してみて、解けなければこの可能性が高いです。

【算数】まとめて問題を解いて、まとめて丸付けをする

見開き2ページ分をすべて解いてから丸付けをしたり、また、今日は問題を解くだけ解いて、丸付けは後日…という復習の仕方をされている事例もありますが、絶対にやめましょう。

計算問題やかなり基本的な問題の集合であれば問題ありませんが、できるだけ1問1問、正誤を確かめて片付けていくべきです。

まとめて一気に解いてしまうと、1問1問への興味が薄れ、どの問題でなにを考えていたのかも忘れてしまい、効果が薄れてしまいます。

【理科、社会】テキストの説明を眺める

テキストの説明が書かれたページやプリントを眺めて勉強しているお子さんは多いのではないでしょうか。

理科、社会の勉強において、そういったページを眺めるだけでは、あまり身につきません

眺めるだけの復習は避けましょう。

【理科、社会】文章題ばかり解く

理科、社会においては、知識が不十分な状態で文章題ばかりを解いても成績UPにはつながりづらいです。

文章題は解くのに時間がかかるので、時間が無駄になる上に、ストレスもかかって勉強が嫌になったり、集中が切れてしまいます。

【国語】解答しかみない(解説を読まない)

国語でよくあるのは、文章題を解いた後、解答を見るだけで、解説を読まない、という復習の仕方です。

解答と自分の解答を見比べるだけでは意味がありません。

お子さんに勉強を任せきってしまうと、こうなってしまいがちです。

算数の復習方法!

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図表や絵、解き方の流れを頭に思い浮かべる

これは具体的な復習方法というよりは、お子さんに意識して欲しいことです。

毎週の塾の授業では、〇〇算や、速さなど、様々な単元を学習し、面積図を書いたり、両側から近づく場合は速さを合計するなど、新しい考え方を学ぶはずです。

学んだ新しい考え方を、塾の帰り道、家でお風呂に入っているとき、朝学校に行くときなどに、「どんな風に解くんだっけ?」と思い出す習慣を持つことが大切です。

そうすることで、解き方が記憶に定着しますし、計算式だけで覚えるのではなく、具体的なイメージと合わせて解き方を理解、定着させることができます。

ごはんのとき、土日のお休みのときなどに、お母さん、お父さんが「あれってどういう風に解くの?」といったように話かけてあげてもいいかもしれませんね。

必ず1度は丁寧に図表や計算を書いて解く

復習をするとき、授業の記憶をたどりながら、なんとなく適当に数字を組み合わせて解いてしまうことがあると思います。

基本的な問題においては、図や表を省略したり、我流で解いても、正解を出せてしまうことがあります。

しかし、そうすると、正しい解き方が身につきません

復習をするときは、必ず最低1回は、しっかりと図や表、計算式を完璧にきれいに書いて解くようにした方が良いです。

それが身に付いた後に、図や表を簡略化したり、計算を部分的に暗算で済ませたりと、自分なりに素早く正確に解く工夫ができるようになることが理想です。

できるだけ全く同じ問題は避ける!数字や表現が違う問題を!

復習の際は、一度やった問題と全く同じ問題ではなく、数字や表現が少しだけ変えられている問題で復習することが理想です。

全く同じ問題を解くと、その問題文の意味をしっかりと理解することなく、問題文の雰囲気と使われている数字だけで判断し、計算して答えをだしてしまうことがあります。

かなりしっかりしているお子さんでさえ、無意識にこうしてしまうことがあります。

小6になると類似問題を探すことは大変になりますが、小4、小5の段階では市販の参考書にも同じような問題が多く掲載されているはずですので、余裕があれば購入して使ってみましょう。

また、塾によっては数字だけが変えられているテキストや問題集がありますので、そういったものを活用しましょう。

間違えた問題はマークorコピーしてまとめておく

復習の際、間違えた問題は、マークしておく、もしくはコピーして専用ノートに切り貼りしておきましょう。

全く同じ問題をすぐに解きなおすと、先述した通り、なんとなくで答えを出せてしまいますが、時間が経てばそうはいかないはずです。

しばらく時間をおいて再度解けるかチェックするため、マークorコピーしておきましょう。

難しい問題は復習しない!

お子さんの学力レベルによりますが、難しい応用問題はあえて復習しないほうがよいです。

難しい問題は解説をよんでも理解できないかもしれませんし、時間がかなりかかる上に、ストレスもかかり、集中が切れてしまう可能性もあります。

テストを考えると、その場しのぎだとしても、どうしても応用問題まで正解できるようにしたくなってしまう気持ちはわかりますが、諦めましょう。

その分、基本レベルの問題を繰り返し解いたり、漢字、理科や社会の知識問題の定着に時間を使う方が有効です。

目安としては、算数の偏差値が安定して60(塾や模試によっては55)を超えないようであれば、テスト後半の難しい問題にはあえて着手しないほうがよいでしょう。

以下の記事では算数の成績のオススメ市販問題集をご紹介しています。

【中学受験算数】オススメ問題集一覧&推奨勉強法を塾講師がご紹介!

国語の復習方法!

解答の根拠(誤答の理由)を必ずチェックする

国語の読解問題を解いたら、必ず解説を読み、解説の根拠を確認するようにしましょう。

選択肢問題において誤答してしまった場合は、なぜその選択肢は不適なのかを確認してください。

国語は自分で学習することが難しい科目ですが、1つ1つの問題に対する回答に根拠をもつようにすることが最も大切です。

小学生なので、明確な根拠を適切に言語化することは難しいかもしれませんが、「こういう考え方でこれが正解になるのか!」という感覚を醸成していくことが成績UPに繋がります。

余裕があれば、文章を読み直して完璧に理解する

テストや模試においては、時間制限があるため、一通り読んだものの、部分的に理解しきれなかった箇所があるかもしれません。

そういった場合は、時間をかけて文章を再度読み、自分なりにしっかりとその文章全体を理解しましょう。

そして、その上で、問題の解きなおしをするようにしましょう。

理科、社会の復習方法!

1問1答形式の問題をたくさん解く

理科や社会は、まずは知識を十分身に着けることが最優先です。

文章題の宿題にしっかり時間をかけている方は多いと思いますが、それよりも、基本的な1問1答を大量にこなすほうが効果的です。

知識があやふやな状態で応用問題に取り組んでもあまり意味がありませんので、1問1答的な知識がある程度しっかり身についてから、応用問題、文章題を解くようにしましょう。

また、説明を眺めていても効率的には身に着けることができませんので、必ず問題を解くことが大切です。

表、地図などは見るだけでなく、書いて覚えてみる

表形式のものや丸暗記しないといけないもの、地図で場所を覚えないといけないものなどがあると思います。

そういったものは、まっさらなところに自分でいちから書いて覚えるようにしたほうがよいでしょう。

地図であれば、白地図を利用してもいいかもしれません。

目で見て覚えるよりも、手を動かしたほうが効率的です。

語呂合わせも活用する

語呂合わせはできる限り活用すべきです。

インターネットで調べればたくさん出てきますが、もし出てこないものがあれば、自分で語呂合わせを作って覚えてもよいでしょう。

語呂合わせは、その場しのぎ的な印象を受けますが、問題を解いているうちに体系化される側面もありますので、できるだけ活用しましょう。

理科の計算が必要な問題は算数と同じ!

理科の力学、化学等の計算が必須の分野については、復習の仕方は算数と同じです。

基本問題を繰り返しこなし、難しい問題は状況によって切り捨てましょう。

ただし理科の場合、算数よりも原理原則、仕組みを理解しづらく、そもそも基本問題の解き方も不安という可能性もあります。

その場合は、塾の先生に質問、動画を見る、市販の参考書を見る、個別指導塾・家庭教師を利用するなどで、しっかりと理解する必要があります。

模試やテストの解きなおしは絶対に試験当日に!

模試やテストは、できるだけ当日中に自己採点をし、間違い直しまでしましょう。

後日解きなおしをすると、初めて問題を解くのと同じくらい労力がかかりますが、当日であれば、問題をよく覚えているため、解きなおしがスムーズに進むはずです。

「できたはず!」と思った問題が間違えていた場合、「え?なんで?!」と思えることで、今後のミス防止にもつながりますし、「どうやって解くかわからなかった…」という問題は、どう解くべきだったのか気になり、興味を持てれば、これもかなり印象に残るはずです。

解説を読んでも分からない問題は仕方ありませんので、塾の先生に質問するか、個別指導塾・家庭教師を利用して説明してもらいましょう。

偏差値(レベル)別、復習で意識したいこと!

復習時に意識して欲しいことを偏差値別にご紹介します。

ここで挙げている偏差値は大手塾の模試等の偏差値を意識しています。

塾、模試など受験者の母集団に応じて偏差値は大きく異なりますので、あくまで目安として捉えてください。

偏差値63以上

安定して偏差値を63以上を取ることができているお子さんは、現状の復習方法でかなり上手くいっていると考えられます。

突出して苦手な科目がない限り、全科目において、できるだけすべての問題を習得することを目指しましょう

このレベルになると課題は個別に異なりますが、宿題に取り組むときも制限時間を設けること、難しい問題にしっかり時間を割いて取り組み応用力をつけることを意識してみましょう。

最難関校を目指す方が大半だと思いますので、中レベル問題の速度・精度UP難問への対応力をつけておくことが大切です。

偏差値56~63

最難関校を着実に目指すにはもう1段階成績を伸ばさないといけない、というラインにいるお子さんは、科目によって差が大きく、算数は良いが国語が苦手、もしくは算数が苦手で国語が得意、というタイプが多いでしょう。

より多いと考えられる算数が苦手なお子さんにおいては、基本に忠実に、難問は必要に応じて捨てたほうがよいと考えます。

特に小5後半以降の時期であれば、既習分野の理解不足が影響しているはずですので、焦らず、過去の分野を少しずつ復習したり、目の前の課題を着実に習得していくことが大切です。

また、科目によって復習方法がうまくいっていない可能性がありますので、見なおしてみましょう。

偏差値50~55

この成績帯のお子さんは、塾から出される宿題をなんとかギリギリでこなしているお子さんが多い印象です。

しっかり勉強できたときもあれば、間に合わない時、全然理解できない時もあり、テストの度に成績が上がったり下がったりしているはずです。

まずは、保護者が毎週の学習計画をしっかり立ててあげると良いでしょう。

各科目で使用しているテキスト、宿題を把握し、どこから着手し、間違えた問題はどうするのか、いつ解きなおしをするのかなど、綿密に計画してあげてください。

また、宿題の中でも分からない問題がかなり多くあるはずですので、親が勉強のサポートをしてあげる、もしくは個別指導塾や家庭教師を利用して、しっかりと内容面のフォローもしてあげたほうがよいかもしれません。

取り組まなくてもよい問題が一定程度ありますので、個別指導塾や家庭教師の先生にどこまで取り組むべきかを判断してもらってもいいかもしれませんね。

~偏差値50

基本レベルの内容の理解ができていない、定着していない可能性が高いです。

小5後半以降であれば、既習範囲の学びなおしが必要になるでしょう。

普段の勉強においては、基本レベルの問題だけに取り組みましょう。

勉強量を減らすというわけではなく、基本レベルの問題の演習量が不足していると考えられますので、塾の教材では不足する場合は、基本レベルの問題が多く掲載された問題集や参考書を購入し、演習量を増やすことで成績UPが見込めます。

難しめの問題を省くことで、日々の勉強時のストレスも減り、集中が継続しやすくなるかもしれません。

また、内容面においてもフォローが必要ですので、親が勉強のサポートをしたり、個別指導塾や家庭教師を利用すると効果があるはずです。

長期的な視点で、徐々に基礎力をつけていくような学習計画を立ててください。

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